地球の人

気候変動の科学的根拠、来月2日に6年ぶり発表 - フランス

【パリ/フランス 29日 AFP】29日パリで、国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」第4次報告書作成のための作業部会が開かれ、世界各国から気象学者ら500人近くが参加する。
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(c)AFP/NASA

AFPBB News


 前にテレビで、火星にどうすれば人が住めるかを研究している人らを見た。

 火星にはもちろん空気なんかないから、人の住める巨大なドームを建設しなくてはならないらしくて、その材料をいちいちロケットで地球から運ばなくてはならないらしくて、だけどそんなに大量の材料が運べるロケットがまだないから、まずそれを開発

しなくてはならないらしくて、ていうか、まずは人をのせたロケットを火星に飛ばしてみなくてはならなくて、すべての算段が整い最も早く実現に向かうとしても、最低2050年とか(あのこの辺の数字はとても適当です。もっと先だったような気もします)何とかいっていて、とにかく長い物語であり、たぶんそれをしゃべっている博士はそのとき死んでいる。

 それは何だかすごいことだなあ、と思う。今、自分が研究していることが、たぶん生きている間には実現不可能で、経験することも、それを目にすることもできないというのである。一生懸命、そのことばかり考えているのにもかかわらず。

 もしかしたら子供のいる人にはその感じが少しわかるのかもしれない。不幸にも自分より先に子供が死ぬということが起こらないかぎり、子供の一生のすべてを、先に死ぬほとんどの親は目にすることが出来ない。出来たといっては喜び、お腹のなかで動いたといっては喜び、股が裂けるのではないかという痛みに耐えながら、それでもがんばって産み、四六時中注意をしながら育ててきた(そうじゃない親ももちろんいるけれど)子供の一生の途中から、親はそれを目にすることが出来ない。ま、目になんかしたくないという状況もあるでしょうが。ていうか、意外とそういう状況の方が多いのかもしれないけれども。そのうえなかには105歳くらいまで生きてしまう孫より長生きな親もいたりして、ま、それはともかく。

 その人なりにたずさわった何かの最終形を見る、もしくは見られる、という考え方というか、すべては個人のなかで決着し、その個人の死でもって、その人のいろいろは終結するという、何ていうか人生観ていうか、みたいなものが、何となく当たり前になっているのが今で、大事なのは個人で、死んだあとのことなんか考えようがないという、そういう風が、そこはかとなくあるけれど、もしかしたら人は、死んだあとの、先のことを見越して動いて死んでいく方が、楽しいのかもしれないなぁと思う。

 僕は子供がいないし、継承していくみたいなことはとくにないし、思いつかないけれど、だけど僕のやりかけた小さな何かや、実現出来なかったもっと小さな何かをいずれ僕のことなんか何も知らないどこかの誰かが継承してくれるのかもしれなくて、そのなかにはこの写真のような風景をロケットで飛んで現地でながめて「わあ」とかいうこととかも入ってて、個人の業績や自己実現みたいな言葉では解釈不能だけれど、だけどそんな風にそんなことを、こんな写真をながめながらぼんやり考えていると、少しだけ気分が楽になる。

 

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登録日:2007年 01月 31日 16:55:05

コメント

山下さん、こんばんは。
私は山下さんの言葉づかいがとても好きです。
笑ったりうなったりしながら読み終えると、
なんだかいつもしあわせな気持ちになるのです。

今回は”先のことを見越して動いて死んでいく”
という言葉にハッとしました。
昨年他界した私の父は、自分がいなくなったあとも
母と私が困らぬよう、3年かけていろいろな準備をして
いってくれました。
3年半前、すでに末期の病気だったにもかかわらず、
寿命を延長したかなにかで、とにかくいろいろなものを
用意してくれていたのです。
母と私は今、それらに助けられています。
これからもきっと助けられていきます。
私の父はまさに、
”先のことを見越して動いて動いて死んでいった”人です。
楽しく動いていたかは分かりませんが、
自分の葬儀に自分で弔電を送ってきたりしたので
たぶん満足したのだと思います。

山下さん、お仕事大変そうですが、
どうかお身体ご自愛くださいね。

nika @ 2007年 02月 03日 01:55:47

「自分の葬儀に自分で弔電」ですかあ。それはおもしろいなあ。僕も死ぬ前におぼえてたらやります。

山下 @ 2007年 02月 03日 02:22:32

山下さんに気に入ってもらえて(?)うれしいですが、
じつはどうやって自分で自分に弔電を打ったか謎なんです。
弔電の予約は葬儀の1〜2カ月前からしかできないそうですが
その時期、父はそんな手配ができる状態ではなかった。
なので生前に自分で予約したとは考えにくく、
いったいどんな力を使って送ってきたのやら。

それからもっとこの世では考えられない事がありまして…
葬儀で使う自分の略歴を、父はずいぶん前から用意していて、
その略歴文の最後になんと、自分の死亡年月日、さらには
告別式と出棺の時間まで正確に記されていたのです。
…いったいぜんたい、いつどうやってそれを作ったというのか!
人に言っても「何かのまちがいだ」と信じてもらえないけれど、
私だって相当おどろいたけれどでも、書いてあるんです。
物質として残っているんです。
もともと人をおどろかせるのが好きな人でしたが、
いなくなったあともなお、父のサプライズは続いています。

nika @ 2007年 02月 03日 23:29:25

2008年4月2日~6日
札幌での本格的ワークショップまで、あと半月ですね(*^_^*)
山下さんがやってきた〈何か〉が、札幌の演劇を考える人々に伝わり、そして参加者にまた〈何か〉を残し、たとえ演劇と関係していなかったとしても、きっと参加したいと思う気持ちが〈何か〉をいっぱい吸収してくれる。そして、また〈何か〉は、色々と変化しつつ、どこかへ繋がっていくのでしょうね。
出来るだけ、無の状態?で飛び立とうとしようとしていることがまた、山下さんの〈何か〉を研ぎ澄ませ、オモチャ箱のようなワークショップになるのだろうな~と想像しています。
〈何か〉って、言葉にならない、やっぱり〈何か〉なのでしょうね。
フォログもいっぱい山下さんの〈何か〉を感じて、おもしろいし、過去フォログをウロウロするのも、その時感じなかった〈何か〉を感じたりして楽しい。
〈何か〉を感じるタイミングは遅れてやってくるものもあるし、色々経てきたことで、引っかかりが突然パッとひらけるものもある。

東京は春ですね~。
でもまだまだ風は冷たいです。本番まで薄着せず、お体整えて行ってらして下さ~い♪

kiki @ 2008年 03月 14日 01:17:23

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プロフィール
山下澄人
FICTION WEB
FICTION構成員の日々
「FICTION 」主宰。映像、ラジオドラマのシナリオも手がけ、2005年には初監督作品「ON THE ROCK」を発表。

E-mail:yamashita@fiction.gr.jp
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