就職幸運期か
【東京 29日 AFP】総務省の発表によると、8月の完全失業率は7月と変わらず4.1%となり、1998年4月以来の低水準となった5月の4.0%をやや上回る数値を維持している。写真は都内で29日、出勤するビジネスマン。(c)AFP/TOSHIFUMI KITAMURA
若い友人から教員採用試験に合格した、とのうれしい知らせをもらった。
卒業して3年、悩んだ末に3年契約の仕事をやめ、田舎に帰って勉強しなおし、採用試験に臨んだだけに、彼女には祝福の気持ちでいっぱいだ。学生時代から付き合っていた彼氏とも別れただけに、よくがんばったねと言いたい。
しかし。
おめでとう。よかったね・・・という気持ちとはうらはらに、ちょっとだけ私の中に沈む気持ちがあるのを否定できないのだ。
ずっと前に書いた「さもしい」気持ちなのかもしれない。これでずっと公務員、定年まで安定してるぞ、ボーナスもあるぞ、年金も確保できるぞっていうこと。私とは違って。ああ、やっぱりさもしい。
いや、でもそれだけじゃない気がする。
<広き門への不安>
たぶん、それはつまり、今という時期に就職できる幸運に対して。そして、そんな時期に教員やら警察やら公務員やらになっていく子たちの質に対する不安。
そう、団塊の世代の大量退職を控え、現在公務員に限らず就職戦線はずいぶん広き門になっているのだ。
教員採用試験に合格した彼女、性格はいい。がんばりやだし。きっと子どもたちに人気の先生にはなるだろう。しかし・・・学力的には・・・うーん、はっきり言って不安。その子の同級生も臨時採用を3年続けて本採用に合格したのだが、こちらはもっと不安。この子は学生時代から生活面もひどかったけれど(苦笑)学力なんて生活面の比じゃないぞ。恩師は年賀状なんて毎年誤字だらけだと言っていたぞ。
確かに試験には合格しているんだが、いいのだろうか、教員がこの程度で。
<数年の違いの運不運>
今の学生たち、学生時代には男女差別など経験することはまずなく(名簿だって男女混合名簿だし)、就職試験においても少なくとも門戸は男女差なく開かれているのだが、この就職する時期、つまり生まれ年の数年の違いだけはどうにもならない運不運が存在している。
今の30歳くらいの人たちが就職するころは、超氷河期といわれた就職難のころ。
なかなか採用にたどり着けなくて、フリーターや派遣社員などという不安定な立場でそれでも何とか食べては行っている人たちも、正社員になろうとすると「未経験」という壁が大きく立ちはだかっていると聞く。
ほんの数年、生まれる年が違っただけで、この違い。自分の努力だけではどうにもならない理不尽な不幸は嘆いても何も始まらないのだ。
かくいう私も男女雇用機会均等法の成立1年前に就職をした組。コームインになってたまたま均等法の担当課に配属されて、その歴史的瞬間に立ち会えた幸せと、その恩恵をたった1年違いでこうむることのできなかったわが身の不幸を味わったのだった。1年後に卒業した女性たちは、職種で募集を区別するという企業の姑息な(今はもうそれが普通になってしまったけれど)採用方法さえ納得すれば少なくとも募集の時点で女子は採用なし、と涙を飲まなくてよくなったのだから、この1年の違いは天と地ほど違うのだ。
<再チャレンジをさせてほしい>
ともかく。今就職期を迎える新卒者は幸運だ。その正念場は入社後に競争の過酷さという形でやってくるではあろうが。売り手市場の弊害である質の問題は採用側の企業やら自治体やらになんとか考えてもらうことにして。
せっかく売り手市場が到来しているのだったら、超氷河期だったころ職にありつけなかった30歳くらいの人たちにももう一度正社員になるチャンスを与えてほしいと思う。
正社員としての経験はなく、年齢も新卒よりは数年上回ってはいるが、きっとその数年何も得ていないことはないはずだから。
それが本当の「再チャレンジ」なんじゃないだろうか?ね、安倍さん。
カテゴリー[ 独断と偏見・時事 ], コメント[11], トラックバック[0]
登録日:2006年 10月 09日 20:41:47
コメント
団塊の世代の大量退職に、少子化による労働力の減
これからの時代、イコールにはならないけれど
それでも数年間労働力の売り手市場が続く…
労働力としての質に絶対的な不安を感じている
一人の労働者として、危惧を抱いております。
ちなみに私はオイルショック時の就職難世代の申し子。
また、今の職場は今後10年間で600人の人員削減を
