あやふやな記憶

太陽系外縁に新惑星の可能性、神戸大

【2月28日 AFP】太陽系外縁にほぼ地球大の惑星が存在する可能性を示す理論計算結果を、神戸大学(Kobe University)の研究グループが27日、発表した。
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(c)AFP

AFPBB News


 太陽系なんてちょっとした「庭」感覚なところがどうしてもあるから、こういうニュースを目にすると「え。そうなの」と思う。「え。そんなこともまだわかって

なかったりするの?」と思う。「庭」なのに。

 もちろん「庭」といいつつきちんと「庭」を見たことはない。「本体」の地球が丸いということも青いということも、あくまでも「また聞き」で、ぼくが自分で見て「おお。丸いねえ青いねえ」と確かめたわけではないし、「付属品」の月にうさぎがいないことも、火星にタコみたいな「火星人」がいないということも、すべては「また聞き」で確かめたわけではない。

 ていうかそんなことをいったら、恐竜がいたということも、この国には「お侍」がいたということも、いくつかの「戦争」をしていたということも、自分が生まれたときのことも、いつ頃しゃべりだしたかとか、いつ頃歩き出したかとかそういう物心つく前の記憶のすべても、幼稚園のときや小学校へ入ったあたりの物心ついてからの記憶のほとんども、よーく知っていると思っている人のこれまでのことも何から何まで「また聞き」である。

 たとえば、ぼくは幼稚園のときとかとても絵が上手で、いつも先生にほめられていたというのが、今に続く自慢の種である。「ほめられていた」栄光が映像としてぼくの頭のなかにはっきりとある。ただ。ただその「ほめられていた」という記憶がどうもさっきからあやしい。その映像には「ほめられていた」ぼくもいるのである。だってぼくの記憶は「ぼく目線」なのだから、映像のなかにぼくがいるのはおかしいはずで、なのに嬉しそうにほくそ笑んでいるぼくがいる。

 「また聞き」か?「また聞き」記憶なのか?「また聞き」記憶を自慢の種にしてきたのか?

 人はけっこう第三者目線で記憶してたりするから実際に「ほめられた」のか、それとも何となくそんなことを先生がいっていたのを親が聞いただけなのか、それとも(これが一番あやしいけれど)ぼくの「ほめられたい」という願望が記憶を捏造したのか、いくら思い返してみてもすべては闇の中である。確かめたくともそれを吹き込んだおそれのある親とかはもう死んでるし。

 とかいうようなのが、それだけじゃなくぼくにはたくさんある。まあもうほとんどはそうである。「また聞き」である。「また聞き」の記憶と知識でぼくは出来ているといってもいい。

 ということで、前にものすごい望遠鏡をそなえつけるドキュメンタリーを見て「へえすごいなあ」と感心したのを、とりけそうと思う。そんなあんた「庭」に何があるかもわからないような望遠鏡、大したことないじゃない。何万光年先のことはいいからまず「庭」を見てよ。いまさら「冥王星は思ってた以上に小さくてびっくりしました」とか「思ってた以上に大きな惑星があるかもしれません」とかいうなよ。じゃないと、こうして小さな知識や記憶にいちいち疑念が沸き起こって、生真面目な人なら大変なことになりますよ。

 とかいいつつ、ま、そうやってほとんどは「また聞き」なのにもかかわらず、そのことをいちいち怪しまず、変わらず大きな顔をしていられるところが、人の、ていうかぼくのすごいところでもあるのだけれど。
 

 

コメント[11], トラックバック[0]
登録日:2008年 03月 02日 16:58:27

コメント

歴史の教科書って結局「また聞き」の「また聞き」でできているような・・。
恐竜の色は、想像だし。戦争に関しては・・・。

あたしゃ、2001年以降になれば、誰でも宇宙の旅が現実となり、宇宙船から「庭」を見て、「ほんと、地球って青くて綺麗・・」とつぶやく予定でした。
そういえば、『宇宙の旅プレゼント』が、どこかの企業が企画してあったけど、当たった人はまだその権利はあるのかな?それとも、もうお出かけしたのかしら?

