★ミャンマーの次!中国の共産革命!
【9月30日 AFP】ミャンマーで続く反軍政デモへの支持として、デンマーク人アーティストのグループが28日、ミャンマー軍事政権のタン・シュエ(Than Shwe)国家平和発展評議会議長をオークションサイト、イーベイ(eBay)に出品した。
≫続きを読む…
(c)AFP
世の中の多くの意見とは違うかもしれませんが、私は民主主義が最良の手段だと考えてはいません。国の発展に応じたそれぞれの段階に、それぞれふさわしいシステムがあると思います。
もちろん、国民に対する不当な取り扱いを認めるわけではありませんが、民主主義は容易に衆愚政治となりえます。
実際、目覚しい経済発展を遂げている国々には、一党独裁が珍しくありません。リー・クアンユーの指導によって奇跡の発展を遂げたシンガポールも、強力な一党独裁を続けてきましたし、戦後奇跡の復興を遂げた日本も基本的に自民党の一党独裁を容認してきました。そして、バブル崩壊以来殆どGDPが増えていないという、経済的に困難な状況の中で民主党と自民党の二大政党政治の萌芽が見えてきました。
ところで、ミャンマーでの僧侶を先頭にしたデモに端を発する事件は、政治的問題というよりも、経済的問題だと考えています。
報道されているように、政府によるガソリン販売価格の引き上げが今回の事件のきっかけとなりました。つまり、国民は政府の<経済政策>に対して怒りをぶつけているのです。
実際、経済発展から取り残された多くの貧しい国民にとっては小難しい政治理念よりも日々の生活に直結した生活必需品の価格が重要なのです。
ミャンマーを支援している中国も、基本的にはミャンマーと同じ政治体制の国です。ミャンマーに近いチベットでは、女性・子供・老人の隊列に人民解放軍が後ろから銃撃を浴びせたことで国際問題になっていますし、地方に行けば共産党幹部(お代官様???)の圧制に対する農民一揆が(日本ではあまり報道されませんが香港の新聞には連日掲載されています。)頻発しています。主に、土地収用に関する問題です。
改革・解放後の急激な経済発展・自由化で、錯覚を起こしがちですが、中国はあくまで「共産党」一党独裁国家だということを忘れてはなりません。例えば、人民解放軍は国軍(国の軍隊)では無く、共産党に所属する軍隊です。
つまり、日本で言えば自民党に属する軍隊で、民主党には指揮権が無いようなものです。形式的に存在する中国の野党が政権をとるとは考えられませんが、もしその野党が政権をとっても軍隊が無いわけです。
言い換えれば、現在の中国は、「一党軍事独裁政権」なのです。中国の政治を陰で仕切っているのは中国人民解放軍であり、その人民解放軍を操っているのが客家(はっか)人脈です。(客家についてはこれまでも述べてきましたが、東洋のユダヤ人とも言われ、鄧小平、孫文、リークアンユーなどを輩出している一族です。)
天安門事件で中国人民に銃口を向けたのは人民解放軍です。中国政府の公式発表では死者がゼロということになっていますが、おおよそ2000名の中国国民が犠牲になったというのがコンセンサスです。
一般には、<大躍進政策>で2000万人から3000万人の餓死者、<文化大革命>で同じくらいの死者(投獄やリンチなど)を出したといわれます。(もちろん中国政府の公式統計はありません)。
いい意味でも悪い意味でも中国はダイナミックに変化する国です。
注意しなければならないのは、天安門事件の際に、デモ隊に銃口を向けた兵士に躊躇がなかったことです。なぜかといえば、人民解放軍の兵士の殆どが貧しい家に生まれ、貧しい暮らしをしていたのに対して、民主化要求の先頭に立っていたのは、中国で最も富裕な層=特権階級ともいえる大学生達です。人民解放軍の兵士の気持ちは容易に想像できるでしょう・・・
我々は、上海や北京などきらびやかなところだけに目が行きがちですが、中国大陸の奥に入れば、ミャンマーや北朝鮮と変らない状態に放置されている国民が多数いいます。
農民戸籍と都市戸籍という、インドのカースト制度にも匹敵する身分差別も殆ど解消されていません。
10月1日に物権法(正式に私有権を保護する、共産党国家にとって画期的法律)が施行されます。また、10月15日からは共産党・党大会などがあります。そこで改革・解放の陰の部分が顕在化するのでは無いかと懸念しています。
沿岸部の豊かな地域が私有財産を増やし続けるのに対して、農民戸籍の人々は、日ごとに豊かになっていく都市部の住民を横目で見ながら貧しい暮らしを続けています。また、農村では共産党の幹部だけがその政治特権を利用して、一人勝ちです。
言ってみれば、階級間の対立による「共産革命の準備が整った」ともいえるわけです。
さらに、エネルギー・資源価格については今後10年以上上昇基調にあると考えていますが、直近で原油価格が90ドル~100ドル近くまで上昇すると、世界経済がそれに耐え切れずに一時的ではあるが底の深いリセッション入りすること(既に欧州・米国は景気後退局面に突入しています。)、また、急激なインフレが貧しい人々を直撃することにより、新興国を中心とした国々の政治不安が増大します。
そして、<お金>は危険を感じたら我が家に戻ります!そして、世界中に資金を供給しているのは他ならぬ日本ですから、今後日本に資金が大量に還流するわけです。
私のファンドでは、ペトロチャイナをはじめとするアジア株はすべて売却しました。今後の急落局面で再度購入する可能性はありますが、現在のところ、日本株のみに投資しています。
ミャンマー以外の発展途上国でも、インフレによって貧しい人々が追い詰められ、政治的緊張が高まります。
中国での最近の、異常な食料価格の上昇は、間違いなく政治不安の引き金になります。ガソリン価格や化学製品の価格は、ペトロチャイナを初めとする国営企業に製品価格の値上げを認めないことで、急場をしのいでいますが、市場原理に反することが長続きしないことは歴史を見ても明らかです。
北京オリンピックは、いったいどうなるのでしょうか?
