きたないかわ
【6月20日 AFP】新華社通信(Xinhua)は20日、安徽(Anhui)省で汚染された川の水に触れた60人以上が、皮膚の異常を訴え病院で手当てを受けていると伝えた。
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(c)AFP
昭和30年代40年代とかいうと、僕は、貧しいながらも楽しい我が家的な思い出よりも、とてつもなく汚かった「川」や「海」を思い出す。
今から30年ほど前の、僕が育った町を流れていた川の汚さといったら、かなりのもので、何の作用でそんなことになるのかよく知らないけれど、ガスのようなも
のがプクプクと泡立ちはじめ、ときおりとてつもなく臭ったりした。
おそらくその当時の都会の川なんてどこも似たり寄ったりで、物心ついたときからそうだったから、別にそれを「残念」と思うこともなかったし、昔を知らないから、大人が「昔はきれいな川でした」と懐かしんでいたりしても「ピン」と来ず、ときたまテレビなんかで見たりするどこかの田舎の「きれいな川」を見ては少し不思議な気がしていた。
その当時にくらべると最近の都会の川はきれい。泡立つ川、みたいなのを見ることもなくなったし、川のそばを歩いて「臭」と思うことも、ない。魚だって普通に見る。僕はいまだに都会の川に魚がいるのが不思議で、見つけるとしばらくそのまま眺めたりしてしまう。
で、たぶん都会の川がきれいになるにつれて、何ていうか「働きまっせ豊かになったりまっせ」的な品はないけれど逞しい躍動感や、テレビが来たといっては大騒ぎする何ていうか素朴さも(さすがにその当時のことはよく知らないけれども)、なくなったような気がする。
それらがどう繋がっているのか、くわしいことはよくわからないけれど(僕はだいたいくわしいことはよく知らないしわからないのです)、たぶん繋がっている。繋がっていると、僕は踏んでいる。
で、たぶん隣の国は、今まさにそんな時代なのだろうと思う。
これでもかと海や川を汚しながら機械や何かを動かしたり、テレビを買ったり、バイクを買ったり、「夢みたいだねお父さん」とかいいあったりしているのだと思う。
散々同じことをしてきた大人に「そんなことはよしなさい」といくらいわれても、聞けなかったのと同じで、あの国の人らだって、この国や、どこかの大きな国の人にわかったようなことをいわれたって、そりゃ聞けないだろうなあと思う。もちろんだからといって、毒のはいった歯磨き粉や食べ物を垂れ流しにされるのはもうほんとに勘弁してくださいよと思うけど、同じように垂れ流して海や川を汚しに汚していた時代を「良き時代」だったと懐かしんでいる国の人に文句をいわれても、勘弁してよ、と向こうの人らだって思うだろうなあと思うと、とても何だか、何ていうか、むつかしいなあどうすんねん、と思う。
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登録日:2007年 06月 25日 20:42:20
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- 「FICTION 」主宰。映像、ラジオドラマのシナリオも手がけ、2005年には初監督作品「ON THE ROCK」を発表。
E-mail:yamashita@fiction.gr.jp
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