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CPE反対 全国規模のデモへ - フランス

【ナント/フランス 21日 AFP】21日、ナント(Nantes)で、初期雇用契約(CPE)に対する学生デモが高校生を交えて行われた。CPEは、当初の2年間は説明なく被雇用者を解雇できるとする、26歳未満の若者を対象にした期限を設けない契約。フランスのドミニク・ドビルパン(Dominique de Villepin)首相は20日、CPEの計画を擁護する意思表明した。労働組合は来週、全国規模での抗議を行うことを約束した。写真は、デモ行進する学生。(c)AFP/FRANCK PERRY

AFPBB News


フランスが揺れに揺れている。
フランス政府の雇用政策「初期雇用契約(CPE)」導入に反対する再三のデモにもかかわらずドピルバン首相はCPEを撤回する考えがないと表明しており、主要労働団体や学生組織は28日に全国ストとデモを行うことを決めている。
労組と学生組織が合同で行うデモは18日に続いて4回目、ストも実施するのは初めて。ゼネストに近い大規模行動を目指すらしい。
学生組織は21日、23日にもデモを展開。全国84の国立大学のうち半数以上が学園封鎖や授業中止に追い込まれているほか、300以上の高校で同様の影響が出ている。
ソルボンヌ大学には機動隊が突入、占拠していた学生数百人が強制排除、200人近い逮捕者が出ている。
18日のモンパルナス駅周辺のデモ行進では参加者が150万人を超えたと言われ、若者ばかりではなく全国、老若男女、性別、国籍を問わない広がりを見せており、この反対運動は1968年の「5月革命」(ドゴール大統領退陣を引き起こした)以来の大規模な運動になるだろうという声も上がっている。

<どんな法律?>
この法律、26歳未満の若者と無期限の雇用契約を結ぶ際に採用から2年間は試用期間と定めることができるというもの。つまり採用から2年間は理由がなくとも雇用者を解雇することが企業に許されるという新雇用制度だ。
この思い切った政策の背景にはフランス若年層の失業率の高さがある。
フランスの平均失業率が10%なのに対し、25歳未満限定となると22%に上っている。
労働力調査による1月の日本の完全失業率が全体で4.5%、25歳未満で7.8%だから、一律に比較できないとしてもフランスの若年層の失業率の高さは際立っている。
だからこそ、フランス政府はこの新法で25歳未満の若者を雇ってほしいと企業に訴えると同時に、2年間の試用期間中に解雇された場合でも失業保険の給付対象とするなど解雇された場合の対抗も考えてはいる。

反対する学生や労組側の声としては、いつ解雇されるかわからない不安、性別や国籍による差別を容認してしまうこと、26歳以下の就業者に対する信頼(ローン締結や賃貸契約が難しくなるのではないかという指摘)が薄れてしまうということなどがあげられている。

まぁ、そりゃそうだろうなぁ。確かにそれらの懸念はもっともだろう。そんなに簡単に首を切られたらたまらないという感情も理解できる。
しかし、そんな感情を上回るほどの若年層の失業率の高さである。政府が無策でいいはずがない。
反対派の批判を肯定してもなおあえて言うぞ。
国の施策には欠陥はつきもの!といったらうがちすぎか?
男女雇用機会均等法だって、企業寄りでぬけ穴だらけの欠陥法と指摘されながら、施行以前よりは企業側だけでなく労働者側、ひいては世間の女性が働くことにたいする意識も格段に進んだ事実は否定できないだろう。
滞った事態を打開するには、なんらかのある程度はカンフル剤いや、劇薬?的な施策は必要。無策よりは評価されてよい。と私は思う。

<反作用万歳>
大学の封鎖や授業中止に対して、今度は逆に授業の再開を求めるデモも見られるというのは健全な流れだ。
核実験を支持するフランス国民もまだまともだと好感が持てる。
昔日の大学紛争時、もちろん私はまだ小学生だったが、学生たちの姿を見て、進学したくてもできなかった世代である昭和一桁生まれの親たちは学生たちのデモをほんのお遊び、学生の本分は勉強することと眉をひそめていたのをはっきり覚えている。学びの場を封鎖する事態に追い込むことをエリートの慢心だと思う庶民の視点は忘れてはならない。子どものほとんどが大学に進学する時代になった現在と単純に比較はできまいが、当時政治的行動を起こさない学生をノンポリとさげすんだような一種のファシズムを私は軽蔑する。だからフランスでの反デモへの動きは至極まっとうなものだと評価したい。

