雛壇は平面じゃない

園児たちがひな人形に 恒例の節句行事 - 東京

【東京 2日 AFP】墨田区の向島文化幼稚園で1日、ひな祭りを記念して、園児たちが人形に扮してひな壇に並ぶ恒例行事が行なわれた。お内裏様やおひな様を始め、三人官女や五人囃子(ばやし)まで、それぞれの衣装を身につけた園児たちが、かわいらしくひな壇に勢揃いした。3月3日のひな祭りは、桃の節句とも言われ、日本中でひな人形を飾り、女の子の健やかな成長を祝う。写真はひな壇に並んだ園児たち。(c)AFP/Yoshikazu TSUNO

AFPBB News


姫願望が女たちの間で広がっているそうな。

いや、お雛様を片付けながらつらつらと思っておりました。
この写真とは違うのですが、ニュースでどこぞやの観光地で子どもがお雛様に扮したというのを見ましてね。
雛飾りを模して神社の石段だかに幼稚園生が並んでいるのです。

<お雛様に平等はありえない>

観光客もいましたが、ほとんどは幼稚園性たちの親やじーさんばーさんたちでしょう。カメラを構える姿は運動会やらお遊戯会と同じく、自分の子や孫しか目に入らない様子。
ですが、そりゃ下の方の使用人、いや五人囃子やらなんというのか名も知らぬシモジモの者たちより、上段に並ぶ子の親たちの方がずっと優越感に浸っていたことでしょう。

「うちの子が五人囃子なのに、なんであの子がお内裏様なの?」って文句も出ただろうし、ねたみやら、いやその前に賄賂まで先生か幼稚園側に渡っていたかもしれないよ。

お遊戯会なら、主役のシンデレラやら白雪姫やらが5人も10人もいるなんて芸当もできようが、お雛様だからねー、着替えもあるし、さすがにそういう平等主義は採用できなかったとみえる。お雛様は唯ひとり!

そう、お雛様なんて身分の上下をこれでもかと主張するものなのだけれど、身分制度なんて少なくとも表面上はない現代においては、飾る親も贈る祖父母もわが娘、孫娘がお雛様その人なのだ。

間違っても三人官女じゃない・・・んだが、現実はそうではないわけでしょ。それにお雛様でいることだって決して幸せじゃないことは話題の映画「マリーアントワネット」を見なくても、まさに「産む機械」皇太子妃の苦悩を見ていれば誰だってわかるって言うもの。

自由でいたい、でもお姫様的贅沢はしたい、ちやほやもしてほしい、そんないいとこどりしてお雛様でいたい、ってどうなんだろう、とひねくれた私は思うわけでして。

それは端午の節句に飾る鎧兜にだって同じ思いを抱くのだ。戦いの象徴を飾ってたたえていることに対する違和感、とでも言いましょうか。
人形屋の奥様には、人殺しがうまくなれと祈って飾るわけじゃない、健やかな成長を祈っているだけなんだ、そんなにうがった見方をしてどうする、とたしなめられましたが。若い母だったころ。

<蔓延するお姫様願望>

お雛様願望、いやお姫さま願望はそうやって祖母から母、娘へとしっかり引き継がれているようです。
いまや40女だって巻き髪にフリルのお洋服、である。キラキラで、ピンクやさらに今年はゴールドにシルバーのものが売れ筋なんだそう。40以降の女ならだんだんそっち系に移行していくのはしょうがいないと思っていたけれど、存在しているだけでキラキラしているはずの若い子たちもピンクにキラキラ、フリフリ、巻き髪クルクル。

みんながマリーアントワネット状態。あの映画でマリーアントワネットの苦悩も確かに描かれてはいたが、どうもキラキラしたものやキレイなものに囲まれた生活への憧れを無批判に無邪気に受け入れてしまいそうなお姫様願望な女たちが増えそうな気がして怖いのは私だけだろうか?

