紙切れが値上がりする時代の終焉
【ワシントンD.C./米国 28日 AFP】米国政府は27日、第1四半期の経済成長率が予想を下回り、過去4年間で最低の1.3%だったと発表した。
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(c)AFP/ROBERTO SCHMIDT
紙を製造するためには、パルプ(木材))や古紙のなどの材料とともに、重油などの燃料=エネルギーが大量に必要になります。オイルショック当時の日本で、「トイレットペーパー騒ぎ」が起こったことをご記憶の方も多いと思いますが、これも紙の製造に大量のエネルギーが必要であるということの連想から生じたパニックでしょう。
しかし、いったい誰がこの話を広めたのか、あるいは買占め騒ぎの対象が何故プラスチック製品や灯油やガソリンそのものではなかったのか?その謎はいまだ明かされていません。「トイレットペーパーなしでトイレに入る恐怖」に、綺麗好きな日本人が過剰に反応したのかもしれません・・・
現在、再びエネルギー価格・資源価格が急激に上昇しはじめていることから、第3次オイルショック(湾岸戦争のときにも原油価格は急騰しましたが、短期間で終り世界経済にもあまり影響を与えなかったので、これはオイルショックとカウントしません。)がやってくる可能性も充分あります。そうなれば、言葉どおりの意味での「紙切れ」は製造価格の上昇とともに、値上がりするでしょう。
日本以外の国々でも、1円などの最小単位の硬貨の製造コストが額面(1円)を上回る問題を抱えていますが、1000円札の製造コストが1000円以上になる、過去ドイツやブラジルなどを襲ったハイパー・インフレが日本にもやってこないという保障はありません。
しかし、今回私がお話しするのは、文字通りの紙きれではなく、「証書・株券・お金=紙幣」という意味での「紙切れ」です。
私の処女作である「銀行の終焉」(1996年発刊)では、実物資産の裏づけが無い貨幣制度はいつか崩壊するのでは無いかという疑問を呈しました。その中で、今後の金融システムが進んでいく道として、「バーターシステム」などの物々交換制度、ポイント制度などの民間が発行する「実質的貨幣」などを取り上げました。
10年前に、デリバティブ(金融派生商品)の取引をしながら、<お金がお金を生む>現象がいつまで続くのか不安に感じていたわけですが、その傾向はさらに高まっています。
お金の本質というのは、<みんながお金だと思うからお金というものが生まれる>という点にあります。例えば、何も言われないでアフリカのガンビア(この国を知っている方は非常に少ないでしょう。)の紙幣を受け取ったら、おもちゃのお金だと思ってゴミ箱に捨ててしまうかもしれません。
あるいは、ガンビアの紙幣で物を売ってくれる店は日本では無いでしょうし、銀行でもまず日本円に両替してくれないでしょう。
おとぎ話で、<たぬきからもらったお金が夢から覚めると木の葉に変わっていた>という逸話が良く出てきますが、まさにお金の本質を的確についた話です。世界中の人々が夢を見ているから、お金がお金であるわけですが、目を覚ました人々が、そのお金が何の裏づけも無い木の葉だと気がつきだしたら要注意です。
ITバブル・ベンチャーバブルに踊った新興市場などの株式の多くが、<木の葉>だったのは言うまでも在りません。
逆に、収益のきちんとした裏づけのある企業の株式などは、目が覚めても、貨幣では無いが、ゴールドやプラチナあるいは、原油やとうもろこしになっていて、お金と同じような価値が維持できるわけです。
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登録日:2007年 04月 28日 14:06:51
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- プロフィール

- 大原浩
- (男)
- 「証券新報」グローバル投資
- なんでも地動説
- 1960年、静岡県に生まれる。1984年、同志社大学法学部を卒業後、上田短資㈱(上田ハーロー)に入社。
1989年、フランス国営クレディ・リヨネ銀行入行。フューチャーズ・ブローキング・ディビジョン課長などを歴任し、主に金融・債券先物、デリバティブなどを担当。
1994年㈱大原創研を設立し独立。
2003年より証券新報社(証券タイムズ)顧問。
著書には
『韓国企業はなぜ中国から夜逃げするのか』(講談社)
『100万円を確実に1億円にする中国株投資術』(講談社)
などがある。
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