寝込み明け

大学構内の銃乱射事件、犯人は韓国人大学生 - 米国

【ブラックスバーグ/米国 18日 AFP】バージニア(Virginia)州のバージニア工科大学(Virginia Tech University)で発生した米国史上最悪となった銃乱射事件で、大学と警察の両当局は17日、犯人は国内永住権を持つ韓国人学生だったと発表した。
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(c)AFP/CNN

AFPBB News


 この何日間か、風邪をこじらせたうえに、何年も大人しくしていた持病の喘息まで出て、しばらく寝込んでた。

 月にいちどは風邪をひく、といわれる僕なので風邪には慣れているのだけれど、寝込むことなどほとんどないので、久々にヒーヒーゼーゼーいいながら死ぬかと

思った。ま、僕の場合の「死ぬかも」は、少し目眩がしただけでも「死ぬ?」とすぐに思う程度のものなので、まったく大したことではないのですけれども。

 で、その間に米国の拳銃事件が報道されているのを見た。

 するとそこで「またか」とやっぱりくり返されるのは、殺人者にいかに「殺意」が芽生えたかであり、犯人が抱えた「心の闇」は一体?といったもののいい方で。つまらないったらない。

 自慢じゃないけれど「殺意」だとか「心の闇」程度のそんなものなら、僕にだって、いつもにある。

 たとえば、電車で人が通ってるのに足を「だらん」と投げ出して座っているおっさんだとか、ドアが開いて、人が出入りしようとしているのに脇にどこうともせず「ぼー」と真ん中に立ったままの阿呆だとかと遭遇したりしたとき、僕の殺意はいつでも簡単に発動する。どんな人にだって愛する人はいるのですよ、だから「殺す」や「死ね」などと簡単にいうてはいけないのですよ的な教えなど、そのときの僕には届かない。そんなものの届かない位置で発動されるのが、殺意なのであるからして。「それはだけど山下さん殺意というには大げさすぎやしませんか」とおっしゃる方もいるでしょう。けれどもあれはやっぱりはっきりと「殺意」であり、それは大げさでも何でもない。実際に殺してないからといって、僕の殺意をなめてもらっては困る。ありますよ黒々と蜷局をまいた殺意のひとつやふたつやみっつやよっつ。

 ただ、だからといって殺したりなんかしないのである僕は。ていうかほとんどの人は。

 だいたいあんな程度のものは、誰にだって、いつだってあるのではないか。目くそや耳くそと同じように、はなから人体にあらかじめセットされているものではないのか。けれどもほとんどの人びとは「殺意はあるけど殺さない」のであり、実際に殺しまくる者なんかより、絶えず殺意は抱えているけれど人なんか殺したりしない人、ようするに大多数のまっとうな人びとにこそ、人の持つ不可思議さは満載されているわけで、そのことの方が、とても謎めいていて、大きな物語がかくされているはずで、人殺しの物語なんかを殊更意味深に書いた小説や映画なんかをよく目にするけれど、あんなものに何の物語もあるわけがなく、だからこそ逆にいえば怖いのであり。

 地底奥深くを龍みたいなものが駆け巡るから地震は起きるのだと説明されても「んなアホな」としか聞けないのに、殺人者の理由を探して「だから殺したのか」と納得してしまうのは何故なのか。

 稚拙ないい草で、他人を殺す殺人者の性根の問題なんか、何の興味もないし、どうひねった所で大した理由もないのだろうし(重ね重ね、だからとても恐ろしいのだし)、だからまったくおもしろくもくそないし、当てるまでもないようなこと(だから殺意とかそういう誰でも子供でも持ってるような「心の闇」的なやつ)にスポットを当てて殊更あおる考え方や報道や何かが、昔の見せ物小屋の「親の因果が子にむくいー」みたいで、結果には必ず原因があるという、一見まことしやかなに見える理屈のうえに成り立っている気がして、こちらが気を抜いていると「前世の業」とか簡単にいい出しそうで(ていうか、それはまったく説明になってませんし)、だからやっぱり全然つまらないし、どれだけ彼が何かに追いつめられていたにしろ、いくら追いつめられてもあんなことをしない人はしないし、しない人のが大多数なのだから、謎というか不思議はそちらの方にこそあって、そちらの方こそを知りたいわけで、だからやっぱり原因結果の法則的説明をこれでもかと続けるやり方は、まったくもってつまらない。

 

コメント[3], トラックバック[0]
登録日:2007年 04月 24日 21:54:22

コメント

山下さん、お加減いかがですか?風邪+喘息は苦しいものです。
わたしも喘息だけでさえ「し・・・しぬ・・・」と思う事あるのに。
大変でしたね。復活されてよかったです。

最近、子供のころはまっていた、サイボーグ009にまたはまっています。
サイボーグ戦士が戦う相手は主に「ブラックゴースト」とゆう相手ですが、
009が途中の最後?にこの大ボスと戦ってとりあえず勝つストーリーがでてきます。
でもそのとき、ブラックゴーストの大ボスは「俺はブラックゴーストの細胞の一部に過ぎない。人間がこの世にある限り、ブラックゴーストは死なないのだ」と言います。
つまり、ブラックゴーストとゆう悪の根源は人間の悪の心なんだとゆうことです。
そしてまた、しばらくして新たなブラックゴーストが出てくる・・・とゆう感じなんですけど、人間の悪の心は尽きることはないのだと思いました。戦争も、殺しも、暴力もなにもかも。
人間から「悪」と呼ばれるものを取り去る事ができたなら、それはもう人間のレベルではなく、神のレベルなんではないでしょうか・・・。ただ、本当に大多数の人々がそれを抑える理性?を持ち、日々暮らしているとゆうだけで。確かに、その理性と呼ぶべきものかわかりませんが、それが一体どこからくるのか、どうしてそれが悪々しい心を抑える事ができるのか、本当に不思議なことです。

千咲 @ 2007年 04月 25日 03:23:41

今回の澄さまは、また一段と息継ぎが少なくてすごい。
「稚拙ないい草で」から終わりまでのカタマリなんて
「。」が最後の1個しかない。
そんなところが非常に好き。
とにかく寝込みが明けてよかったです。

そうねえ、「○○の闇に迫る」なんて
陳腐な言い回し、ありふれてるわりにはよく使われるわね。
勝手に迫ってくれ。
でも私の場合この響き聞くと、澄さま演じるヒデキさんが「ドキュメン」の台詞で、そういう企画の提案をはりきってしてたのを思い出して笑っちゃう。あの芝居、面白かったな。

桜井浩子 @ 2007年 04月 26日 00:02:51

はい。「前世の業」で簡単に片付ける人ですあたし(笑

その人「原因」と「結果」の間に「縁」とか入れてませんでした?

あたしやったら入れますけど。

yuko @ 2007年 05月 05日 00:59:56

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山下澄人
FICTION WEB
FICTION構成員の日々
「FICTION 」主宰。映像、ラジオドラマのシナリオも手がけ、2005年には初監督作品「ON THE ROCK」を発表。

E-mail:yamashita@fiction.gr.jp
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