第九論争、もうすぐ…


 正直いくらでもほかに書くことあるんですが、なんとなく。^^;

 あと皆さんスケートの件?小ブログにして多大なアクセスありがとうございます!

 某都内の交響楽団の指揮者氏のブログに、年末にテレビでN響と某有名女性指揮者の第九をみていたらひどいものだった、と書いてあり、その内容が過激だったことで論議の種をまいた、という件ですが。

 まあベートーベンは、ドイツの町の大きな鐘が毎日ちょっとずつ聞こえなくなっていく中煩悶、子供の頃の楽しかった日々を思い出して田園をつくった…
まあほんとに心を捉えて離さない大作曲家、否すばらしい人間ですよね。

以下、まとめです。

○指揮者氏の主旨…ベートーベン第九の楽譜・「ベーレンライター版」は、画期的且つ終局的な版として認められ、1990年半ば以降は旧版は否定されている。
なぜ平気で旧版で演奏するのか(怒)


○ベーレンライター版は、1996年ベーレンライター社刊の楽譜です。
対する慣行版が、ブライトコプフ版です。

○違いが生まれるのはなぜ?

ベートーベンの自筆スコア→初版。自筆訂正入り筆写譜(コピストが手で写す。ベートーベンが大量に訂正を指示。)→コピストが訂正せず大量の誤写も残る

楽譜に、自筆との異同が特に大きいのが第九なのです。


○詳述すると?

 2版以降(ほかの初版資料)が刊行されるたびベートーベンがよしなに訂正しているが、
それは自筆譜をさらに完成させていく過程でもあり、刊行された筆写譜は初版と同等の価値がある。ミス(ベートーベンの意図に反する箇所。)は大量に残っているが。

○ベートーベンはどう対処していたか

 この訂正過程で、相当ベートーベンが怒っていたり、コピストともめたりしているのも書簡などから事実。




ブライトコプフ版  オリジナルに基づく完全版を謳った楽譜、が刊行。

…ただし、たんに、"筆写譜の最終版”が元になっておりだから完璧だ、と称している。
さらに出版社による独断の近代的解釈も加えた。


ベーレンライター版 "すべてのオリジナル資料に基づき刊行版の問題点を洗い出した”、と謳った楽譜



それが、"世界中に評価されて「新版」の地位を不動のものとして”、現在に至る

こういう流れです。
だから後者が正しい、という某指揮者は主張し、怒っているのですね。

○2つの楽譜の差異は?

 省略。。スタッカートかタイか、とか、繰り返すのはどの範囲指定か、とか、各楽器のリフのちょっとした違い、さらにはメトロノームのテンポ表示の問題、合唱のためにピアニシモ指定するか、などなど、演奏同箇所につき、その差異は数百箇所ある。

…つまり両方(旧版代表が「カラヤン・ベルリンフィル」。新版代表が「ラトゥル・ウイーンフィル」。)を聴けば、素人でも、明らかに違いがわかるのですね。


○氏の主張

・某女性指揮者氏はCDを聴いて覚えているだけで楽譜を読まない。

・そういう勉強の仕方しかやっていないのは駄目だ。

・さらに旧版を演奏する行為自体、医者が、今は病気が治らない治療を漫然と施してる、のと一緒で殺人犯などと変わりがない

・私はベートーベンの怒りを、現代で同じようにしゃべって代弁しているだけ

とおっしゃっていたんですね。^^;

○当時のネット状況

「妬みだ」、「お前のことなんか知らない」、「観にいったらへたくそなオーケストラだった」、

などと(当方が言ったのではありません。笑…女性氏やクルト・マズアのファンでもないですし。)ネットですごい批判にさらされていましたね。

逃げず隠れずまっとうな批判をしているのは立派、という意見もたくさんありました。
首肯しうるところありましょう。

当時氏のブログはスパイウエアやウイルスに感染する危険性が高かったです。



○もうすぐ第九!

 そんな某指揮者氏の第九は、4月に池袋芸術劇場で公演があります。
古楽、といわれる分野を愛する人がベーレンライター版を特に信奉されますが、
ホンモノの第九に人はどんな感想を持つのでしょうか。


 旧版を積極的につかっている指揮者もいるので事実と違うんですよね。
ただ、不勉強の言い訳にもなりますよね?

胡坐かいてる人か、って外からはみえません。
当方はそういう楽チンな人は好きじゃない。

 すごい演奏か違うかはだいたい誰でもわかるじゃないですか。

シンプルなかたちを提示できて、それが世に認められる人が、
たぶん作曲家でも演奏家でも天才なんですよねえ。



 

コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2010年 03月 31日 12:05:15

コメントを追加

Trackback

この記事に対するトラックバックURL:

カレンダー
< 2010年 03月 >

1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31


プロフィール
河本 宗春
(男)
■東京在住、フリーライター。
■新聞、週刊誌等で取材記事やコラムを書く日々。活動分野は事件、社会問題、芸能等。
■取材の寒空で凍えていたと思ったらPCの前にいたり・・毎日違うことをしています。ゆえに毎日踏まれ、汚れ、ほぞを噛み・・
最近のトラックバック
カテゴリー
お気に入りリンク
検索