ひさしぶりの休憩
ひとまず東京での公演を終えた。
ただまあこのあとまだ北海道でのツアーがあるし、それの稽古やら準備やらが何日かしたらまたはじまるから、終わったというよりも「ちょっと休憩」で、そう思
うと体が弛緩しないのか、疲れているはずなのに、さくっと起きて、パチンコ屋へ出かけて、きちっと負けた。
くそ。
劇はほんとうに日によって変わるから、いちがいにはいえないけれど、何日か本番を経て、やっぱりいちばん最後の回が、この作品の「芯」に近かったのじゃないかと思う。だから北海道へ向けては、そのことを念頭に、いろんな部分を変化させつつ稽古する予定。
とか書くと「じゃあ何。東京の、それも最初に見たときと、最後の方では劇が変わるの?それって公演としてどうなの?」とかいう人がたまにいるけど、変わるものは仕方がない。だけど変わったからといって、何ていうか、ぼくらの劇の手触りは変わらない。で、ぼくらはそのことをとても大事に考えていて、細部の変化や、細部じゃない部分の変化や、ていうか筋書き自体が変わることなんか、大したことじゃない。大事なのは手触り。なら何故「変える」のかというと、それはもうぼくらの気分の問題。毎回、劇を新鮮にしていくためにはぼくらの気分はとても大事で、そこが映画やテレビドラマと違うところだし、軟体動物「劇」ならではの部分でもあると思っている。
毎年、この時期になると来る、タイに住んでる妹とその娘が昨日来た。姪はFICTIONをはじめたとき生まれたから、12歳で、中1で、去年はまだ日焼けして真っ黒の「子供」だったのに、今年はもうお年頃で日焼け対策をしているとかで何だかうっすら白くて、背ものびていて、一瞬「誰」と思うほど成長していてびっくりした。それでもうちの超人見知りの、知らない人には姿を見せない病み上がりの猫は、きちんとおぼえていて、一瞬逃げたけど、すぐに出てきて、いつもの顔でそこらをうろうろしていた。たぶん猫はぼくらと違う記憶の仕方をしているのだと思う。えらいなあ。
オリンピックを見ていると、かならず1日に1回は「オリンピックには魔物が住んでいる」とアナウンサーか解説者がいうけど、あれってそういったとたんにあらわれるのじゃないかと思う。だから魔物が。
水着がどうしたこうしたと騒いで、結局、道具みたいな水着をみんなが着ることになったとき、少しだけ「何やねん」と思ったけど、北島のレースを見ていたときはそんなことすっかり忘れていた。だけどあれ、今までのメーカーの海パンで勝ってたら、もっとかっこよかったのに、とは思う。
こんな時間にも、外では蝉がないている。
こないだの公演を札幌から来て手伝ってくれた人が、こっちで蝉の抜け殻を見てびっくりしていたけど、え、いるよね?札幌に蝉。え。おらへんの?札幌に蝉。それとも少ないの?それともその人がちょっと「あれ」なだけ?
まだまだ暑いですね。
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登録日:2008年 08月 12日 01:33:37
コメント
劇が変わるの?とっても、とってもわかるんだけれど、全部(富良野、旭川と札幌)行かないと損した気分になってしまうと、とっさに思うのは俺の何かが悪いの?それとも山下氏の罠にはまってしまった(笑)
ちなみに札幌にも蝉はたくさんいますよ。こどもが抜け殻集めしてましたし。
待ってるぞFICTION!(^^)!
黒ひげ @ 2008年 08月 12日 10:36:11
えー札幌には(まだ?)やっぱりあんまりいないですよ蝉、黒ひげさん。本日も澄ましてみたが、この耳にはどうしても聞こえないのです。この耳にだけ?場所によるかなあ。山にはいるよねえ。でも「あつうるさーい」てなるあの感じは札幌にないよねえ。でもこども集めますよねえ。へんねえ。近年ここらでこの耳に夏を知らせるのは、夜のキリギリス達ばかりです。ミミズも消えました。だんご虫もいません。へんねえ!
