少しだけ忙しい
■神戸の地震について書かれた文や映像を見ると、いまだに胸が「きゅっ」となる。
そしてそれは、何かを見たり読んだりしたときに、ものすごく「リアルでおもしろい」(リアルだからおもしろいのだけれど)と、感じるときと、とても似ていて、ていうか、ほぼ同じ状態で、だから、それら(地震について書かれた文や映像)を、「ものすごくリアルでおもしろい」のだと、錯覚してしまいそうになるのだけど、だけどやっぱりそれは、錯覚で、それが証拠に、新潟の地震や、ハイチの地震の映像や文を読んでも、「大変だなあ」とは思うけど、思うのはそれだけで、特別「リアル」だとか「おもしろい」とは、感じない。
けど、その「思い入れ」を動機にして何かが立ち上がっていくときも、ある。だけどその場合、思い入れている自分に、どこかでひとごとのように「さめて」ないと、やっぱりすごく大事な何かを間違う。で、ぼくきはときどき、そこを大きく間違う。
それにしても、ハイチの人びとの暴動っぷりはすごい。われ先に、とあらそう顔に屈託がない。「おいおい」と引きつつも、何だか少し、憧れる。
■400字詰めで6枚ほどのエッセイを書いて、そのゲラ(雑誌に載るときの体裁で印刷されたうえに、たくさんの校正が入ったもの)のチェックをしているのだけど、「ここはあえて、こう」と、気合いを入れて書いたところのことごとくに校正チェックが入っていて、感心する。「こうならどうじゃ」と、闘魂が誘発される。初心者なので、楽しいばかりで、凹みはしない。
■5月に川崎でするプロジェクトや、その前にするいくつかのワークショップの準備が、静かに進んでいて、あらためて聞くと、あせる。
ただまあ、あせっても、前もって準備できることなど何もなく、勝負は、参加者のひとたちと向かい合ったときだけにあって、あとは、本を読んだり、ひとと話をしたり、いろんなものを聞いたり、見たり、歩いたりして、たくさんのことを考えるということと、そのまま殴り合いにも発展できるほどの「気合い」だけなので、このまま直前まで、気持ちを落としすぎず上げすぎず、いつも通りに過ごすしかない。
■中公文庫から出ている『小説修行』(小島信夫、保坂和志著)という本がある。
親子以上に年の離れた小島さん(故人)と保坂さんが、往復書簡という体で、小説のことについて語り合うのだけど、つまらないものに対する批判や、自分たちの自慢や、そんなものがひとつもなくて、すぐれた小説に対する憧れと尊敬だけがあって、読んでいると、胸が熱くなる。
何かを作ったり、作ったものを見たり読んだり聞いたりするのが好きだという人は必読だと思う。
■腰痛防止のための運動をすると腰痛になる。
■少しだけ忙しい。
コメント[2], トラックバック[0]
登録日:2010年 01月 23日 17:26:09
コメント
>腰痛防止のための運動をすると腰痛になる
おお面白い。これはまさに複雑系科学のPower Law(べき乗則)を表している。
べき乗則っていうのはこの世界のあらゆる事象を説明しようとするアイデアで、「小さな度数をもつたくさんの事象」と「大きな度数をもつ少数の事象」が共存している数の関係のことを言うのだ。
よく知られているのは、動植物のサイズと生息数の相関関係。アリはいっぱいいるけど象は少ない、、みたいな。
アメリカはこのべき乗則に気がついたんで森林火災の防火対策を止めたという話がある。べき乗則によれば防火対策を講じるほど山火事は大きくなる可能性が高まり生態系に及ぼす影響もより大きくなる、ということが科学的に分ったからだ。だから防火だけではなく、適度な山火事は消化しないで放っておく、、と。
結論!!
山下君は、腰痛防止対策を講じれば講じるほど破滅的な痛みが一気にやってくる可能性が高まる、という話。
ちなみに、このべき乗則が成り立つためには、その系が臨界状態じゃなきやいけない。どちらにも転ぶ可能性がある状態だね。
がぶん@@ @ 2010年 01月 24日 02:10:30
べきじょうそく?
へ、へえ。
昨日した体操のおかげで、今日は1日腰が痛かった。どないやねん。
山下 @ 2010年 01月 24日 03:16:25
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