★「熱烈歓迎!原油高ご一行様!」
【6月7日 AFP】ニューヨーク(New York)原油先物相場は6日、軽質スイート原油(7月分)が前日比10.75ドル高の1バレル138.54ドルで終え、過去最高値を更新した。イスラエルのシャウル・モファズ(Shaul Mofaz)副首相が、イランが核開発計画を停止しない場合には攻撃も辞さないと発言したことによる中東情勢不安が後押し材料となった。(c)AFP
原油高の進行がどんどん進んでいます。
発展途上国、新興国にとって140ドルなどという原油価格は、受け入れがたいもので、それぞれの政府の補助金や価格統制で、ごまかしてはいるものの、中国を始めとする国々で、国際市場の価格がそのまま国内価格に反映されるようになれば、大規模な暴動が頻発するかもしれません。
食糧・食品価格も急上昇しているため、発展途上国・新興国の政治・経済は停滞を余儀なくされます。
10年以上の長期的な観点はともかく、ここ数年間だけのことを考えれば、発展途上国・新興国への投資は、経済が低成長(場合によってはマイナス成長)になるであろうという側面だけではなく、最悪のケースではその国が無くなってしまう(政権が交代する)というような。大きな政治的リスクを背負うことになります。(私自身も、昨年の9月末に中国を中心とする海外の株式をすべて売却し、日本株の投資に専念しています。中国を初めとする新興国への投資を再開するのは、それらの国々の政治的安定に確信を持つことができたときです。)
特に中国では、チベット問題、四川大地震など国内政治の不安定化につながる出来事が続いているため、インフレに神経質になっており、6月7日に、預金準備率を15日と25日にそれぞれ0.5%ずつ引き上げ、現在より1%高い17.5%に引き上げることを発表しました。(ただし、四川省の被災地は対象外)
しかし、日本にとっては「原油高が日本を救う!」と言ってもよい状況かもしれません。
まず、新興国・発展途上国の政情が不安になることにより、日本の政治的・経済的安定性が際立ちます。お金は大変臆病なものですから、安心を求めて日本にやってきます。また、日本から海外に流れるお金も減少します。
また、この日記でも、何回も述べていますが、日本のエネルギー・資源効率は世界でも最高レベルにあって、資源・エネルギー価格が上昇すればするほど日本での生産が有利となり、また、省エネ・リサイクルビジネス(技術)の輸出も飛躍的に拡大します。
さらに、異常ともいえる、日本の低金利が上昇をはじめると、特に国債などの長期債に投資をすることは、将来金利が上昇したときに大きなリスクを伴うようになるため、これまでひたすら国債を買っていた機関投資家・銀行などの資金が株式市場などに流入します。
多分、今後10年間くらいの間は、日本(日本株投資)にとって素晴らしい時代になるはずです。まさに「熱烈歓迎!原油高ご一行様!」なのです。
ただし、注意しなければならないのは、大規模なインフレが進行する途中には、何回か急速なデフレが起こるということです。これは、急速に進むインフレに世界経済が追いつかなくなり、一時的に世界経済がシュリンクするために起こります。
200円の食パンが5年間で倍の価格、即ち400円になる程度のインフレであれば、世界経済のシステムの範囲で吸収できないこともありませんが、1ヶ月で200円の食パンが400円になるようなインフレであれば、一気に需要が減退し価格が一時的に暴落します。
皮肉なことですが、急速にインフレが進むときには、デフレにも備えないといけないのです。
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登録日:2008年 06月 08日 11:10:18
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- プロフィール

- 大原浩<投資野おーちゃん>
- (男)
- 「証券新報」グローバル投資
- なんでも地動説
- 株式会社大原創研 代表取締役、 株式会社証券新報社 顧問
同志社大学法学部卒業。上田短資株式会社(上田ハーロー), フランス国営クレディ・リヨネ銀行を経て㈱大原創研を設立。著書に「100万円を確実に1億円にする中国株投資術」講談社、「中小企業のための個人情報保護・プライバシーマーク」サイビズ、「銀行の終焉-近未来マネー論序説-」 「『複雑系』ビジネス-資本主義・社会主義を超える新経済入門-」「代表取締役平社員」(いずれも発行はあいであ・らいふ)などがある。
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