既得権を守るために、守られる最低の権利さえ侵されている弱者を結果的に陥れていることになっている面はないのか。一度自省してみる必要があるだろうに。
とにかく働かなくては生活がままならない弱者の存在は忘れてはならない。いつ首を切られるかわからなくても職につきたい若者もいる。デモもストもできないほど困窮している若者もいる。勉強したくても学べない若者もいる。今の時代でも決して少数派ではないのだ。もちろん所得格差の広がっている日本でも例外ではない。

<蛇足>
それにしてもデモの学生もさすがパリ、おしゃれだよ。このままファッション誌に街頭スナップとして掲載してもいい。
学生運動華やかだったころのやつら、残党が学生時代にもいたけどね。メットにマスク(堂々と顔も出せないのかよ)、着ていればいいって感じのジーンズにジャンバー(ジャケットではない!)・・・絶対一緒に行動したくなかったもん。

悔しいけど、さすがおフランスざんす。

カテゴリー[ 独断と偏見・時事 ], コメント[8], トラックバック[0]
登録日:2006年 03月 23日 21:03:26

コメント

蛇の足、なくてもいいのに。

テツ @ 2006年 03月 24日 23:36:24

汗・・・そう?

すずか @ 2006年 03月 25日 19:59:42

マジ書いてると、すぐ照れるんだから(笑)。

テツ @ 2006年 03月 26日 12:09:55

いや、マジな批評だろうと思ったもので・・・。
恐縮してしまった。
短くても、足あったほうがよくない?

すずか @ 2006年 03月 28日 19:57:22

政府も法案を帰る気はないといっているし、学生のデモもますます激化するし・・・。
こりゃ、まだまだ続きそうですね。
最初は、”フランス政府って最悪”と思いましたが、でも、実は、フランスってとても労働組合が強く、雇い主は一度雇ったが最後、ほぼ社員を解雇できないというくらいに、組合の力がすごいらしいです。
そんな背景もあり、企業はだんだんと社員を採用しない傾向にあり、人々が職に就けないという悪循環にあるようです。
組合が社員を守るのはいいけど、あまり強すぎるのも問題ですよね。
そう考えると、苦肉の策でこのような法律も一理ありなのかな・・・。
実際に法律を採用し始めた企業もあり、暗黙の”終身雇用制”というプレッシャーを感じず、可能性のある若者をとりあえず採用してみたというところもあります。
そういう人たちに取ったら、この法律はある意味チャンスつかむ窓口のようなものですよね。
”とりあえず使ってもらえばわかるよ、こんなに有能だってことがね!”といったカンジに・・・。
ものは考えようですね。

藤原Hikki @ 2006年 04月 01日 01:23:41

藤原さま

なるほど。背景には労組の強さがあったんですね。
組合活動があまり強いとかえって働きにくい気がします。
なくても困るけど。
しかしそんな働き方、長いことしていないからなぁ。

すずか @ 2006年 04月 01日 19:35:14

すずかさん、トラックバックありがとうございます。藤原さんのコメントはためになりますね。またよろしくお願いします。

【スタッフの一人言】 @ 2006年 04月 06日 02:21:14

しんさま

こちらこそありがとうございました。
くぼさんのように私も二度もトラバしてしまい汗かきました。苦笑
自分が入れたコメントの削除やトラバの失敗を訂正できるようになるといいのですが。
あ、できるんですかね?
わかってないだけ?すみません。

すずか @ 2006年 04月 06日 21:01:07

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プロフィール
さかぐち すずか
(女)
国と外郭団体にて女性労働行政に携わる。3人の子育てトンネルを抜け出し、大学の研究所や弱小業界紙を経て、現在、介護生活&塾の採点室のセンセイ&地元紙で情報発信をする。物事をナナメから見てしまうのは、人生のメインストリートをはずれたせいかもしれません。
理屈より感覚。好きか嫌いか。ちょっと毒舌入ります。小心者の博多女ゆえ深い意味はありません。
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