ハタノ @ 2008年 08月 13日 00:58:28
北海道ツアーがあるので、あまり具体的なエピソードの感想が言えない為に、とっても歯がゆいコメントしか残せないのですが、東京公演が終わってぼんやり『しんせかい』を振り返って、山下さんが、どうこの作品をもっていきたかったのか、これはもう想像でしかないのですが、体験した感覚と、これまでのフォログや制作子日記など読んで、なんとなく…なんとなくではあるけれど、私の中で「あ…」と思えたので、夏休みで暇だし(笑)コメントしておこうかな…と思います。
先日、フォログの中で、ネタバレみたいなことがありましたけれど、現に私もショックでしたけれど(笑)、忘れていたけれど、そんなことは去年の『石のうら』のDVDを観たら、それらしいセリフがサラッと入っていたし、別の作品を観てみると、完全に別作品と思いがちだけれど、山下さんの引き出し(以前構成員の日々でこの言葉が使われていたのであえて使います)は、とても大事なものしかなくて、いつか使えるかもしれないからとりあえず的なよけいなものなんか無くて、だから、過去作品を続けて観ると、意外と同じ素材や発想を、設定や登場人物でまるっきり違う作品に結果仕上げているように思える。それは、マンネリとかじゃなくて、FICTIONの巧みな会話の面白さやカラーとして、〈これぞFICTIONの力の限りの劇〉を熱く表現し、その熱さに観客もスカッとし、なにか日常のくだらないこだわりを洗い流すように満足し、また来年ねっ!となる。だから、FICTIONの劇には説明もいらない、ストレートな…そう、いままではどちらかというと、意外とメッセージ性の強い作品だったように思う。意外と。
基本となる本を書くのが山下さんなので、これは、山下さんの変化とも言えると思うのですが、この一年間にあったこと、もしかしたら、年齢的なものもあるのかもしれないけれど(笑)、今までの気持ちのいい力任せな作品とは違う。会話の面白さや、人物の設定の面白さは、今までと何も変わらない。いつものファンが期待するこれぞFICTION。じゃあ『しんせかい』をこうも日々山下さんが試行錯誤し、これからの北海道に向けても、大きく内容的にも変化させようと思っているのか。それは、きっと、様々なエピソード+空気感?なんか安い表現ですが、今までのフォログでも語られることの多かった、ややこしい空気に挑戦しようとしているのでは…と思えてならない。東京公演の最終回で私はその空気を感じた。感じようと思ったのではなくて、自然と包まれた…という風で。それは、同じ台本でも、ややこしい空気が流れない時もあるはず。だから、今回、作品に濃淡があるのだろうと思われる。役者が頑張ったからといって、この挑戦が成功するとは言えない。すごく難しい域に山下さんは足を突っ込んでしまった。それがきっと、この一年で山下さんが〈おもしろい〉と思えた、引き出しの奥にあった新しい世界なのだと思う。
これは、大変。FICTIONが変わろうとしている。FICITONの不変な馬鹿馬鹿しいおもしろさ(褒め言葉)と、新しく加えようとしている作品の目指すややこしい空気。ややこしい空気にこだわり過ぎたら、FICTIONじゃなくなる。荒削りな力強いFICTIONでありながらのギリギリのラインさがしは、北海道で、きっと日々繰り広げられるに違いない。
ゆえに、毎日違う話だとしても、『しんせかい』が辿り着きたい世界は、何も変わりはしないのだと思える。
あ~いいな~北海道(*^_^*) 全部観たいな~。
感想は人それぞれだから(笑) これは、いちファンのいち感想ってことで…^_^;
あ、ポニョ観た!!! わけのわからない人物設定はあるけれど(笑)、ポニョと男の子の家族がとってもいい。それだけで、もう難しい設定なんて、どうでもいいくらい、素直であることの素晴らしさ、愛らしさを満喫してきました♪
kiki @ 2008年 08月 14日 16:47:20
え~蝉ですが、毎年のことを書いてしまいました、スミマセン。そういわれると「うるさい!」という感じは今年はまだですね~。そのかわりに我が家の周りは「蛾」が大発生です。
黒ひげ @ 2008年 08月 15日 13:42:56
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- 「FICTION 」主宰。映像、ラジオドラマのシナリオも手がけ、2005年には初監督作品「ON THE ROCK」を発表。
E-mail:yamashita@fiction.gr.jp
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