<老子と投資>その4
【4月9日 AFP】イランのマフムード・アフマディネジャド(Mahmoud Ahmadinejad)大統領は同国で「核技術記念日」とされる8日、国営テレビで行った演説で、米国は2001年9月11日の米同時多発テロをイラクやアフガニスタン進攻の「口実」にしたと非難するとともに、同時多発テロの背景についても疑問を呈した。
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(c)AFP/Aresu Eqbali
☆ この連載を初めて読まれる方は、本ブログの2008年2月8日の日記、<老子と投資>その1を先にご覧ください。
11、三十の輻(ふく)、一つの轂(こく)を共にす。
○ 車の輪は、30本の棒が中心(轂=こしき=中心の丸い穴)に集まって出来ているが、中心に何も無い丸い穴があってこそ、機能する。
○ コップに何も無い内側が無ければ役に立たない。
○ 家の中に何も無い空間があるからこそ、家は役に立つ。
投資においても<無>=(何も無いこと)はとても大事です。投資を趣味(娯楽)でされている方は、売ったり買ったりを頻繁に繰り返す傾向にあります。もちろん、何もしないで見ているよりも、売ったり買ったりして相場に参加するほうがマーケット(ゲーム)を楽しめますので、娯楽として売買を楽しむ限り問題ありません。
しかし、投資において収益をあげようとするのであれば、<何もしない>ことが一番大事です。
どれほど安くても、売買を繰り返すたびに手数料を支払わなければなりませんし、売買回数が増えれば手数料の額も大きくなります。また、例え手数料がゼロでも、マーケットには、ビッド・レートとオファー・レートがあって、売りたいときは買手(ビッド)レート、買いたいときは売り手(オファー)レートをヒットしなければなりませんので、そのときの中心レートよりも自分にとって不利な条件で取引をすることになります。
ですから、収益をあげるためには、売買の回数を減らしたほうが圧倒的に有利です。
しかしながら、毎日相場の値動きを見ていると、価格が上がったり下がったりするたびに、売ったり買ったりしたくなるのが人情です。ですから、<何もしない>=<無>ということは人間の本能に逆らうとても難しい行為と言えます。
<買ったら何もしない>ためには、その投資した(買った)商品(株式など)の価格が確実に上昇すると信じて、場合によっては1年ぐらい価格のチェックをしなくても平気なくらいの自信が必要です。言い換えれば、買う前に徹底的に考えて、買ってしまったら何も考えない(無)ということが求められるわけです。
12、五色は人の目をして盲ならしむ。
○ 高級料理を食べたり、素晴らしい音楽を聞いたり、珍しいものをあつめたりして、感覚的な欲望にとらわれると、人間はだめになる。
○ だから聖人は、感覚を追求する外側の楽しみは打ち捨てて、精神の内面的な楽しみだけを追求するのだ。
兜町などで、彗星のごとく現れて消えていく人々を見ていると、少し儲かると有頂天になって銀座や六本木の倶楽部などに入り浸りになります。調子がいいときはそれでもやっていけますが、すぐに風向きが変り、つけ払いや借金などを残したまま消息不明となります。
図太い人は、相場が良くなると、どこからともなく<わいてきて>復活を遂げますが、すぐに同じパターンで自滅することを繰り返します。
投資をビジネスと考えるのであれば、<投資における「お金」は仕入れた商品の在庫>です。自分の会社が仕入れた在庫に手をつけるようなビジネスが続くはずがありません。
投資で得た利益をそのまま再投資に向ける(最低限の必要経費は別にして)ことが出来なければ、投資で成功することは出来ません。
目の前に札束を詰まれたとき、色々な誘惑を撥ね退けて、投資に専念することが鉄則です。
13、寵辱(ちょうじょく)には驚くがごとし。
○ 名誉・名声にびくびくしている人物より、自分自身を本当に大切にしている人にこそ天下国家を預けることが出来る。(そのような人と交わるべし)
○ 他人(世間)の評価(名声)を気にするということは、他人(世間)に支配されているのとおなじこと。
○ 他人の考えや意見を尊重することも、自分の意見がなければ出来ない。
○ <天上天下唯我独尊>の本当の意味とは、自分を大事なもの(最高のもの)と考えるのと同じように、他人も最高のものとして尊重するということ。
私が外資系の銀行にいたときに、「Mr.1枚」というニックネームをつけられている人物がいました。なぜそのような名前をつけられたのかといえば、1枚(先物取引での最低単位)買ったかと思うと、数分後には同じ商品を同じような価格で売り戻すというようなディールを繰り返していたからです。
なぜそのようなディ-ルになるのかと言えば、そのディーラーは<情報収集>と称して、あちこちに電話をして<耳寄り情報>があると早速買ったり売ったりするのですが、自分の投資に対する考えや方針がまったくないので、取引をした後に電話をした別の相手から、<耳寄り情報>に否定的な考えを言われるとすぐに自信を失ってポジションを手じまうからです。
彼ほど極端ではなくても、<耳より情報>を求めて東奔西走する人は少なくありません。しかしながら、<耳寄り情報>は投資の成功の役にはたちません。違法なインサーダー取引で摘発される人々の中にさえ、そのインサイダー取引で損をする人物がいることからもそれは明らかです。
まして、一般的な<耳寄り情報>の精度を考えれば、<耳寄り情報>を集めることで収益を上げることが出来るとは到底考えられません。
それよりも、自分自身の<投資に対する哲学>を確立することの方がよほど大事です。
他人の意見=<耳より情報>で右往左往するのは、老子が言うように<他人に支配されている>ということですし、情報を提供する側の<かも>>になっているケースもよく見かけます。
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登録日:2008年 04月 09日 18:04:08
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- プロフィール

- 大原浩<投資野おーちゃん>
- (男)
- 「証券新報」グローバル投資
- なんでも地動説
- 株式会社大原創研 代表取締役、 株式会社証券新報社 顧問
同志社大学法学部卒業。上田短資株式会社(上田ハーロー), フランス国営クレディ・リヨネ銀行を経て㈱大原創研を設立。著書に「100万円を確実に1億円にする中国株投資術」講談社、「中小企業のための個人情報保護・プライバシーマーク」サイビズ、「銀行の終焉-近未来マネー論序説-」 「『複雑系』ビジネス-資本主義・社会主義を超える新経済入門-」「代表取締役平社員」(いずれも発行はあいであ・らいふ)などがある。
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