★チャイナリスク

日銀、利上げ見送り

【9月19日 AFP】日本銀行(Bank of JapanBoJ)は19日、金融政策決定会合を開き、無担保コール翌日物金利の誘導目標を年0.5%に据え置くことを決めた。
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(c)AFP

AFPBB News


マーケットは、サブプライムローンの話題で持ちきりです。たしかに、深刻な問題で、米国にも、バブルが崩壊した1990年以降の日本のような長期かつ深刻な経済がやってくる可能性が大です。(ちなみに、これまで何回も取り上げてきた、経済サイクルが日本より20年遅れの韓国にも、もうすぐバブル崩壊と十数年に渡る経済の低迷がやってくるはずです。)

何故、米国の経済が大きな危機にあるのか?サブプライムローン自体も深刻な問題には違いありませんが、それ以上に危険なのは、金額的にはサブプライムローンをはるかに超える一般の住宅ローンや、驚くほど巨額に膨れ上がった消費者ローンです・

米国では、ITバブル崩壊の時に株式市場から天文学的金額の国富が失われたのですが、それでも深刻な景気後退に陥らなかったのは、バブル崩壊後市場金利が低下して、そのおかげで住宅バブルが発生したからです。(金利低下によるバブルは日本と同じですね・・・)また、消費者ローンの残高もとめども無く増えています。

つまり、ITバブルの崩壊を住宅バブルと消費者ローンバブルが食い止めたわけです。

さて、ITバブル崩壊を食い止めた住宅・消費者ローンバブルが崩壊したらどうなるのか?

FRBや米国政府は、再度の金利引下げにより景気後退と株価・住宅価格の下落を食い止めようとしていますが、グリーンスパン時代と現在のバーナンキ議長が直面している事態の大きな違いは<インフレ>です。

グリーンスパン時代が基本的に商品価格が落ち着いていた低インフレ期だったのに対して、バーナンキ議長は、これから10年は続くであろう資源・エネルギー価格高騰の時代の入り口に立っています。

もし、景気後退や信用不安などを食い止めるために金利を下げ続けると、インフレン問題が深刻化します。

まさに、<前門の虎・後門の狼>です。

ところで、既にインフレが深刻な問題になっているのは中国です。8月のCPIは前年同月比6.5%とかなり高い数字になりましたが、食料品価格が18.2%上昇(豚肉価格は86,5%の上昇)したことは非常に深刻な問題です。15年ほど前に、中国人が豊かになって、卵を毎日食べるようになると15億×365日の卵を生産しなければならなくなるなどと言っていましたが、<中国が世界を食べつくす>時代がいよいよやってきたのかもしれません。

このような経済発展のおかげで、中国は賃金も含めて既に低コストの国ではなくりつつあります。したがって、原油を初めとするエネルギー価格の高騰を吸収しきれずに、深刻な景気後退に直面するかもしれません。なぜなら、中国は同じ価値の製品を生産するのに日本の7倍のエネルギーを消費する非常に効率の悪い国ですから、エネルギー価格高騰の直撃をまともに受けます。

そうなれば、これまで驚異的な経済成長の陰に隠れていた、国有企業に対する隠れ不良債権(政府が公表する数字はまったく信用できません。本当の意味での不良債権比率は50%に達しているという話も、それなりの信憑性があります。国営企業の多くは、政府の補助金で利息を払っています。)や各地で暴動が毎日のように起きている貧しい農民の問題が噴出して、共産党政権の足元は揺らぐでしょう。

オリンピックが開催されるときの中国はどうなっているのか?

ただし、米国はどうなのかわかりませんが、中国は深刻な危機に直面しながらも、10年単位では力強い成長を遂げていくと考えています。

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登録日:2007年 09月 19日 19:09:54

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プロフィール
大原浩<投資野おーちゃん>
大原浩<投資野おーちゃん>
(男)
「証券新報」グローバル投資
なんでも地動説
株式会社大原創研 代表取締役、 株式会社証券新報社 顧問

同志社大学法学部卒業。上田短資株式会社(上田ハーロー), フランス国営クレディ・リヨネ銀行を経て㈱大原創研を設立。著書に「100万円を確実に1億円にする中国株投資術」講談社、「中小企業のための個人情報保護・プライバシーマーク」サイビズ、「銀行の終焉-近未来マネー論序説-」 「『複雑系』ビジネス-資本主義・社会主義を超える新経済入門-」「代表取締役平社員」(いずれも発行はあいであ・らいふ)などがある。
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