<投資の達人たちを理解するためのキーワード>

大型連休明けの東証、好調 - 東京

【東京 11日 AFP】大型連休明けとなった今週の東京株式市場は、日経平均株価で158.8ポイント(0.91%増)値上がりして1万7553円72銭、東証1部全銘柄の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)は18.87ポイント高(1.11%増)の1723.09となった。
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(c)AFP/KAZUHIRO NOGI

AFPBB News


今日は、徒然なるままに、投資のキーワードについてお話します。

★ (予測可能性)
 世の中の出来事には、予測が非常に困難なことと、調査や努力をすれば予測の精度をあげることが可能なことがあります。

 例えば、コインの裏や表、サイコロの目を当てるゲームの予測の確度を上げることは、イカサマでもしない限り、不可能です。1000万回続けて表が出た後でも、次に表が出る確率と裏が出る確率はそれぞれ二分の一ずつです。

 それに対して、例えばある企業がこれから成長して世界を代表していく企業になるのか、それとも将来倒産して消えてなくなってしまうのかを予想することについては、対象となる企業を分析することによって、精度をあげることが可能と考えられます。

 投資の達人たちは、もちろん後者の<予測精度を上げることが可能な取引>を行ってきたからこそ、巨万の富を蓄えることが出来たのです。

 例えば、1時間後の為替相場や株価を予測するのは、コインの裏・表を上げるのと同じで、予測精度をあげることは出来ません。(ただし、顧客からの受注を受けるトレーダーなどは、顧客の大口注文を知ることによって、次の瞬間の相場の予測精度を高めることが出来ます。もちろん、このような情報を使った取引は一般の投資家の方にはできませんし、基本的には違法・アンフェアな手法です。)

 ジムロジャース氏は、自らバイクや車で世界を一周し、世界のどこの国がこれから成長するのかを判断し、その国に集中投資ししています。

 ウォーレン・バフェット氏は、毎日数社のバランスシート(決算書)を熟読し、投資をしようとする企業を探します。さらに、時によっては、その投資しようとする企業を何年にもわたってウォッチします。その上で、その企業が投資に充分値すると判断したときにだけ、実際の投資を行うのです。

★ (安全余裕率)
 これは、ベンジャミン・グレアムを師匠と仰ぎ、世界で2番目の資産家に上り詰めたウォーレン・バフェットの投資理論の基礎をなすものです。

 <割安株>に投資をすることと、密接に関連した考えです。

 例えば、ある投資対象に投資しようとした場合に、その投資対象の「適正価格」で買うのでは無く、市場が上方向にも、下方向にオーバーシュートすることがあるのを前提に、「突発事項が起こってその投資対象の価格が暴落したとしても投売りなどをせずに、余裕を持って保有することの出来る水準」で買うことです。一般的にいう「のりしろ」や車のハンドルの「遊び」の概念に近いでしょう。

 投資で成功するためには、「継続的・安定的に勝ち続けること」が極めて重要です。一度の失敗で、「ゲームオーバー」となり、投資から永遠に退場してしまっては、資産家への道は閉ざされます。100%判断を間違えない人間などいません。

 万が一、判断を間違えたときにも余裕を持って切り抜けることの出来る水準で購入することが大変重要です。

★ (利回り計算)
 目標の設定を行ったり、実際に目標をどの程度達成したかどうかを確認するのは、投資に限らず何事においても重要です。

 投資の場合は、この点において「利回り」という考えが非常に重要です。よく、「いくら上がったから儲かった!」という話がありますが、本格的な投資を行うためには、このような考えでは不十分です。

 一般的に「儲かった話は周りに吹聴するけれども、損をしたときには黙っている」のが投資の初心者です。損をした部分と、得をした部分の差額が本当の儲けですから、少なくとも1年はたたないと、儲かった、あるいは損したなどという話は出来ません。

 また、現金として保有している間のことも考えなければなりません。最初、100万円を投資し、1ヵ月後に120万円で売却したとします。もし、次に投資したのが4ヵ月後だとすると、1ヵ月後に獲得した120万円は、3ヶ月間まったく運用されていないことになり、その間の利回りは0%です。

 プロフェッショナル(上級)な投資家は、このような色々な要素をすべて、利回りに換算し、その利回りが高いか低いかによって、投資の成績を判断するのです。
 歴史的に言って、年率30%の利回りを継続的に実現した投資家はバフェットなど、ほんの一握りです。

 一般的なファンドや投資信託の利回りは一桁が普通ですから、それを上回る二桁を継続的に実現できれば、かなりレベルの高い投資家といえます。

★(忍耐力)
 ウォーレン・バフェットや、ジムロジャースなど、成功した偉大な投資家は、例外なく「長期投資家」に分類されます。短期投資を繰り返し、大金持ちとして一生を終えた人物は歴史上見たことがありません。運良く、一世を風靡しても、晩年に破産を免れなくなりピストル自殺を遂げたりして、悲惨な末路をたどる人々が目立ちます。

 バフェット氏は、「運用の利益とは忍耐力に対する報酬である。」といいていますが、まったくその通りです。

 投資の判断をしてしまってから、くよくよ悩む人がいますが、「悩む必要があるのは投資の<実行=購入>をするまで」です。一度、正しいと思って実行したことを悩むのは怪我のもとですし、何があっても自信が揺るがないところまで、投資対象を徹底的に研究しなければなりません。

 そして、一度投資を実行したら、その投資対象の価格が上がるのをひたすら持ち続ける
のです。ウォーレン・バフェットは、「ある日突然株式市場が閉鎖され、株式の取引が1年以上行われなくても平気な銘柄を選択するように心がけている」と言っています。

また、同氏は、「永久保有銘柄」と名付け、「死ぬまで売らない」と宣言している銘柄をいくつか持っていますが、実際数十年間にわたって保有しています。
 
★(たゆまぬ研究・調査)
  バフェット氏は、米国の上々企業であれば、どこでも名前を挙げるだけで、財務状況や経営陣、それに企業の運営状況についてすらすらと答えることができます。それほどの知識を持った同氏でも、毎朝起きると、数社の事業報告書やバランスシートを数時間かけてゆっくり読むのを日課にしています。

 どれほど成功しても、地道な勉強を続けることが、途切れの無い成功への最短ルートといえます。

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登録日:2007年 05月 14日 21:37:32

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プロフィール
大原浩
大原浩
(男)
「証券新報」グローバル投資
なんでも地動説
1960年、静岡県に生まれる。1984年、同志社大学法学部を卒業後、上田短資㈱(上田ハーロー)に入社。

1989年、フランス国営クレディ・リヨネ銀行入行。フューチャーズ・ブローキング・ディビジョン課長などを歴任し、主に金融・債券先物、デリバティブなどを担当。

1994年㈱大原創研を設立し独立。
2003年より証券新報社(証券タイムズ)顧問。

著書には
『韓国企業はなぜ中国から夜逃げするのか』(講談社)
『100万円を確実に1億円にする中国株投資術』(講談社)
などがある。
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