★少子高齢化でも発展する市場

内閣支持率さらに低下25.7%に、不支持率は5割超

【7月14日 AFP】時事通信社が13日に発表した7月の世論調査結果によると、安倍晋三(Shinzo Abe)内閣の支持率は前月比3.1%減の25%まで下落、政権発足後最低となった。
≫続きを読む…
(c)AFP

AFPBB News


これまでも、何回かお話してきたのですが、「人口が減少して繁栄した国」は歴史上見たことがありません。年金問題も、きちんと保険料の支払いが記録されていなかったとか、社会保険庁の職員(役人)が保険料をネコババをしていたとか、恥ずかしくなるくらい低レベルのことが問題になっています。

しかし、本当の問題は、「古い世代を新しい世代が支える」という年金システムの根幹(一種のネズミ講的色彩を持っていますが・・・)を逆ピラミッド型の人口構成の中で、今後も維持できるのかどうかということです。

日本の政府部門を、もし各付けするとしたら、軍事独裁政権の下で腐敗しているアフリカの多くの国々と大差ない水準になるかもしれません。

したがって、今後の「日本国」の将来については、明るい見通しを持っていません。

しかし、「日本企業」の将来は別です。製造業を中心とした(残念ながら日本のサービス業、ホワイトカラーの生産性はかなり低い水準です。)日本企業の優位性は圧倒的で、世界市場を席巻しています。事実、ここ数年の、日本の技術優位性を持った製造業の海外売り上げ比率は着実に伸びており、今後も日本の多くの企業が世界市場で活躍し続けるでしょう。

ですから、東京証券市場に上場している企業の中でも、グローバルに事業を展開し、成長している技術優位性を持つ製造業に投資をすることは、賢明な選択といえます。

それでは、国内市場に特化している企業の将来性は無いのでしょうか?

そんなことはありません。

産業そのものが右肩下がりでも、その独自性や差別化戦略によって成功している企業はたくさんあります。

また、成長産業への投資がいつも成功さするわけではありません。ITビジネスのように、成長の可能性が上場の時から織り込まれすぎて、上場した後はひたすら株価が下げ続けるというケースも珍しくありません。

逆に、米国のタバコ会社は、嫌煙運動の高まりによる国内外での需要の減少、数兆円規模の懲罰的賠償金等々売り材料のオンパレードでしたが、実は、過去数十年間、タバコ会社に投資していれば、米国の産業の中でも有数の投資パフォーマンスを得ることが出来たのです

悪材料が多く、株価が割安になる局面が多かったことも一因ですが、あれほどマスコミからたたかれても、愛煙家の需要はそれほど減らず、むしろ価格の値上げを浸透しやすい(フランスではごく普通のタバコ一箱が1000円程度するそうです。)環境が整ったため、利益が急激に伸びたのです。

日本でも、学習塾は少子高齢化の打撃を受ける産業の筆頭と考えられていますが、一人の子供に支払う教育費は高騰を続けており、名門大学への合格率が高い塾や少人数の個別指導塾は、安定成長を続けながら利益を上げています。

その背景には、共働きが増えたり、幼い子供をターゲットにした犯罪が続いたことにより、子守よりも安いコストで子供預かってもらえる学習塾に対するニーズが高まっていることもあります。

また、少子高齢化の中で見逃されがちなことに、「日本の人口は既に減少に転じたが、世帯数は当面の間増えていく」ことがあります。

賃貸仲介会社大手のエイブル(JQ:8872)の発表 (原資料は国土交通省、厚生労働省などの資料)によれば、

1、 日本の人口は2006年の1億2774万人をピークに減少に転じる。
2、 しかし、世帯数は2000年の4678万世帯から2015年の5048万世帯まで上昇を続ける。(ただし、その後は減少し、2025年には4964万世帯になる。)
3、 一世帯あたりの人数は2000年年の2.67人から2005年の   2.37人まで一貫して減少を続ける。
4、単独世帯(一人暮らし)の数は、2000年の1114万世帯から2025年 
   の1843万世帯まで増え続ける。  
  (参考までに、2005年の離婚件数は26万組で、離婚率(1000人に対
  して)は2.08)

つまり、人口が減少しても世帯数は増えるので、賃貸住宅市場は縮小するどころか、拡大する可能性があるということです。

しかも、日本は他の国に比べて都市の集中化が少ない(例えばソウル近郊には韓国の人口の三分の一以上が住んでいます。)ので、今後生じる地方と都市の経済格差の拡大により、若年層を中心とした都市部への大規模な人口流入が予想されます。

彼らにマンションを購入する財力があるケースは稀だと考えられますので、都市部での賃貸住宅市場の需要は今後も増加するはずです。

さらに、2005年度の住宅着工件数は125万戸(対前年比4.7%増加)ですが、持家が2年連続減少(対前年比4%減)に対して、貸家は対前年比10.8%と5年連続の増加となっています。

持家にこだわらないライフスタイルの浸透も、賃貸住宅市場の追い風です。

賃貸住宅の仲介会社としては、本資料の提供元でもある業界シェアトップのエイブルが気になるところですが、実はそれ以上に、同社と密接な結びつきのあるCHINTAI(ヘラクレス:2420)に注目しています。

同社の業務は、雑誌やインターネット媒体の利用を中心にした賃貸住宅の情報提供ですが、その素晴らしい市場占有率を他社が突き崩すことは容易ではなく、極めて高い利益率を維持したまま今後も成長を続けるはずです。

コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2007年 07月 16日 14:49:44

コメントを追加

Trackback

この記事に対するトラックバックURL:

カレンダー
< 2007年 07月 >
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31



プロフィール
大原浩
大原浩
(男)
「証券新報」グローバル投資
なんでも地動説
1960年、静岡県に生まれる。1984年、同志社大学法学部を卒業後、上田短資㈱(上田ハーロー)に入社。

1989年、フランス国営クレディ・リヨネ銀行入行。フューチャーズ・ブローキング・ディビジョン課長などを歴任し、主に金融・債券先物、デリバティブなどを担当。

1994年㈱大原創研を設立し独立。
2003年より証券新報社(証券タイムズ)顧問。

著書には
『韓国企業はなぜ中国から夜逃げするのか』(講談社)
『100万円を確実に1億円にする中国株投資術』(講談社)
などがある。
カテゴリー
検索