意外に微妙な気がするNexus Oneのポジション


]「ついに」というか「ようやく」というか、Google自身がAndroid OS搭載のスマートフォンをリリースしてきた。iPhoneの最大のライバルとも言われるこの端末だが、その目的とポテンシャルを考察してみたい。

@基本ハードの違いは?
似たスペックを持つ両者であるが、ちょっと見で異なっているのはデジカメの画素数、搭載メモリなどだ。iPhone3Gのデジカメが2M、3GSが3Mであるのに対して、Nexus Oneは5Mと高画素になっている。このあたりはハードウェアの世代とも言え、iPhoneも次の世代の機材では簡単に追随可能だろう。また、当然、デジカメの画素数をむやみに増やさないという選択肢もあり、1つのポリシーなので、必要十分な性能であれば問題ないとも言える。
@メモリ搭載量が両者の性格を示す
しかし、メモリの違いはより、重要だ。これは当然、フラッシュメモリであり、ストレージデバイスなわけだが、iPhone3Gの8GB、16GB、3GSの16GB、32GBに対して、Nexuse Oneは512MBのメインメモリと512MBのストレージ向けフラッシュメモリを搭載する。当然、これではストレージ容量が不足するが、それを補うためにMicroSD・SDHCに対応し、デフォルトで4GBのものが付属しており、最大32GBに対応する。アップルがメモリ増設不可な閉じたハードであるのに対して、Nexus Oneは増設、交換可能な自由度があるわけだ。

@高解像度なNexus Oneの液晶ディスプレイ
液晶ディスプレイもiPhoneの480×320ドットに対して、Nexus Oneは800×480ドットと2倍以上の画素数を持つ。表示情報量は飛躍的にNexus Oneの勝ちだ。日本語フォントをスムーズに表示させるというような用途でもNexus Oneのほうが有利だろう。いくつか両者のハード的な違いを示してきたが、実はもっとも大きな違いが残されている。それはユーザーインターフェースに関わる問題だ。

@マルチタッチを採用しないNexus One
iPhoneがマルチタッチを採用しているのに対して、Nexus Oneは単なるタッチ環境であり、それを補うためにトラックボールを搭載している。iPhoneの登場し、アップルはマルチタッチに関する数多くの特許を取得しており、Nexus Oneはそれに抵触するのを恐れたのかも知れない。Nexus Oneの搭載するOSはAndroid2.1だ。モトローラのDroidが2.0を搭載し、メジャーバージョンアップで注目されたが、それと比較した場合、マイナーバージョンアップであるため、Android端末がほとんど存在しない日本と異なり、北米市場での Nexus Oneのインパクトはそもそもあまり大きくないのかも知れない。

せめてマルチタッチを搭載すれば、従来のAndroid搭載機との違いをしめせたかも知れないが、OSサプライヤーとしてはあまり自分の機種が目立つようなことをするのも難しいのだろう。また、アップルとの特許がらみの新たな抗争を引き起こすのも面倒だ。Nexus Oneの立場は国内プレスの大騒ぎと裏腹に微妙な気がする。

カテゴリー[ デジタルガジェット ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2010年 01月 15日 14:48:57

コメントを追加

Trackback

この記事に対するトラックバックURL:

カレンダー
< 2010年 01月 >





1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31





プロフィール
一条 真人
一条 真人
(男)
一条真人メモ(ブログ)
家電チャンネル:一条真人
一条真人のお買い物ブログ
■職業:作家&ITジャーナリスト
■著作: 「Androidスマートフォン「超」ビジネス活用術」(技術評論社)絶賛発売中。50冊ほどの著書を持つ。
■経歴:ソフト開発、パソコン雑誌「ハッカー」(日本文芸社)編集長を経てフリーに。「パッセンジャー」で作家デビュー。オーロラを見にアラスカに行ったりマラソンを走ったりエクストリームなことが大好き。iPhoneとXperia使用中。ツイッターユーザーIDは@ichijomasahito
最近のトラックバック
検索