伝達。もしくは受け売り

ドリュー・バリモア、ピープル誌の「世界で最も美しい50人」1位に - 米国

【ロサンゼルス/米国 25日 AFP】米芸能・カルチャー雑誌「ピープル(People)」が毎年行っているランキング、「世界で最も美しい50人(Most Beautiful People)」の2007年版第1位に、元子役スターで映画「チャーリーズ・エンジェル(Charlie’s Angels)」に出演した女優、ドリュー・バリモア(Drew Barrymore)(32)が選ばれた。
≫続きを読む…
(c)AFP/Getty Images Charley Gallay

AFPBB News


 劇なんかを作っていたりするので、ときおりごく素朴に「おもしろい」とか「きれい」とかいう、本来「これ」と定義しようのないものについて考えることが、ある。

 で、思うのは「おもしろい」とか「きれい」とかいう、ことというのは、それを

口にする人の生活とか環境とか歴史とかを抜きにして、そもそもは語れないものではないか、という、まあ当たり前とも思えるようなことで。

 気をぬくと、個性が大事にされている世の中だから、自分におこるすべての「おもしろい」「きれい」は自分独自の、オリジナリティーにささえられた感性だと、錯覚しそうになるけれど、そんなはずはなくて、横縞より縦縞が好きなのも、縦縞よりも斜め縞が好きなのも、辛口より甘口が好きなのも、地味なものより派手なものが好きなのも、とにかくそういったことの全部は、自分の外に影響されて育まれたもので、自分個人の感性なんかでは、たぶん、ない。

 ていうか、何ものにも頼らず立つ、完全オリジナルの「個人の感性」などというものはあるのか。もしあったとしたら、そんなものその人以外の誰にも伝わらないのではないのか。とか、そっちへ向かい出すと別の方へ流れてゆきそうなので、そのことはまた別のときに。

 で。

 あることを「おもしろい」とか「きれい」とかいう人のもとに育つから、それを「おもしろい」と思ったり「きれい」と思ったり、また逆に「おもしろくない」と思ったり「きれいじゃない」と思ったりしはじめたはずで、で、それを際限なくくり返してきたはずで、人のすべての「おもしろい」とか「きれい」には、その元となる判断が必ずどこかにある、はず。

 僕の父はよく、僕がテレビに出て来るアイドルなんかを見て「かわいー」とかいうていると「あんなもん年とったら気持ち悪いおばはんやないかい」とかいって、水をさした。ようするに父の「きれい」とか「かわいい」の基準は「年をとってもきれいかかわいいかどうか」だったわけで、そこには今「人気がある」とか「はやっている」とかは関係がなく。それを思うと、今の僕の、この何ていうか時流に乗れない感じだとか、時流ではないものの方にこそ価値を見いだす意固地な感じだとかの布石になっているわけで、おそろしいったら、ない。

 だけどれどもまあ、例えばふつうに使っている「言葉」だって、縦横に使いこなせていると思っているけれど、それですら自分で編み出したものではなくて、口移しでおぼえたもので、その「言葉」ですらそうなのなら「言葉」を基準にして出来上がるはずの「考え方」とかも、外から来たものということになり、だから「きれい」や「かわいい」も外から来たに違いない。

 そう思うと、人のいう「おもしいろ」や「きれい」は、とても何だか小さいけれども、ある意味大きな波の、先っぽに思えて、おもしろい。

 とか、いうものにおもしろさを感じるこの僕の感じも、ま、どこかから回り回って伝達したもの、受け売りなのだろうですけれども。

コメント[2], トラックバック[0]
登録日:2007年 04月 26日 15:37:48

コメント

>ある意味大きな波の、先っぽに思えて、おもしろい

やっぱり生まれ育った環境は大きいのですね。
私も誰かに影響を与えたりしているのかな~
いい意味であれば、尚、嬉しいけれど(笑)

自分の生活テリトリーから外れた付き合いをすると
結構ギャップがあったりして新鮮です。
そういう出会いがまた自分の個性の一部になっていくのかな?

色々なブログを読んだりしていると
文体センスが色々で
言葉で言うより本人の人間性みたいなものが垣間見られておもしろい。
果たして私の文体がどうかは別にして…(笑)
山下さんや制作子さん、FICTIONの面々のコメントから受ける
発想や言葉の言いまわしなどの先っぽに
私はつながっているのかもしれないし
そうでありたいと思っています(*^_^*)

kiki @ 2007年 04月 26日 20:06:51

お加減、如何ですか?

最近学習したこと。
泣くの我慢するより
爆笑を我慢する方がツライということです。

「もらい泣き」もあれば
「もらい笑い」もあるんですね。

ところでやはりあなたは倉本氏の元で育った方ですね。
文体の所々に倉本氏のエッセンスが。

yuko @ 2007年 05月 05日 01:17:38

コメントを追加

Trackback

この記事に対するトラックバックURL:

カレンダー
< 2007年 04月 >
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30




プロフィール
山下澄人
FICTION WEB
FICTION構成員の日々
「FICTION 」主宰。映像、ラジオドラマのシナリオも手がけ、2005年には初監督作品「ON THE ROCK」を発表。

E-mail:yamashita@fiction.gr.jp
最近のコメント
[11/21] 猫の怖がる理由 kiki
[11/20] 猫の怖がる理由 kiki
[11/19] 猫の怖がる理由 山下
[11/18] 猫の怖がる理由 ゆるり
[11/17] 猫の怖がる理由 kiki
[11/17] 不死論(仮) kiki
[11/16] 不死論(仮) つくね
[11/15] 不死論(仮) 山下
[11/14] 不死論(仮) つくね
[11/13] 不死論(仮) 山下
カテゴリー
検索