必見!フラガール

「フラガール」、米アカデミー賞日本代表作品に決定 - 東京

【東京 21日 AFP BB News】常磐ハワイアンセンター(現:スパリゾートハワイアンズ)の誕生を支えた人々の実話を描いた、李相日監督の感動作「フラガール」が、アカデミー賞最優秀外国映画賞部門に日本代表として出品されることが決定した。
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AFPBB News


秋の花粉症もまっさかりであります。
花粉症歴25年ともなりますと、もう共存共栄の境地でございます。
鼻グズグズしているといいときもあるのです。
泣いているときや、泣いたあとに、不審げな顔で見られても「花粉症だから」で逃げられる。
素直に悲しいって言えないって、かわいくない。我ながら。

で、先日は映画を見てまた目も鼻も真っ赤になってしまったあたくしでございます。
花粉症でグズグズしててもカタルシスは感じないけれど、泣くとやっぱり爽快感があります。すっきり。
泣いて疲れて眠くなりますが、寝るのもまた一種のカタルシス。色気のないことで。

「スィングガールズ」のように心の底から笑って、すっきりしようと思って行ったはずなのに、予想を裏切って思いっきり泣かせられたのは「フラガール」。

<なんでハワイなのかは置いといて>

ご存知、常磐ハワイアンセンター草創期のお話。
無知なことに、閉山の危機に直面した炭鉱町と炭鉱会社の起死回生の事業だったとはまったく知りませんでした。
だって、そんな悲壮感、私がノー天気に楽しんだ、えーと今から15年ほど前の常磐ハワイアンセンター(そのころには「スパリゾートハワイアンズ」という名前に変わっていました。スパブームに乗ってさらに快調なんですかね)には皆無だったんですもの。そりゃ、そうだろうけどね。悲壮感なんてあったら成功しないよ。福島でハワイ。
そもそもテーマパークとか日本のどこかに外国の街を作るなんてバカげたこと、大嫌いな私が行ったというだけでも回りには驚愕されたのだが、それがまた楽しかったといって満足して帰ってきたことにさらに驚愕されたのだった。
北の田舎街でムームー(一歩外に出ればその恥ずかしさに身もだえしたくなる)、ハワイアンダンス、という胡散臭さ。それがどうしてああまで楽しかったのか、今もって不思議なんだが。

<たぶんそれは貧しさのせい>

とにかく、そんな楽しかった記憶から興味を持って行った「フラガール」だったのですが、思いっきり琴線、刺激されまくり。涙腺、全開。で、ひどい花粉症ってことでカムフラージュした素直じゃない私、になった次第。

どこがそんなにツボをついたのだろうと、見終わってからずっと考えていた。
たぶん、映画の底辺にずっと流れる「貧しかった日本の私」―この私というのは私自身ではないが親世代からずっと受け継いできた私への流れ、みたいなもの―への共感ではないだろうか。
高度成長期に子ども時代をすごした私にはもうほとんど経験のない貧しさだが、貧しさの余韻みたいなものは随所に残っていたんだと思う。物や環境だけじゃなくて、親や祖父母や周りの人間の記憶やコトバに。記憶は個人的体験だけで作られるのじゃない。
そんな貧しさの記憶に琴線を刺激され、共感による滂沱の涙を流せるのってどれくらいの世代までなのだろう?世代、と一概には言えないにしても。

と思いながら、監督を見ると「貧しい日本の私」とは根本的に違う派生の・・・つまり在日。李相日監督。しかも1974年生まれ、であった。
いや、逆に在日だったから「貧しい日本の私」を体現できたのだろうか。その世代でも。
お相撲でもそうだが、(話、飛びすぎ)今やハングリーとか貧しさと言う言葉を体得している(あるいは記憶している)のは、日本の若者には皆無なのかもしれない。

確かに、親としては子どもに味わせたくないもん、貧しさなんて。だから体験したことも記憶もないのはいいことなのだ。貧しさへの共感はできなくても。
でもでも、今の幸せには格段に鈍感にはなっているんだろうな。
そんな意味では不幸なのかも。

カテゴリー[ 独断と偏見・小物 ], コメント[9], トラックバック[0]
登録日:2006年 10月 16日 11:12:51

コメント

フラガールと言えば……。
うちのおかんが、どうも最近フラダンスにはまってるらしい。
やれ練習だ、発表会だと忙しくフラってるみたいです(苦笑)
フラダンスというと、なぜか「高木ブー」を連想してしまう私は、電話口でおかんに「ブーの調子はどうよ?」と聞いたら、「ブーやないねん!」と怒られた(苦笑2)
でも、踊ってる姿をみたら、やっぱり「ブー」っぽくてかわいかった(苦笑3)

藤原Hikki @ 2006年 10月 16日 12:48:40

藤原さま

あはははは!
映画のフラは激しいものもありました。あのテクはすごいよー

そういえば、昔「ハワイアンズ」に行ったときも、激しく腰を振っているのに太めのおねーちゃんもいて、あんなに激しいダンスをしていてどうしてやせないんだろうって思ったことを思い出しました。

私もやってみようかな?ブー・・・いやフラ。笑

すずか @ 2006年 10月 16日 19:16:38

福島時代に何度か行きました。
今でも昭和を感じさせるテーマパーク!

そうちゃん @ 2006年 10月 16日 20:15:02

 
「日本人」という立場が大好きで、日本の中にどっぷり埋没している人には、
日本の姿を客観的に見つめる事が難しくなっているのかも知れません。
客観的な目を持っている人のほうが、「気付き難い日本の姿」や「日本の異
なる側面」を発見し易いのかも知れませんね。
 

高瀬 @ 2006年 10月 17日 11:04:37

そうちゃん

コメありがとうございます。
ハワイなのに、「昭和」を感じるのは、基盤が探鉱だったからだったんだ・・・。
筑豊はよく知らないけど、どうなっているんでしょうね?


高瀬さま

皮肉なことにそうなのかもしれませんね。
李監督、なかなか秀逸かも。「69」も視点はまったく違いますが、あの時代をうまく描いていました。

すずか @ 2006年 10月 17日 17:48:20

これは観てみたいですね。
でも、どうせまたバタバタしてるうちに
DVDになっちゃうんだろうな。。。

くぼ@赤ウサギ @ 2006年 10月 19日 18:17:51

くぼさま

DVDででも是非是非!
あの「69」の李監督です。ふふ

すずか @ 2006年 10月 19日 20:49:00

>今やハングリーとか貧しさと言う言葉を体得している(あるいは記憶している)のは、日本の若者には皆無なのかもしれない。

「巨人の星」のリメイク版が、花形を主人公にしているのは、まさにそれが理由だとか。星が主人公では読者の共感を得られないというのだ(これはもう「巨人の星」ぢゃないぢゃないか)。

金銭的にも精神的にも貧しいことに気づかない社会というのは恐ろしい。

テツ @ 2006年 10月 20日 03:27:21

テツさま

我々は親として大人として子どもにどうやって伝えていったらいいのでしょうか。

そもそも自分だって伝えられるほどの貧しさを体得しているのか、はなはだ疑問。

すずか @ 2006年 10月 20日 08:38:21

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プロフィール
さかぐち すずか
(女)
国と外郭団体にて女性労働行政に携わる。3人の子育てトンネルを抜け出し、大学の研究所や弱小業界紙を経て、現在、介護生活&塾の採点室のセンセイ&地元紙で情報発信をする。物事をナナメから見てしまうのは、人生のメインストリートをはずれたせいかもしれません。
理屈より感覚。好きか嫌いか。ちょっと毒舌入ります。小心者の博多女ゆえ深い意味はありません。
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