客家(はっか)大富豪18の金言 by甘粕正(あまかす・ただし)
【10月16日 AFP】5年に1度行われる中国共産党の第17回全国代表大会(党大会)が15日、北京(Beijing)で開幕。胡錦濤(Hu Jintao)中央委員会総書記が共産党(Communist Party)の業績、および経済、環境、国防、台湾およびその他の社会問題などについて報告した。会場の外では、全国各地から集まった民族色豊かな代議員や、大会の案内嬢などによるなごやかな交流が行われた。(c)AFP
私の友人の甘粕正(あまかす・ただし)が、<客家(はっか)大富豪18の金言>というタイトルの本を、講談社から出版します。(10月23日発売)
客家(はっか)とは何者???
彼らは中国本土あるいは華僑の影響下にある東南アジア諸国の政治・経済を語る上で決して忘れることの出来ない存在です。
また、表舞台には立たないのに、アジアの政治・経済に多大な影響力を持つことから<東洋のユダヤ人>と呼ばれることもよくあります。
彼の本は、客家の歴史だけではなく、彼らの<成功哲学>や彼らが信奉する<風水>などにも多くのページを割いています。
客家の祖先は、古代から、中国の戦乱や王朝の崩壊などで乱れた北部の地域を逃れ、食糧の豊かな南部に移住した人々です。客家の「客」とは文字通り「お客さん=よそ者」を意味するのです。
また、ようやく到達した南部地域でも、既に居住していた人々との軋轢があり、結果として山間部のそれもかなり奥地で囲屋(ウェーウー)という、円形の住居で大家族で暮らすようになりました。
ひとつの円楼の中には80家族、300人ぐらいが暮らします。そして、近代になってからは、東南アジアを初めとする海外に移住し、移住先でたくさんの人々が活躍しています。
現役だけでも、ンガポール建国の父リー・クアンユー、台湾の陳水扁・現総統、タイガーバームで有名な胡文虎(フーウェンフー)、インドネシア経済を支配するサリムグループの林紹良(リン・シャオリャン)、長江グループ(ハチソンワンポア)を率いる李嘉誠など、政財界の大物が多数います。
実業家として最も成功した客家の一人である李嘉誠は11歳のときに、広東省から香港に移り住み、最初プラスチックの加工業で成功しました。
そして、そのときに稼いだ資金を元に飛躍したのですが、まず、何回かあった香港市場の暴騰・暴落の機会を最大限に生かして、不動産業でさらに大きく稼ぎました。その後、エネルギー、港湾、小売業など、多岐に渡る分野に進出し、大成功をおさめ、現在ではそれらの幅広い事業を統括する長江グループの総裁として君臨しています。
現在では、長男のビクター・リーが、財閥の中核となる長江実業を始めとする不動産事業を担当し、次男のリチャード・リーがPCCWを始めとする通信分野を担当しています。
また、日本と縁の深い<孫文>も客家です。孫文が日本に亡命していた間の、南方熊楠や宮崎滔天との交流はよく知られています。アジア最初の共和国である『中華民国』を建国し、大陸と台湾、あるいは共産主義と資本主義の壁を越えて、世界中の多くの中国人から『国父』として崇められている大人物です。
孫文の兄は孫眉といいますが、 彼は、ハワイに祖父と一緒に渡り、一開拓民からスタートし、大農場主を経営し、さらには多くの商店を経営するマウイ島で一番の金持ちになりました。
そして、孫眉はその多額の財産によって、弟である孫文の『辛亥革命』に援助を行います。つまり革命の影の立役者だということです。
さらに、孫文の妻の宋慶齢が客家人であるのはもちろんのこと、彼女の妹であり蒋介石夫人でもあった宋美齢も客家の血脈です。
また、孫文は広東省で『黄埔軍学校』を設立しますが、生徒の3分の1以上が客家人であり、この学校の卒業生が『中華民国』の成立に大きな力を発揮します。
後に中国共産党軍事委員長になる葉剣英も客家人で、この学校の教頭を勤めた後に、人民解放軍のカリスマ的指導者として、強大な権力を誇り、客家人脈に守られた彼には、粛清を続けた毛沢東を始めとする北京政府も容易には手が出せませんでした。
そして、忘れてならないのが、現在の中国の繁栄を導いた「改革・解放」の立て役者、鄧小平です!
彼が失脚するたびに不死鳥のようによみがえり、最後には「改革・解放」を成し遂げることが出来たのも、広東省を中心とする客家人脈のおかげです。(鄧小平の父親の鄧文明は、清王朝を倒し、明王朝を復活させることを唱える『秘密結社・哥老会』の地域のボスでした。客家の秘密結社『天地会』(客家人の間では洪門会という隠語で呼ばれている)は、地域によっていろいろな名前で呼ばれていましたが、鄧小平の父親が所属していた『哥老会』も『天地会』の別名の一つです。)
また、その他にも、朱子学の始祖『朱熹』、や陽明学の『王陽明』など、客家の偉人達は数え切れないくらいいます。
コメント[2], トラックバック[0]
登録日:2007年 10月 16日 13:58:48
コメント
甘粕正さんの本を書店で見つけ購入しました。
大変がっかり。だまされたあと思いました。
長江グループ(ハチソンワンポア)を率いる李嘉誠は潮州人です。
中国人なら誰でも知っている常識です。
ウィキペディアでも潮州生まれと出ています。
あの本の内容はすべてフィクション、創作かな?
簡単な事実確認を怠っている三流小説として読めばいいのかな?
友人である甘粕さんに訂正した方が良いのでは?とアドバイスされることをおすすめします。
がっかりマン @ 2007年 12月 21日 12:07:33
「李嘉誠 客家」で検索してみましたが、潮州という地域出身の客家人ということなのでは? 地域と民族を混同していませんか?
@TW @ 2008年 01月 19日 17:35:49
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- プロフィール

- 大原浩
- (男)
- 「証券新報」グローバル投資
- なんでも地動説
- 1960年、静岡県に生まれる。1984年、同志社大学法学部を卒業後、上田短資㈱(上田ハーロー)に入社。
1989年、フランス国営クレディ・リヨネ銀行入行。フューチャーズ・ブローキング・ディビジョン課長などを歴任し、主に金融・債券先物、デリバティブなどを担当。
1994年㈱大原創研を設立し独立。
2003年より証券新報社(証券タイムズ)顧問。
著書には
『韓国企業はなぜ中国から夜逃げするのか』(講談社)
『100万円を確実に1億円にする中国株投資術』(講談社)
などがある。
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