-- 2006.9.11
<特集:9.11 同時多発テロから5年>5周年追悼式を前にライトアップの確認 - 米国
【Bayonne/米国 9日 AFP】ニューヨークで8日、同時多発テロ5周年を前にライトアップの確認が行われた。写真は、ニュージャージー州Boyonneから撮影した世界貿易センターのツインタワーを表した光の柱。(c)AFP/Getty Images/Sylwia Kapuscinski
●あの日
同時多発テロから、早くも5年が経過した。
あの日、私はテロの第一報を仕事からの帰り道に、携帯電話のメールで知っ
た。
当時、携帯電話のメールアドレスは殆ど誰にも教えていなかったので、何事
かと思って携帯電話のディスプレイを見ると、携帯電話の事業者名で「速報」
と題したメールが送られてきていたのだった。その後、急いで塒に帰り、テレ
ビのスイッチを入れると、そこには目を疑うような光景が、次々に映し出されて
いたのである。
その後5年間、「速報」という題名のメールが携帯電話に飛び込んで来た事は、
一度も無い。
●5年という歳月
5年の間に、私は心の病を患い、失職を経験し、依存等に苦しみ、資格を取得
し、パソコンや携帯電話を新調し、フリーライターとして活動を始めた。
一個人にとって、5年という歳月は様々な変化を起こしたり、変化を経験したり
するのには十分な時間だが、世界規模で物事が変化するには、決して十分な
時間ではないのかも知れない。
確かに、国際的なテロ対策が強化されたり、テロ組織「アルカイダ」の幹部が
捕らえられたりというように、(世界規模での)変化が全く生じていない訳では
ない。だが、世界各地で毎日のようにテロが起きていたり、テロの実行犯達が
テロを起こす引き金となってる「貧困」が解消されていなかったりというように、
「同時多発テロ以前」と「以後」とで全く変化していない事柄も、多く見受けられ
る。
●警戒
日本では今のところ、アルカイダや関連組織による列車爆破テロ等は起きて
いない。しかし、だからと言って「日本での、テロに対する警備体制は万全だ」
「日本は、テロの標的にはならない」等と考えるのは早計だろう。現在の日本
に、隙がまるで無いとは言えないし、油断は更なる隙を生む。また、アメリカ
と日本の親しさを考えれば、日本を標的とするテロリストが現れてきても、全
く不思議は無い。
日本でテロが起きるとすれば、大都市が狙われる可能性が高いだろう。首都
圏で生活している私にとっては、無論他人事ではない。とは言っても、テロは
いつ、どのような形で襲いかかってくるか分からないだけに、普段からテロを
過度に警戒するのは神経を擦り減らすだけだし、列車爆破のような威力の大
きいテロに遭遇してしまった時には、一個人としては成す術の無いのが現実
である。
「テロは怖いが、普段から警戒していても仕方が無いし、テロに遭遇した時は
どうしようもない」
または、
「テロは怖いが、普段から警戒していても仕方が無いし、自分だけはテロに
遭わないという自信がある」
首都圏で生活している人を含め、日本人の大多数が、このように考えている
のではないだろうか。
●力
こうした、一種の諦観とも言える考え方は「平和ボケ」と非難される場合もある
が、日々忙しく過ごしている日本人にとっては、(テロに対して)このように考
えるのが精一杯なのではないか、という気がする。テロを警戒する以前に働
かなければ生活していけないのだし、テロと戦う以前にストレスや生活習慣
病等と戦わなければならない状況に置かれていては、なかなかテロを身近
な危機とは捉え難い。どうしても、別の逼迫した状況のほうに、先に目が向
いてしまう。
とは言っても、考え方を諦観のまま放置して何もしなければ、テロを取り巻く
状況は本当に、変わらないままになってしまう。だから、一年に一日くらいは
忙しい毎日の中から貴重な時間を割き、テロの恐怖を再確認したり、テロに
対して、自分は何が出来るのかを考えたり、論じたりしてもらいたい。一個人
の割いた時間は微々たるものであったとしても、それが上手く結集すれば、
物事を動かす大きな力になる筈である。
その一日が「9.11」となる可能性は、今のところかなり低いと言わざるを得な
いのだが。
テロは、一瞬にして何もかもを奪い去っていく。
どれだけ財産を蓄えたとしても、キャリアを積み重ねたとしても、テロの前では
全てが灰燼の如く崩れ去っていく。
ただ、テロは地震等の自然災害と異なり、人の力で防ぐ事が出来る。
その為に何が出来るか、その為に何をすべきか。
それを考え、物事を動かす「力」に出来るのは、他でもない我々一個人である。
私に出来る事は、与えられた機会を活かし、メッセージを発信する事であると
考えている。
あなたに、出来る事は何ですか ───
カテゴリー[ 時事・社会問題 ], コメント[2], トラックバック[0]
登録日:2006年 09月 11日 21:21:11
コメント
あれから5年も経つんですね。
飛行機がビルに突っ込む映像を見たのは、確かCNNでした。
でも、友達とハナシをしながら、テレビをつけっぱなしにしていただけなので、映像は目に飛び込んできたけど、ずっと大昔の戦争の時の映像でも流しているのかと、気にもとめませんでした。
それから10分くらいしてから、アメリカで起きた信じられないようなテロだったということがわかり、あまりの突拍子なさに、唖然としたのを覚えています。
そういえば、昨日、オウムの松本に死刑判決が出ましたね。
10年前のサリン事件など、もろもろの罪で・・・。
裁判で死刑判決が出るまでには、10年くらいかかるとはよく言われますが、それにしても、松本智津夫は完璧に殺人犯じゃないですか。
ずっと拘置所で身柄を拘束して、何度の精神検査みたいなのやって・・・。
でも、10年間も国民の税金をそんなことのために使って、まったく、日本の司法はどんな茶番を繰り広げていたんだと、あきれてしまいました。
殺人犯にも人権があるでしょう。
しかし、ヤツは、その、いわゆる”人権”というものに、どれだけ恩赦を受けられるのか疑問に思います。
そんな偽善じみた法律なんて、あっても意味がない。
結局弱者しか裁けないではないか!
と、911よりも、オウムの方が、私にとってはなんだか切実な問題に感じました。
長くなって、スンマセン。
藤原Hikki @ 2006年 09月 16日 12:39:16
>藤原さん
リアルな映像が、リアルではないフィクションであるかのように、目に映った
のを憶えています。
フィクションがリアル化しているからなのか、リアルさを感じ難くなっていた
からなのかは、解りませんが…。
オウム真理教の一連の事件も、10年という歳月の間に、すっかりリアルさ
が失われてしまったような気がします。
しかし、遺族の方々は「事件で、家族を奪われた」「家族を奪った犯人がま
だ生きている」というリアルさと、向き合わされ続けてきたのですよね…。
当事者のリアルさを、本当に解っているのかどうか。
私達は…
マスコミは…
裁判官は…
被告達は…
「理解する」事の難しさが、胸に突き刺さります。
牧人 @ 2006年 09月 18日 20:06:34
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- 高瀬 牧人
- [・・Office Q3・・]
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1978年12月4日、石川県生まれ。10歳から福井県で過ごす。
大学卒業後、IT関連企業等に勤務。現在は、個人事業主としてライティング、コンテンツ制作等の各種業務に取り組んでいる。
ライティングやウェブコンテンツ制作等のお仕事を承っております。詳しくは、上記ウェブサイトをご覧下さい。
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