だいたい、お雛様を誰もが買ってもらえる時代なんてせいぜいここ20年くらいなんじゃない?
逆の意味でお雛様は格差社会を実感するいい教材かもしれないよ。
お雛様にかしずく三人官女だって高貴な身分の女性しかなれないんだろうしね。

カテゴリー[ 独断と偏見・こんなこと ], コメント[6], トラックバック[0]
登録日:2007年 03月 06日 20:09:41

コメント

確かに幼稚園児に扮装させて写真を撮る必要はないですね.
でも,ふつうに集合写真を撮るときだって段に上がるわけだし
(あの場合はいちばん下がエライ人の席だけど),
この世の中に順番がつきまとうのは,しかたない.
親や祖父母が気にせずに,平然と見ていることが大事なのかも.

うちの娘どもには,ひな人形を買ってやっておりません.
家内の実家からてっぺんの2人だけ持ってきたのを飾ってます.
飾り終わったら,保管はうちの実家.
場所がないもんで.

桃の節句と端午の節句が終わったら,人形屋さんは何をしてるのだろうかという長年の疑問がよみがえってきました.
ぜひ人形屋の奥さんに「若い母だった者ですが」と自己紹介して訊ねてみて下さい.

U・M・E @ 2007年 03月 07日 18:46:35

U・M・Eさま

京都出身の友人の、おばあ様から受け継いだすばらしいお雛様がいまだに目に焼きついております。
御所造りとかいうものらしく、先日新聞で紹介された御殿造りというのともちょっと違って、平安絵巻を立体的にしたような、宮中を箱庭で表したような、そんな豪華なものでした。
ああいうものを見ると、もう何もいえません。ははーっ!恐れ入りましたって感じ。
だから、うめのお家のお雛様はまさに正統派なんだと思います。ははーっ!

人形屋さん・・・機会があったら聞いてみます。
人形の仕事が来ないかなぁ。どんなんじゃ?笑

すずか @ 2007年 03月 07日 20:16:49

すずねえ様お久しぶりです。PCに疎い私。やっと意味が分かりました。
紙人とすずねえのブログの違い←寝ぼけているんじゃないよ。以前にこのブログに出会い、どこにあるのか分らずに、たまに偶然出くわしたり・・・
それじゃmixiは何だ!と混乱、混戦状態でした。

「平等」と「横並び」を一緒にしてはいけません。世の中「平等」を声高に叫ぶ人に限って、平等の基準は「自分」。我が子可愛さ、孫可愛さに皆芸能人みたいだな。

Ima @ 2007年 03月 07日 20:47:41

お人形系がやや苦手な私には、
あれだけ並んでいると、恐いのです。
そんな問題じゃないね。

そうやね~私らの若い頃はシックに決めるのが好きだったよね・・ピカピカ・ふわふわにはかなり抵抗があった。

近年のファッション等(化粧・ヘヤースタイル)は、「甘さ」が強調されてるようです。ただの流行と思ってはいるんだけど、どうかなぁ。ちやほや願望の現われかなぁ。
昔は「おばさんが真似を始めたら、その流行は終わる」って言ってたけど、最近は違うよね。

この流れ、ウォッチングの価値ありです。

bonao @ 2007年 03月 07日 21:30:01

Imaさま

いやぁ、いつもすばらしいブログを更新していらっしゃるImaさまが、パソに疎いなんて・・・
そう、横並び!それなんですよ。勘違いの元凶。
お雛様はもし横並びであってもシモジモのモノは端っこでしょうな~

すずか @ 2007年 03月 12日 08:03:24

bonaoさま

「おばさんがまねしたら、流行は終わる」!確かに以前はそうだった。
しっかし、あんな下着みたいなものを着て外になんて出られない!と思ったキャミはすっかり街着(?笑)として定番。
今年は廃れるか、と思いながらもまだまだ健在やねー
あ、でもおばさん、真冬にキャミは無理^^;

すずか @ 2007年 03月 12日 08:06:15

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プロフィール
さかぐち すずか
(女)
国と外郭団体にて女性労働行政に携わる。3人の子育てトンネルを抜け出し、大学の研究所や弱小業界紙を経て、現在、介護生活&塾の採点室のセンセイ&地元紙で情報発信をする。物事をナナメから見てしまうのは、人生のメインストリートをはずれたせいかもしれません。
理屈より感覚。好きか嫌いか。ちょっと毒舌入ります。小心者の博多女ゆえ深い意味はありません。
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