中国から夜逃げする韓国企業
【4月11日 AFP】中国公安省は10日、北京五輪中の外国人誘拐と毒物による攻撃をそれぞれ計画していた2つのテロ組織を摘発したと発表した。
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(c)AFP/Dan Martin
韓国企業の中国からの夜逃げについては、今年に入ってから、韓国国内での報道でしばしば採り上げられていましたが、最近のニュースでは、青島だけでこれまでに200社の韓国企業が夜逃げしたとのことです。中国全土ではいったいどのくらいの数字になるのでしょうか?
ちなみに、「夜逃げ」になってしまうのは、中国の会社清算手続きが非常に煩雑かつ清算する企業に非常に大きな負担を強いるものであることにも原因があります。(会社清算しようとする企業に潤沢な支払能力があることは稀です・・・・)
社会主義の中国では、会社(特に国営企業)の破綻はありえない(あってはならない)ことなので、会社を清算するのは本当に大変です。実際、国営企業が事実上破綻しても、債権者は親会社?である中国共産党にたてつくことは出来ないので、債権者は結局泣き寝入りです。
しかも、国営企業は政府からの多額の補助金や政府系銀行からの<返済しなくてもかまわない借り入れ>をフル活用することが出来ますから、よほどのことが無いかぎり国営企業(特に従業員の多い企業)はつぶれません。また、各省の役人が自分の管轄下にある企業(私企業も含めて)の倒産を認めたがらないことも、問題を複雑にしています。
もともと、韓国企業の中国進出は日本よりも盛んで、零細企業も含めた数多くの企業が大陸中国に進出していたので、それらの進出企業の調子が悪くなると、必然的に失敗したり撤退する企業の数も多くなり目立つと言う側面もあります。しかし、現在、中国での投資環境が急速に悪化しているのは事実です。
まず、従業員の賃金の大幅な上昇。これは、市場原理に基くというよりも、中国共産党の貧富の格差を是正するという方針で、各地域で行政が定める「最低賃金」が急上昇していることが原因です。
裏返せば、食料品を中心とする物価が急速(異常に)に上昇し、中国共産党の手に負えない段階に入ってきているので、賃金を引き上げて国民の不満(暴動)を抑えるしかなくなってきているのです。
しかしながら、市場原理を無視した中国共産党による強制的な賃上げは、価格統制と同じように行き詰まります。
香港の地元紙が、「広東省における香港などからの進出企業のうち1万社が撤退を検討している」という報道をしました。広東省政府は火消しに躍起になっていますが、事態はかなり深刻です。
輸出や外国企業がなくでも、中国には巨大な内需があるのではないか?と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、それはどちらかといえば幻想です。中国人の貯蓄率は、日本人と比べても遜色が無いほど高く、借金依存症の米国人とはまったく違います。したがって、中国人全体の消費は日本で報道されているほど活発ではありません。これは、中国国民が中国政府(中国共産党)を信頼していないことや、殆どの人々が無保険・無年金であり将来の生活に不安を持っていることと大いに関係があります。
しかも、その貯蓄は、日本の<ゆうちょ>と同じように、大半が戻ってくるあての無い国営企業などに貸し出されています。(中国共産党は、この銀行の<預金>も担保しなければなりません。)
そして、中国国民が預金する銀行から無尽蔵のお金を借り入れることが出来る、国営企業が市場原理を無視して(雇用の維持のため)ひたすら生産するので、中国経済は過剰生産になりやすい構造であり、輸出が出来なければ中国経済そのものが破綻します。
このような投資環境の悪化は、欧米や日本の企業にとってもおなじはずです。
ただ、欧米、特に、日本企業は、契約遵守の概念が浸透しているので、不利な(あるいは理不尽な)条件であっても、当初の契約を一生懸命守ろうと頑張っているのです。
しかしながら、それも長くは続かないでしょう。
結局のところ、中国の市場開放・自由化はすでに終焉し、共産党一党独裁へのゆり戻しが急速に始まっているということです。共産党による統制・管理型経済に戻ってしまっては、今後の中国の経済的発展に赤信号が灯ります。実際、物価統制・言論統制・チベット問題等々すでにランプが点滅しています。
また機会を改めて述べますが、中国の銀行が抱える不良債権も驚くべきものです。公式発表の数字にはかなりのトリックがあります。国営企業の大半は政府からの補助金が無ければたちまち倒産しますが、それらの企業に対する貸付は、統計上正常債権です。
また、不良債権を回収会社に分離(いわゆる<とばし>)していますが、それらの回収会社も銀行ごとに設立されているので、実質的には、それぞれの銀行の不良債権のままです。
米国の大手会計事務所の推計では、中国の大手銀行の実質不良債権比率は40%~50%というとんでもない字です。
これから中国の金融機関で起こるのは、米国の大手銀行がサブプライムローンなどのオフバランスを別会社に分離していたのが、問題が発生した途端、本体で面倒を見なければならなくなったのとおなじパターンの問題です。
これらの問題は、過去、長期にわたるGDPの二桁成長という驚異的な発展の影に隠れていましたが、成長率が8%を切ってくると、一気に問題が噴出します。
結局、中国が共産党一党独裁国家のままでは、世界をリードする市場経済における大国になるのは、無理でしょう。
客家出身の鄧小平が中国の発展の礎を築くことが出来たのは、共産党が何もせず、国民の才覚に任せたからです。しかしながら、国民の才覚に任せ、国民経済が発展するのであれば、<何もしない共産党>の存在意義はなくなります。また、中国共産党の最も強力な支持基盤であり、<鉄飯碗=親方赤旗>を食べている国営企業の従業員にとっても、能力主義によって才覚のある人々が台頭することは、大変な恐怖です。能力の無い人々にとって能力の高い人々はとても恐ろしい存在です。
おなじことが中国共産党にもいえます。
中国共産党にとっては、もちろん国民が豊かになることよりも、自分達の政権維持のほうが重要です。
中国共産革命の英雄!?毛沢東は、<革命とは即ち暴力である>と看破しましたが、暴力によって奪った<中国>が、再び暴力によって奪われる現場を、我々はそれほど遠くない将来に目撃するかもしれません。
あるいは、あのおぞましい<大躍進>や<文化大革命>のような行為よって、再び多数の中国国民の血が流されるのでしょうか?
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登録日:2008年 04月 11日 12:34:04
コメント
塔のカードが出てしまった場合、国としての対処法は皆無といわれていますが、個人としての対処法はいくつかあるそうです。
それはソードのカード全て、そしてワンドの8あたり。旅立ち、帰郷、倹約、絶望の一歩手前で止まること、そしてベストでありながら後悔の残る選択。
樹里 @ 2008年 04月 14日 04:07:08
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- プロフィール

- 大原浩<投資野おーちゃん>
- (男)
- 「証券新報」グローバル投資
- なんでも地動説
- 株式会社大原創研 代表取締役、 株式会社証券新報社 顧問
同志社大学法学部卒業。上田短資株式会社(上田ハーロー), フランス国営クレディ・リヨネ銀行を経て㈱大原創研を設立。著書に「100万円を確実に1億円にする中国株投資術」講談社、「中小企業のための個人情報保護・プライバシーマーク」サイビズ、「銀行の終焉-近未来マネー論序説-」 「『複雑系』ビジネス-資本主義・社会主義を超える新経済入門-」「代表取締役平社員」(いずれも発行はあいであ・らいふ)などがある。
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