コメント[2], トラックバック[0]
登録日:2007年 09月 30日 12:43:34
コメント
バフェットも、ペトロチャイナの保有株数を減らしているようですね。
中国人は商才に長けているというイメージがありますが、CITICの非鉄金属相場の大火傷などを見ても、相場は下手なような気がします。
ペトロチャイナも高値掴みが多いですが、困っても最後は中央政府が面倒を見てくれるだろうという期待感があったればこそ、将来性が見込まれてきたのでしょう。
中国の歴史は、①新王朝建国後、秩序回復による経済成長と人口増加-->②人口増に物資増産が追いつかず社会不安-->③戦乱による王朝崩壊、人口減-->①’新王朝というサイクルを繰り返しています。
今の中国は、利食い所という気がしますね。ただ、「もう は まだなり」という相場格言通り、直ぐに駄目になるわけでもないでしょうが...
藤原相禅 @ 2007年 10月 03日 12:15:58
なぜ ミャンマー政府は、
ガソリン価格を引き上げしたのでしょうか???
gakusei @ 2007年 11月 21日 23:33:11
コメントを追加
Trackback
この記事に対するトラックバックURL:
- プロフィール

- 大原浩<投資野おーちゃん>
- (男)
- 「証券新報」グローバル投資
- なんでも地動説
- 株式会社大原創研 代表取締役、 株式会社証券新報社 顧問
同志社大学法学部卒業。上田短資株式会社(上田ハーロー), フランス国営クレディ・リヨネ銀行を経て㈱大原創研を設立。著書に「100万円を確実に1億円にする中国株投資術」講談社、「中小企業のための個人情報保護・プライバシーマーク」サイビズ、「銀行の終焉-近未来マネー論序説-」 「『複雑系』ビジネス-資本主義・社会主義を超える新経済入門-」「代表取締役平社員」(いずれも発行はあいであ・らいふ)などがある。
- 最近のエントリー
- [09/07] <老子と投資>その10
- [09/02] ★べトナム参入凍結
- [08/19] ★キューバ危機
- [08/13] <老子と投資>その9
- [08/13] <老子と投資>その8
- [08/11] 「10年先を読む長期投資」-暴落時こそ株を買え-
- [08/01] ★サイゴンの十字架★
- [07/24] <老子と投資>その7
- [07/19] ☆偽善エコロジ―!
- [07/11] 次はどの国が消滅するのか?
- 最近のトラックバック
- カテゴリー
- 月別アーカイブ
- 2008年 09月 [2]
- 2008年 08月 [5]
- 2008年 07月 [3]
- 2008年 06月 [3]
- 2008年 05月 [3]
- 2008年 04月 [3]
- 2008年 03月 [4]
- 2008年 02月 [3]
- 2008年 01月 [3]
- 2007年 12月 [4]
- 2007年 11月 [2]
- 2007年 10月 [2]
- 2007年 09月 [4]
- 2007年 08月 [2]
- 2007年 07月 [3]
- 2007年 06月 [4]
- 2007年 05月 [4]
- 2007年 04月 [4]
- 2007年 03月 [4]
- 2007年 02月 [5]
- 2007年 01月 [4]
- 2006年 12月 [5]
- 2006年 11月 [4]
- 2006年 10月 [5]
- 2006年 09月 [5]
- 2006年 08月 [6]
- 2006年 07月 [6]
- 2006年 06月 [4]
- 検索