彼我の差は2点のはず

<06サッカーW杯>日本vsブラジル - ドイツ

【ドルトムント/ドイツ 22日 AFP】06サッカーW杯・グループリーグF・第3戦、日本vsブラジル。試合は日本が先制するもブラジルの猛攻を防ぐことが出来ず1-4で敗れ、通算成績を1分2敗としグループ最下位となり決勝トーナメント進出はならなかった。写真は、試合開始を待つ日本のサポーター。(c)AFP/TOSHIFUMI KITAMURA

AFPBB News


日本対ブラジル。1:4の完敗。スコア以上の完敗。2点差つけての勝利を信じていたとはいえ、公式戦初勝利を求めるには、まだ差は大きかった。けれどもよくがんばった、健闘と讃えたい、とはとてもいえない。負けたことではない、スコアではない、この試合の内容にとてつもない寂寥感を持ってしまった。

パレイラ監督は先発メンバーをどうするかで相当頭を悩ましたことだろう。その結果は両SB、両ボランチ入れ替えという大きなものだった。そしていまひとつ切れが出ていないアドリアーノに換わってロビーニョを起用した。ただ明言通りロナウドは先発出場だった。

対するジーコも思い切った策に出た。2トップの総入れ替え、「点を獲るんだ」というメッセージを込めて。二人はよくやったと思う。玉田はゴールを上げたのだから言うまでもない(試合前からけたたましく言われていたブラジル守備の弱点をものの見事についたゴールだった)。巻も試合開始早々こそ、やや硬さも見られたが流れの中でシュートを放つこともできた。ただし枠には行かなかったが。

日本は前半、総じてうまい試合運びをした。ブラジルに攻撃されるのは承知の上、少ないチャンスをシュートに結びつける。ブラジルはゴール前を固められ、ロナウジーニョも窮屈そうなプレーだった、前半終了間際まで。中を固めた日本守備に対し、大外のシシーニョを使った。ダイレクトのクロス、そしてロナウドのゴール。

前半を終えて1:1は上出来だったはずだ。しかし選手も監督もそう思わなかった。「後2点を取らなければならない」そう思い続けた。攻撃をしなければ… これはまさに、ブラジルの術中だった。そしてジュニーニョのミドルシュート。ここで完全に切れてしまった。ここで戦意を喪失してしまった。肉体的な疲労もあろうが、精神的なスタミナを切らした日本に容赦ない攻撃と、パス回しという実に効果的な時間稼ぎを披露した。その上、今まで試す機会のなかった選手まで出場させる余裕すら見せた。ブラジルにとっては、ロナウドの復活2ゴールを初めとして実に実りの多い試合となった。

対する日本は… 試合を見つめるファンにとって衝撃的な選手の姿がそこにあった。戦意喪失。日本は土壇場で底力を見せてきた。例えばアジアカップ。例えばワールドカップ予選。そこには決して試合を諦めない姿があった。そして試合をものにし続けてきた。日本選手が精神的に切れるとは信じられない、ありえないことのはずだった。

正直なところ、ブラジルと日本とでは2点くらいの差がある。それは解っているし、そしてそのような結果になった。問題なのは、それ以上に離れたスコアと試合振り。同点に追いつかれただけで、こんなにもろくも崩壊する姿を我々は忘れない。「こんなに弱い日本もあったのだ」と笑って話せるようになる日まで。

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登録日:2006年 06月 23日 14:25:36

コメント

高岡さん、文章うまい!

よしむらけんいち @ 2006年 08月 01日 15:00:30

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