この、私の夢を子供に託したとして、私の子孫が宇宙旅行に行ったとしたら、それは、ひとつの歴史となりますよね。
何十年も前からの夢を引き継いだ事の。。
しかし、歴史はあやふやになり、その夢を抱いたのは、子供の名前が記されることもありえますね。
これは、「また聞き」記憶に属すと思います。。。

なんて、頭の中があらぬ方向に巡って楽しんでます。。

kumi @ 2008年 03月 03日 14:52:34

>「また聞き」か?「また聞き」記憶なのか?「また聞き」記憶を自慢の種にしてきたのか?
>「また聞き」の記憶と知識でぼくは出来ているといってもいい。
>とかいいつつ、ま、そうやってほとんどは「また聞き」なのにもかかわらず、そのことをいちいち怪しまず、変わらず大きな顔をしていられるところが、人の、ていうかぼくのすごいところでもあるのだけれど。

「また聞き」あるいは、「また聞き」の記憶と知識、そして、ほとんどは「また聞き」…「また聞き」という言葉が、頭の中でグルグルぐるぐる

「感じるままに、信じるままに」…なんだか全ては其処から始まるような気もしてきます(・_・ゞ-☆

みこみこ @ 2008年 03月 04日 01:31:50

記憶力テスト・クイズ等に、「全く自信が無い」と言うのを私は自信をもって言える(笑)
だから、自分を信用していないので、とてもメモ魔です。明日やることは、前日に必ずメモして、デスクに置いて帰ります。ゆえに、心置きなく週末は仕事を忘れ、週明けに出社して、改めて自分の書いておいたことに、気づかされバタバタとしています(笑)
お芝居も「とてもよかった(*^_^*)」といいつつ、結構忘れやすいので、2年ぐらいすると、新たに楽しめたりします。そんな中、『石のうら』は、グッとくる台詞やシーンが多く、印象深くて、DVDを観るには、まだまだ生々しく鮮やかに残っていて、当分先じゃないと新たな気持ちになれそうにありません。

忘れたくない自分の思い出って、時間が経てば風化していくものですが、それでも、時々思い出したりする時、以前ならもっとはっきりと思い出せたはずの映像も、自分でほころびを繕いながら、なんとか忘れずにしておこうと思います。そういうコトが何度となく行なわれるうちに、自分にとって印象的なコトがクローズアップされて、それに向かうべき脚色がなされていくような気がします。自分目線じゃなく、その時を、こうだったな~と演出するように!? だから、あやふやな映像の私の記憶にも、私は居るし…ホント、おかしな話ですよね。

あ~、そろばんを頭でイメージして計算するように(古いな…)
何か買い物を忘れていそうな時は、イメージでスーパーの入口から入って、頭の中で左右上下とあるであろう商品を見ていって(わりと具体的に)思い出したりすることはあります。それも、記憶にあるスーパーがあってこそですが、意外と場所や人や物の存在がある程度記憶に残っていれば、自分で創作できてしまうものなのかも。
妄想っていう世界もありますけれど…(笑)

〈また聞き〉。
自分が今当然としていることも、誰かの影響や家風だったりして、誰にも影響していない自分ていうのが無いとしたら、というか、そうだと思うし、フォログでも以前ありましたね。そうすると、影響を受けたその人も誰かに影響されていて、そのまたその人も誰かに影響されていて…って遡ると、どうなんでしょう。みな一つの何かからの枝わかれ!? かかわり合う、受け継がれていく何かで、個人が作られていくのですね。それは時には、芝居であったり。ブログであったり。
ブログという媒体を考えるなら、これも一種のまた聞きかな~
山下澄人さん直打ちのフォログと信じて今日も堪能いたしました(*^_^*)
山下さんですよね?

kiki @ 2008年 03月 04日 02:17:37

ご無沙汰しております。
富良野塾4期のまるでございます。
昨日、納谷君と食事をする機ま会がありまして、
澄人さんのお話が出て懐かしコメントいれて
見ました。
ご活躍は知っておりました。
こちらにこられる際は、ぜひご挨拶させていただきたく。。
info@dramacity.jp

MARU @ 2008年 03月 04日 21:49:43

いつもコメントありがとうございます。もちろんいつもすべての文はぼくが書いています。

で、MARUさんてあの丸さんですか?

