★新世代不動産研究会「バブルでGO!」
【10月26日 AFP】複数の経済専門家が25日に明らかにした見解の中で、中国経済はかつてないほど世界経済との一体化を強めており、過去数か月にみられた減速傾向は、中国政府の政策効果というよりも、むしろ世界市場全体の冷え込みに負うところが大きいと分析した。
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(c)AFP/Peter Harmsen
まず、はじめに、「バブルへGO!」の間違いでは無いかと思った方がいらっしゃるかもしれませんが、一世を風靡した映画のタイトルは確かに「バブルへGO!」です。しかしながら、どういうわけかこの研究会の名前は「バブルでGO」です。
数年前からさかんに言われている、「金融と不動産の融合」を突き詰めて考えようということで、不動産業界で活躍している若手の友人と1年ほど前に立ち上げました。
米国の不動産市場は、「サブプライムでGO」の宴が終わって大騒ぎですが、この問題は一過性の金融危機というものではなく、米国経済に例えば10年あるいは15年という長期間に渡って重くのしかかる大問題です。
日本のバブル崩壊後の停滞期を「失われた10年」などと呼んでいましたが、米国にも「失われた10年」がやってきますし、韓国はもっともっと深刻な「失われた10年」がやってきます。
韓国の場合は、これまでにも述べてきた「世界経済20年時間差発展説」における、丁度1987年ごろの日本に相当するバブル経済の真只中にいるわけですから、近々にバブルが崩壊し、深刻な景気後退に直面します。
特に、韓国の場合は、出生率がほとんど「1」という、日本以上に少子高齢化が急速に進んでいる国ですから、激震と言っても良い状況になるかもしれません。
米国の場合は、本来ITバブルが崩壊したときに、深刻な景気後退に突入しているはずでした。ところが、その被害を最小限に食い止めるためにFRBが金利を引き下げたため、住宅バブルが発生しました。つまり、住宅バブルが発生したことによりITバブル崩壊を吸収したことになります。
したがって、米国はITと住宅の二つのバブルの山を越えてきているので、今回の<住宅バブルの崩壊>は、随分昔から言われている<ドルが紙くずになる>ような深刻な状況をそのうち作り出すことになるかもしれません。
間違いなくドルの世界市場への供給は過剰で、中国やEUの発展により、ドルの基軸通貨の役割が交代すれば、世界中にばらまかれているドル紙幣の価値は、米国経済の実態に見合ったものなります。
つまり、ドル紙幣は殆ど紙くずになるわけです。(米国経済の規模は巨大ですが、ドル紙幣やドル通貨の供給は、それをはるかに上回った巨大なものです。)
それでは、日本はどうなるのか?
まず、大雑把に言えば、日本と米国の景気変動は米国と逆の相関関係にあります。
日本がオイルショックを克服し、バブル崩壊に至るまでの絶頂期に、米国ではベトナム戦争のダメージから抜けきらない低迷した経済が続いていました。(日本が米国を追い抜くと騒がれたのもこの頃です。)
逆に、日本のバブル崩壊(1989年)後、しばらくしてからダウジョーンズが4000ドルを超え(1994年)ました。その後「ニューエコノミー」と呼ばれる不可思議な理論が登場したり、ITバブルを伴ったりしながら、ダウジョーンズは3倍になりました。逆に、その間の日本は、前述のように「失われた10年」で苦しんでいたのです。
これから米国が深く長い低迷期に突入するとして、日本の経済は米国とは逆に、高い成長を続けるのでしょうか?
たしかに、日本の少子高齢化というのは、大変な問題で、歴史上、人口が減少しているのに発展した国はありません。
しかしながら、<一直線の成長>というものが無いのと同様に、<一直線の衰退>というものもありません。
むしろ、現在の日本に対する世の中の見方は<少子高齢化>が<十分織り込み済み>といえるでしょう。
逆に、エネルギー危機・資源の枯渇・環境問題はすべて日本に(比較)優位に働きます。日本の先進的省エネ・環境技術は、少なくともあと10年、他国が追いつくことが出来ません。
日本が100のGDPを生産するのに必要な資源エネルギーを<1>とすれば、米国や欧州の先進国が<2>~<3>、中国が<7>くらいになります。
資源・エネルギーの高騰は、中国などの新興国に大きなダメージを与え、それらの国々で急激な景気後退を招きますが、日本はそのような状態の中でも<比較優位>を維持できますし、日本の省エネ・環境配慮商品の需要も増すでしょう。
また、日本という国の発展は、<少子高齢化>という人口要因に制約を受けますが、国際的に展開している<日本企業>にとっては、それほど大きな問題ではありません。
例えば、トヨタを含めた自動車メーカーは、国内需要減少の直撃を受けていますが、海外販売(特に利益)の比重が高いので、国内の少子高齢化の問題は無視しても良い程度のものです。
もちろん、生産も海外でかなりの部分を行っていますので、国内の若年労働者の不足も全体としては、大きな影響がありません。
このように考えると日本(企業)の今後の見通しは決して悪くないことがわかります。
また、ドルほどではありませんが、円の価値も今後10年くらいの間基本的に低下しますが、この<円安>(アジア通貨やユーロ)も日本経済の追い風になります。
なお、急速な少子高齢化は日本だけの問題ではなく、前述の韓国や中国でも深刻な問題です。
中国では、一人っ子政策の初期の世代が30歳前後になっていますが、彼ら以降の世代の出生率は当然<1>を切っています。(公式統計上。農村等で無戸籍で生まれる子供がどのくらいいるのか不明です。)
しかも、漢方や医食同源のおかげでしょうか?既に中国は世界の中でも長寿国の部類に入ります。
早ければ、10年くらいで、<少子高齢化>が中国経済の大きな足かせになります。
さらに、六つのポケットを持つ(両親および、父方・母方の祖父母)小皇帝と呼ばれてあまやかされて育った一人っ子達が、国のリーダーシップをとるようになる20年後を真剣に心配する中国の友人もたくさんいます。(彼らは、既に企業や共産党の中堅幹部になりつつあります。)
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登録日:2007年 10月 26日 11:10:40
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- プロフィール

- 大原浩
- (男)
- 「証券新報」グローバル投資
- なんでも地動説
- 1960年、静岡県に生まれる。1984年、同志社大学法学部を卒業後、上田短資㈱(上田ハーロー)に入社。
1989年、フランス国営クレディ・リヨネ銀行入行。フューチャーズ・ブローキング・ディビジョン課長などを歴任し、主に金融・債券先物、デリバティブなどを担当。
1994年㈱大原創研を設立し独立。
2003年より証券新報社(証券タイムズ)顧問。
著書には
『韓国企業はなぜ中国から夜逃げするのか』(講談社)
『100万円を確実に1億円にする中国株投資術』(講談社)
などがある。
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