-- 叡智の継承
【東京 27日 AFP】米インテル(Intel)の日本子会社の吉田和正共同社長は都内で27日、デスクトップパソコン向けの「Core 2 Extreme」プロセッサーとノートパソコン向けの「Core 2 Duo」プロセッサーを発表した。65ナノメートルプロセス技術を使用し、従来モデルに比べて処理速度を40%向上、電力消費を40%削減した。8月からの出荷予定。写真は、Core 2 Duoを手にする吉田社長。(c)AFP/YOSHIKAZU TSUNO
●Pentiumの遺伝子
先日、インテルより発表された「Core 2」シリーズは既に、一部のパソコンパー
ツショップ等では販売が始まっているようである。
Core 2シリーズは、旧来のCPUブランド「Pentium」シリーズの後継モデルと
位置づけられている。クロック数だけを見ると、Pentium 4やPentium Dの上
位モデルよりも性能が劣っているように捉えてしまいがちだが、内部システム
や消費電力等の面において、Core 2シリーズはPentiumシリーズを凌ぐ、高
いパフォーマンスを誇っている。
長らく、インテルの象徴として君臨し続けてきたPentiumブランドに敢えて終止
符を打ち、新ブランドとして発表したところに、インテルのCore 2に対する並々
ならぬ決意が感じられる。
●インテルの歴史そのもの
インテルが、初めてPentiumブランドのCPUを発表したのは、1993年である。
486シリーズの後継モデルとしてリリースされた、最初のPentiumのクロック
数は、60MHzと66MHzであった。
Pentium以前のインテル製品のブランド名というと、「Intel 80386」や「i486」
のような英数字のみで構成されており、多くの人々に認知され易いブランド名と
は言い難いものであった。
Pentiumブランドを発表した後、インテルは新製品の開発と併せて、ブランド戦
略にも力を入れ始めた。そして、パソコンやOSの普及と共に、Pentiumの名は
世界中に知れ渡っていったのである。Pentiumブランドはその後Pentium Pro、
Pentium II、Pentium III、Pentium 4、そしてPentium Dと、13年もの長
い間継承され続け、インテルの主力製品として活躍し続けたのである。
●Core 2は求められているのか
こうした、輝かしい歴史を持つPentiumの後継ブランドとして、Core 2は発表
された。
その仕様を見てみると、確かに「Pentiumの後継」を名乗るに相応しい性能、
魅力を備えている。Pentium 4の最大のネックであった消費電力の問題を解
決する「Intel Intelligent Power Capability」、命令実行の際の処理時間
を短縮させる為の「インテル ワイド・ダイナミック・エグゼキューション」等、イン
テルの技術力を結集したCPUに仕上がっている。
しかし、一部のヘビーユーザにしてみれば、Core 2は魅力的な製品に映るか
も知れないが、万人が求めていた製品と言えるのかどうかは微妙なところで
ある。Pentium IIがPentium IIIに、Pentium IIIがPentium 4に取って代
わった時等は、その性能の違いを誰もが明らかに体感出来たのだが、クロック
数が2GHzや3GHzといった単位になってくると、CPUを換えただけでは違いを
さほど体感出来なくなっているような気がしてならない。それだけに、パソコン
をインターネットとメールぐらいにしか使わないライトユーザにしてみれば、動
作に支障の無いパソコンをわざわざ、Core 2搭載モデルに換えようとは思わ
ないだろう。
●パーツはOSの為に生産されるのか
従って、Core 2の需要はCore 2の性能を存分に引き出す事の出来る(言い
方を変えれば、Core 2を搭載したパソコンでないと満足に動作しない)ソフトウェ
アやアプリケーション、オンラインシステム等の登場に懸かっている、と言える。
その大本命とも言うべき存在が、2007年リリース予定のWindows Vistaだ
ろう。「Windows Aero」という3Dグラフィックのユーザインターフェースを持つ
このOSは、最低システム要件が800MHz以上のCPUと512MB以上の物理
メモリ、15GB以上のハードディスク空き容量を必要とする、化け物じみたOS
なのである(ちなみに、推奨環境としては1GHz以上のCPUと1GB以上のメモ
リ、15GB以上のハードディスク空き容量、128MB以上のグラフィックメモリ等
が要求されるという)。
Windows Vistaのリリース時期が概ね固まってきたこの時期に、インテルが
Core 2を発表したのは、決して偶然ではないだろう。OSの為だけに、CPUや
パソコンの買い替えを余儀なくされるというのは、何とも馬鹿げている。
全てのパソコンユーザが必要としている訳ではない、新しいCPUと新しいOS。
そうした事実を知りながらも、旧いOSのサポートを打ち切り、新しいOS(そし
て、新しいOSを満足に動作させる為に必要なパーツ等を搭載したパソコン)へ
移行せざるを得なくする、「戦略」という名の「販売活動」。
……どうにも、釈然としない。
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登録日:2006年 07月 31日 00:00:05
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- プロフィール
- 高瀬 牧人
- [・・Office Q3・・]
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1978年12月4日、石川県生まれ。10歳から福井県で過ごす。
大学卒業後、IT関連企業等に勤務。現在は、個人事業主としてライティング、コンテンツ制作等の各種業務に取り組んでいる。
ライティングやウェブコンテンツ制作等のお仕事を承っております。詳しくは、上記ウェブサイトをご覧下さい。
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