ドバイの次はあるのか?
【6月27日 AFP】欧州連合(European Union、EU)は26日、トルコ政府とのEU加盟交渉を再開したと発表したが、フランスがトルコの加盟に懸念を示していることから、トルコ側および議長国ドイツが望んでいるように交渉は進んでいない。
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(c)AFP/Amelie Bottollier
先日、銀座の書店でドバイの株式氏市場に投資するためのガイドブックを発見しました。新興国市場のブームも、中国・インドあたりから始まって、ベトナム・タイなどに広がりましたが、とうとう日本の書店でドバイの株式市場の本が売られるようになりました。
もちろん、ドバイの市場に魅力がないというわけではありません。いわゆるオイルマネーを背景にして、一時的な急落はあったものの、活況を呈している市場です。世界経済の中で、イスラム人口が果たす役割が大きくなって来ているのも追い風でしょう。
しかし、ドバイの市場や最近注目を浴びているカザフスタンなどの市場が、高値圏に達したとき、次に投資家が注目すべき市場とはいったいどこでしょうか?
ここ数年、アフリカ大陸の国々の経済成長は目覚しいものです。第二次世界大戦後の解放闘争によって、欧米の植民地から解放されたものの、今度は同じアフリカ人による民族紛争(これは、欧米が過去の歴史無視して、自分達の植民地政策の都合で人工的に国境線を引いたことも大きく影響しています。)などによって疲弊して<暗黒大陸>と呼ばれていた時代からは様変わりしました。
しかし、少なくともこれらの国々にきちんと機能する株式市場がどの程度あるのかは疑問ですし、今後外国人の私有財産がどの程度まで保障されるのか未知数です。ある日突然政権が変って、それまでの私有権がすべて否定される可能性も充分あります。
そうなれば、投資したすべてを失うことになります。したがって、少なくとも当面の間、日本を始めとする先進国の投資家にとって、ドバイやカザフスタンの次の<魅力的な新興市場>は事実上無いと考えていいでしょう。投資の経験則で言えば、次のテーマ(新興市場)が見つからなければ相場の終焉がやってくるということです。
ちなみに、カザフスタンは、7年間連続してGDP成長率が9%を超えていますし、原油や希少資源を中心とした資源も豊富ですが、政情不安が続く地域に位置する国であることに充分注意する必要があるでしょう。
また、カザフスタンの株式市場の時価総額は7兆円ですが、トヨタ自動車の約26兆円と比べるとほぼ4分の1です。ちなみに、ベトナムの株式市場の時価総額は、約2兆円ですから、トヨタ自動車の13分の1しかないということになります。
さらに、現在活況を呈しているEUですが、2007年1月に、ブルガリアとルーマニアが、新たに加盟しました。これにより、EUは27カ国(人口4億8000万人)になりました。
もっとも、この2カ国の加盟は、明らかに下駄を履かせたもので、加盟条件を満たしておらず、改革を促すため、今後異例の監視が行われます。
また、 欧州内の先進国を中心として、EU拡大に対する懐疑論が広がっており、これが2005年に、フランスとオランダの国民投票で欧州憲法の批准が否決された要因の一つになりました。
さらに、 また27か国体制となると全会一致の合意形成がさらに難しくなり、凍結状態にある欧州憲法の扱いを含めた機構改革も差し迫った課題です。そのため、加盟交渉が進行中の国も含めてEU拡大は足踏みする見込みです。
アジア・米国・欧州などで同時多発的に発生した、急速な景気拡大が収束する兆候がここにも現れています。
参考:
●EU加盟国(2007年1月1日)
ベルギー、オランダ、ルクセンブルク、フランス、イタリア、ドイツ、イギリス、アイルランド、デンマーク、ギリシャ、スペイン、ポルトガル、オーストリア、フィンランド、スェーデン、ポーランド、ハンガリー、チェコ、スロバキア、スロベニア、エストニア、ラトビア、リトニア、キプロス、マルタ、ルーマニア、ブルガリア
● カザフスタン
人口:1510万人
面積:272万4900平方キロメートル(世界第9位、日本の約7倍)
公用語:カザフ語、ロシア語
首都:アスタナ
通貨:テンゲ
宗教:イスラム教スンニ派、キリスト教ロシア正教
民族:カザフ人、ロシア人、ドイツ人、韓国人など
政治体制:大統領制(任期7年)、2院制を採用
天然資源:世界のウラニウムの18%の埋蔵量を保有(オーストラリアに次ぐ世界第2位)。ボーキサイト、タングステン(埋蔵量世界第1位)、クローム、リン(埋蔵量世界第2位)、銀、銅、亜鉛、鉛(埋蔵量世界第3位)、モリブデン(埋蔵量世界第4位)、金・石炭(埋蔵量世界第6位)、鉄鉱石(埋葬量世界第8位)。
● ベトナム:
人口:8312万人(世界第13位)
面積:329、247平方キロメートル(日本の約0.9倍)
通貨:ベトナム・ドン
宗教:約8割が仏教、その他カトリック、カオダイ教、オアハオ教など
民族:86%がキン族(越人)、その他53の少数民族がいる。
平均年齢:国民の平均年齢は25歳。(日本は42歳)
成人識字率:94%。(インドでは65%、中国では85%)
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登録日:2007年 06月 30日 13:06:09
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- プロフィール

- 大原浩
- (男)
- 「証券新報」グローバル投資
- なんでも地動説
- 1960年、静岡県に生まれる。1984年、同志社大学法学部を卒業後、上田短資㈱(上田ハーロー)に入社。
1989年、フランス国営クレディ・リヨネ銀行入行。フューチャーズ・ブローキング・ディビジョン課長などを歴任し、主に金融・債券先物、デリバティブなどを担当。
1994年㈱大原創研を設立し独立。
2003年より証券新報社(証券タイムズ)顧問。
著書には
『韓国企業はなぜ中国から夜逃げするのか』(講談社)
『100万円を確実に1億円にする中国株投資術』(講談社)
などがある。
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