見てても見てない

ソニーが新型ボイスレコーダーを発売へ、最大581時間の録音可能

【11月17日 AFP】ソニー(Sony)は、新型デジタルボイスレコーダー「ICD-UX80」を発売する。2ギガバイトの大容量フラッシュメモリを内蔵し、ステレオ録音・再生に対応、最大581時間の録音ができる。21日に発売予定。(c)AFP

AFPBB News


 見てても「見てない」。

 という類いのことをずいぶん前に書いた。あれからやっぱりそのことが面白く

て、おりにふれあんなようなことをぼんやり考える。 

 あんなようなことというのは、何て書けばいいか「自分の不思議」というか、もちろんそれは僕だけの話ではなくて、人の全部、ていうかもしかしたら生き物の全部の不思議なのだけれども。

 だけどもし「目」が見たものを、そのまま全部おぼえてたらどうなるのだろうか。例えば、今朝起きて目にしたもののすべてを記憶してたとしたら。何だかすごいことになる気がする。それとも気が狂ってしまうのか。しかしまあそれも、おぼえてたことなんかないし、今後もないだろうから、結局のところどうなるかなんてわからない。

 けども逆のこともあって、具体的に例えば「あれ」と思い出せないので具体的には書けないけれど、生まれてからほとんど触ったことのないものでも、1度か2度、触ったことが確かにあれば、その感触をかなり思い出せる。鮮明には思い出せなくとも、重たかったのか軽かったのか、熱かったのか冷たかったのか、固かったのか柔らかかったのか、くらいは思い出せる。

 あ、今思い出した。死んだ小ネズミ。飼ってた猫がくわえて帰って来たのをつまんで捨てたことがあって、そんなことは1回しかなくて、だけど今思い出して、右手の中指と親指でひんやりしたゴムのような尻尾をつまんだときの感触をありありと思い出した。

 ただ、その記憶は、何かの拍子に「それ」を思い出さないかぎり、思い出さない。例えば人と話してて出て来たとか、テレビで見たとか。こんなことを書いてたとか。そういう機会がないかぎりおぼえてるのに「それ」を思い出すことはない。だから一生思い出さないままのことだって、たぶんある。ちゃんと記憶はあるのに。「脳」のどこかに大量に。

 で、そのことをもちろん僕はまったく把握してない。思い出さなきゃ「おぼえてる」ということ自体、把握出来ないのだもの。

 ということで。

 僕の把握している範囲での僕は、見てても見てないし、聞いてても聞いてないし、おぼえててもおぼえてない。ようするにおそろしく狭い範囲なのである。

 ちなみに。すでにこの文の上にある写真に写る小機械の後にいる女の人の顔を今、思い出そうとしても、何度も見たのに僕はまったく、おぼえて、ない。

 で、まったく関係のない話ですが。

 今日、テレビで学者やタレントを前にして超能力者(自分でそういってるかはともかくとして。そういう括りでしたのでそう書きます)の能力を検証するという番組をやってて。ほとんどの人がテレビ的にうまくいやり遂げるなか、3回に1回しか成功しなかった人がいて。テレビ的ではなかったのか「何だかなあ」な感じでその人はスルーされたのだけれど。だけど、あんな特殊な能力(アルとかナイとかはともかくとして)を、あんな場で、何回も出来る方がインチキ臭いでしょ。あるとき、すべてが整った一瞬、生涯たった1回だけだとしても、たった1回出来たのなら、それは何なのかと、まずは敬意を持って検証すればいいのに。何でもかんでも「手品でしょ」と半笑いで否定したり、何でもかんでも「わあ」と驚いて「すごーい」を連発したりするんじゃなくて。

 さむくなりましたね。
 

コメント[4], トラックバック[0]
登録日:2007年 11月 18日 02:56:35

コメント

うん。ホントさむいね。コート出した。
澄さまがあれ考えてこれ考えて今度はテレビとか見てこう思ってとか
そういうのをいちいち一緒になぞれることの幸せよ。

桜井浩子 @ 2007年 11月 19日 02:02:47

夕方五時には暗くなり、西の空は、わずかな夕焼けと黒に近い藍色の空。
冷たい空気の為か澄んで見えます。
空っ風が吹くと、ほっぺたが、ピリッと寒さを感じます。

『空』を見て、風の音を聴き、寒さを肌で感じ・・・。
「ふう~」として、「ぼや~」と眺めているのも頭の中に残って・・。
そんなのも無いと、頭の中は面白くないよね。

あとは、FICTONの劇を、見ないと(観ないと)・・・ね。
全ての、感性を『見る』にして・・。
でも、ちょっと、よそ見もして・・。
楽しみです。はい。。。

kumi @ 2007年 11月 20日 11:12:09

<見てても見てない>
ということは往々にして誰にでもあるようですが
<見てても肝心なトコを見てない>
という情けな~い所が私にはあります^_^;

お芝居はTVと違って
小劇場とは言いつつもあのTVより遥かに広い空間から
自分で視点を定めて拾いあげながら観賞していかなければならなくて…
これはとっても難しいことです。
ややもすると、隅っこの登場人物に目を奪われて
本筋から逸脱してしまって迷子…ということもあり…
特にミュージカルはドコを観ていいのやら…

FICTIONのDVDはどんな画面に納まっているのでしょう?
出来ることなら、古い作品が観てみたいけれど…ムリ???
と言いつつ、未だに今あるDVD未購入ですけれど^_^;
そのうちBOX仕様になるかな~と思って…(笑)

次回作がシアタートップスで嬉しいです。
観客動員が溢れても大劇場で公演…して欲しくないな~
いつまでも身近なFICTIONでいて欲しいものです(*^_^*)

kiki @ 2007年 11月 23日 19:44:33

またまた、出てきて・・・。すみません。
 見てても「見てない」。って、
日がたつにつれていろいろな事に考えが・・・。

意識してとか、わざと意識しないとか・・。

やっぱり、『考えるひと』の山下さんのフォログは、
おもしろく、私は、山下さんの考えからはずれている時もあるけど、
コメントさせていただくのは、楽しいです。

きっと、寄られている(覗いている)だけの人も
コメントしている人も、
山下さんを受け入れて、楽しんでいるんだな~
っておもいます。

あたり前田のクラッカーで、失礼いたしました。

kumi @ 2007年 11月 27日 10:59:16

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プロフィール
山下澄人
FICTION WEB
FICTION構成員の日々
「FICTION 」主宰。映像、ラジオドラマのシナリオも手がけ、2005年には初監督作品「ON THE ROCK」を発表。

E-mail:yamashita@fiction.gr.jp
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