「小型車に乗ればいい」だけでは済まないかも知れない未来
【7月24日 AFP】1-6月の世界自動車販売で、トヨタ自動車(Toyota Motor)がゼネラル・モーターズ(General Motors、GM)を30万台近く上回り、世界首位となった。
トヨタの4-6月期の世界販売台数は前年同期比2%増の241万台だったのに対し、GMは5%減の228万台にとどまった。
記録的なガソリン高騰でGMの得意とする大型トラックへの需要が低迷する一方、トヨタはハイブリッド車プリウス(Prius)などの高燃費車で販売台数を伸ばした。(c)AFP
最近の北米では、大型トラックやSUVなどを得意とする現地メーカーであるGMやフォードの販売台数が低迷し、燃費のいいトヨタなどの小型自動車の販売台数が伸びているようだ。今後、自動車というものの未来はどうなっていくのだろうか?
@原油の高騰は市場原理
現在、原油の採掘量はピークを越えており、つまり、今後は採掘量が増える見込みは少ないらしい。これに対して、世界の人口は増え続け、さらに中国やBricsなどの経済振興地帯の登場により、自動車や工業製品の需要は増すばかりだ。需要に対して供給が不足しているのだから、原油価格が高騰するのは市場原理から言っても当然のことだ。
@小型車に乗ればいいのか?
そんな状況のなか、北米では燃費のいい日本車が売れているという話があるが、一般ユーザーが燃費のいい自動車に乗るだけでは問題は解決しないだろう。それは原油の高騰によって、社会システム自体に影響を与えるからだ。今は個人ユーザーのガソリン代程度の問題でも、輸送費が高騰することによって、物価が上昇せざるをえないし、原油を材料とする生産物の価格も上がるのは必然だ。我々の生活をとりまくあらゆるものの価格が上昇していく可能性がある。
@自動車の感覚が100年前に戻る日も近い?
自動車の価格と維持費は、近い未来には飛躍的に高騰し、現在のように一般庶民では自動車が持てない時代が来るのではないだろうか?第2次世界大戦以前、自動車が発明された100年ほど前は上流階級だけのものだったわけだが、そんな時代が来ないとも限らない。そして、それは同時に運送コストの飛躍的な上昇と、それに支えられた現在の社会システムの維持が難しくなる可能性があることをも意味している。
@石油がなくなる日が資本主義の終わり?
現在の大量消費型の社会は低コストな流通や、原料などによって支えられている。原油の高騰は今後、社会全体に大きな影響を与えていくことになるだろう。ドイツの経済学者マックス・ウェーバー(1864ー1920)は第2次世界大戦以降のモータリゼーションがはじまる遙か前に「石油がなくなるときに、資本主義が崩壊する」と言ったというが、そうならないことを祈りたいものだ。
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登録日:2008年 08月 04日 22:30:32
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■著作: 「Androidスマートフォン「超」ビジネス活用術」(技術評論社)絶賛発売中。50冊ほどの著書を持つ。
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