だとしたらご無沙汰です。お元気でしたか。二十年近くぶりじゃないでしょうか。びっくりしました。

山下 @ 2008年 03月 05日 02:05:38

コメント有難うございます。
丸山です。放送作家の仕事をずっとローマ字のまるでやっていたので。^^;
もうそんなになるんですね。覚えていただいていて光栄です。
ご活躍のほどは耳にしていたのですが、先日納谷君と会う時があって、
澄人さんのお話が出てきまして、コメントを入れてしまいました。
また機会がありましたら、ぜひご挨拶させてください。

MARU @ 2008年 03月 05日 20:43:54

幼い子供にとって「ほめられる」のはとても大切な経験だと思います。
「子供」な自分も「大人」になっても確かに存在するなぁ、と感じる日々で。
ていうかあたしはモラトリアムなので、「ほめられる」だけでご飯何杯でもいけます。
「ほめられる」ためだけに生きているとしか思えません。

yuko @ 2008年 03月 09日 23:54:07

『13年前』の中で
いや…たぶん、違うと思うのですが…

>ぼくはワイドショーで取材なんかをされたりした。地震を使ってワイドショーに出ましたよ。『地震に負けぬ役者魂』みたいなノリで。うふふ

私、若手の劇団員?さんが、朝の番組でインタビューされているのをぼんやり覚えています。男性だったのは確実なんですが、そんなことインタビューされても答えようがないじゃ~ん。この人もかり出されて大変だな~…って。
ポツン、ポツンと残っている私のあやふやな記憶。
あれは、山下さんだったのかな??? あ~ん、き"も"ち"わ"る"い"ぃ~~(笑)

kiki @ 2008年 03月 17日 11:30:09

たぶんそうだと思います。

山下 @ 2008年 03月 17日 15:30:55

え"ー???(笑)
私があんまり濁音でコメントしてしまったから、優しくコトを治めようとしているだけじゃなくて?(笑) というか、あの最中に、役者にインタビューなんて、そうそうありえ無いから??? でも、山下さんはいつも本気の人だから、私のコメントに思い当たるフシがあるのでしょうか???

もっと、あやふやな私の中のねつ造されつつある記憶を思い返すと…(笑)
番組の中継で二回見たような気がします。二回目が、番組の最後にもう一度っていう感じか、別日だったかは不明。
屋外だったかな…建物の前だったような。ブランコ…これは違うか…(笑)何かのドラマと混ざってる。
男性の顔は覚えていないけれど、とりたてて華やかとか二枚目とかじゃなくて(失礼^_^;)普通な感じの人だった。でも受け答えは、妙にハキハキしていて、頑張ってくださいと言われて、はい頑張ります!!!って言っていて、ちょっと中継にありがちな変なテンション(笑)…だった。
これでも、そうなのでしょうか(笑)

さっきテレビで、記憶を司る海馬には、ターメリックと緑黄色野菜が良いので、野菜カレーがお奨めですって言ってました(笑)
あと、豆類、受験生には、ブドウ糖も必要なのでアーモンドチョコ。そうか~、うちは母が刺激物がダメだったから、カレー食べなかったし、野菜ジュースも苦手だったし、納豆苦手だったし…唯一昔から好きなのはアーモンドチョコだけだわ…(笑)最近は板チョコがシンプルで好きだけど。あれ?意味ないですね。
今週末は、野菜カレー作ってみようかな(笑)

kiki @ 2008年 03月 17日 21:51:01

あやふやな記憶
過去フォログコメントも読んだつもりの、あやふやな記憶では・フォログのコメント数が、10コメントって(私入れて11)は記録になるのでは・。ちょっと出たがりで、失礼いたしました。 
北海道のおみやげ話楽しみにまってます。はい。。

kumi @ 2008年 03月 18日 15:01:17

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プロフィール
山下澄人
(男)
FICTION WEB
FICTION構成員の日々
「FICTION 」主宰。映像、ラジオドラマのシナリオも手がけ、2005年には初監督作品「ON THE ROCK」を発表。

新作公演 FICTION Vol.30「しんせかい」
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