計画しているようです。
全職員のうち、職種で考慮すると40数%とか~
hide @ 2006年 10月 09日 22:46:29
再々・・・・・・チャレンジを続ける40代後半の友人がいます。
経験や持っている資格が、新卒とのバランスを欠いているため不採用のケースも。努力が結果につながらなくて、つらそう。ただ、最近は社会保険だけ確保できれば、雇用形態にこだわらなくなってきた様子です。あきらめた、のでしょうか。
bonao @ 2006年 10月 10日 08:07:59
私は、まさに就職超氷河期に直面した世代ですが、現在29歳前後の人とい
うのは新卒として採るには遅すぎ、幹部や管理職として採るにはキャリア不
足、という状態で、未だ苦しい立場に置かれているようです。
私自身は、企業で正社員として働く以上に面白い事を見つけたので、今は
正社員にはこだわっていませんが。
せっかくチャンスを得たのですから、一度きりの人生、思い切ってチャレンジ
してみたいものです。
高瀬 @ 2006年 10月 10日 14:39:23
hideさま
オイルショック時に就職だったんですか・・・????そんな昔だっけ?笑
そうかー、そんな就職難もあったんですねぇ・・・
10年で600人削減?団塊の大量退職もあるのに、補充しないわけ?なんで???
残る社員がめちゃくちゃ大変ってことですよね・・・?
bonaoさま
年いった女の再(再・・・?)チャレンジはほーんと難しい。
プライドも何もかも捨てないとねぇ。
社会保険ってたってさ、今から多少かけたって大してもらえるわけじゃない。
再チャレンジしなくていいから、時間を巻き戻したい。
高瀬さま
高瀬さんのように目標を見つけられた(そしてそれで見通しが立った)人はいいですね。
ヘタすりゃ一生探し続ける・・・どうする!?
再チャレンジはいいけど、やっぱり出だしは肝心。
すずか @ 2006年 10月 10日 20:15:04
まだ、「面白い事」だけで生活していける領域にまでは、辿り着いていません
けどね(苦笑
そこそこの年齢に達するまでに独り立ち出来なければ、派遣社員やアルバイ
ト等の「副業」で収入を補う事も、難しくなってきますし。
ただ、収入面の不安を除けば、この年齢で自分の一番好きな仕事をやらせて
もらっているというのは、とても幸せな事だと思います。
高瀬 @ 2006年 10月 11日 11:26:05
いまって、第2新卒とかシニアの転職
流行ってるらしいですね。
自慢じゃないけど、
人生で一度も「就職」したことのないわたしには
↑
ホント自慢にならん
時間働いて「お給料をもらう」
という意味が分かりません、うう。
くぼ@赤ウサギ @ 2006年 10月 11日 17:26:32
高瀬さま
そうなんです。問題は派遣やパートも年齢の壁が大きく立ちはだかってるということ。
リタイアしても何かしら働かないと食っていけない場合、どうする!?
年金もあてにならんし・・・うーん。
くぼさま
してるやん、永久就職・・・^^;
勤め人ってのは、結局自分の時間を切り売りしてるんだとあたしは思います。
すずか @ 2006年 10月 11日 19:35:58
えーきゅー・・なんじゃそれ(爆
くぼ@赤ウサギ @ 2006年 10月 11日 19:48:03
くぼさま
死語じゃ。笑
つーか、どっちか死ぬまで辞められないお仕事・・・泣
すずか @ 2006年 10月 12日 16:39:48
↑
あ、いまどきそれはないと思います。
退職、転職もありさぁ(危
くぼ@赤ウサギ @ 2006年 10月 12日 19:46:28
くぼさま
転職がいいなー。笑←笑い事かい
すずか @ 2006年 10月 12日 20:01:04
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- (女)
- 福岡は玄界灘に面した町で生まれ育つ。
九州大学卒業後、国と外郭団体にて女性労働行政に携わった後、大学の生涯学習研究所や弱小業界紙、大手進学塾の採点室を経て、現在、ライター&介護生活佳境&3人の子育て終盤戦。
「女・年寄り・子ども」の視点から、介護・おシゴト・受験・ちょこっとエコについて書いています。
なにごとも物事をナナメから見てしまうのが長所でもあり短所でもあります。
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