☆日本に工場をつくる!!
【5月29日 AFP】28日の原油先物相場は売りが先行し一時下落したものの、供給懸念やゴードン・ブラウン(Gordon Brown)英首相による「オイルショック」発言などによって、1バレル=131ドル台と大幅反発して取り引きを終えた。
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(c)AFP
ずいぶん長い間、日本の製造業は安いコストを追い求めて海外に工場を建設することに熱心で、それがあたりまえになってしまったので、新たに「日本に工場をつくる」というのは、違和感があるかもしれません。
しかし、すでに日本の製造業の生産は国内に回帰しつつあり、これからしばらくの間はこの流れが加速されます。
まず、安いコストの生産基地と考えられてきた中国ですが、4月11日の日記<中国から夜逃げする韓国企業>でも触れたように、中国で生産することが必ずしも<安い>ことを意味しなくなってきています。
2008年1月からの<新労働法>によって事実上の終身雇用制が導入されたことや、各地方政府による最低賃金の引き上げが、中国における<格安労働力>の時代を終わらせようとしています。
事実、中国に進出している外資系企業の多くが、撤退し、あるいは撤退を検討しています。
それらの企業に、次の候補地として人気があるのは、ベトナムです。
しかし、今回の動きは、単なる海外生産基地の移転と言うだけのことではありません。
発展途上国で安く生産した製品を、先進国に輸出するというビジネス・モデルそのものが維持できなくなってきています。
一番大きな原因は、資源・エネルギー価格の高騰です。例えば、中国で製造した製品を米国に輸出すると言うビジネス・モデルが成り立っていたのは、これまで輸送費がそれほど高くなかったからです、
しかし、エネルギー価格や鉄鋼価格の上昇などと連動して、傭船料も急騰しています。
特に、単価が安くかさばる商品を、遠く離れた海外で生産するのは益々難しくなります。
まして、中国の沿岸部では無く、内陸部で製造した場合は、沿岸部までの配送コストが大変高くなるため(これからインフラも整備しなければならない)、中国政府がいくら声高に叫んでも、内陸部は発展しません。
陸上輸送は、海上輸送よりもはるかに多くのエネルギーを必要とする=コスト高なのです。
そのようなわけで、消費地=先進国で生産することが、これからは合理的になります。つまり<地産地消>です、もちろん、その方がCO2の排出を大幅に減らせます。
先進国の方がエネルギー効率が良いため、製品の総製造コスト自体が発展途上国で生産するよりも安くなるでしょう。
このブログで、何回も登場した数字ですが、同じGDPを生み出すのに必要なエネルギーは、日本を<1>とすると、米国が<2>、韓国が<3>、中国が<6~7>です。
人件費が安いことよりも、エネルギー・資源をどれだけ有効に使ってコストを下げることができるかが、これからの工場立地にとって一番重要なことです。
エネルギー・資源価格は、近いうちに暴落するはず(WTIで50ドルくらいの可能性はあると思います。130ドルの原油を買うことのできる企業や個人はあまり多くありません!)ですが、それでも昔のような<激安価格>には戻りませんし、長期的な資源・エネルギー価格の上昇トレンドはまだ10年くらいは続きます。
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登録日:2008年 05月 29日 14:06:30
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- プロフィール

- 大原浩<投資野おーちゃん>
- (男)
- 「証券新報」グローバル投資
- なんでも地動説
- 株式会社大原創研 代表取締役、 株式会社証券新報社 顧問
同志社大学法学部卒業。上田短資株式会社(上田ハーロー), フランス国営クレディ・リヨネ銀行を経て㈱大原創研を設立。著書に「100万円を確実に1億円にする中国株投資術」講談社、「中小企業のための個人情報保護・プライバシーマーク」サイビズ、「銀行の終焉-近未来マネー論序説-」 「『複雑系』ビジネス-資本主義・社会主義を超える新経済入門-」「代表取締役平社員」(いずれも発行はあいであ・らいふ)などがある。
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