-- ドメイン転売屋の行く末

激しいドメイン名争奪戦、ベッカム移籍で - 英国

【ロンドン/英国 14日 AFP】元イングランド代表主将のMFデービッド・ベッカム(David Beckham)選手(31)の移籍が、ドメイン名の争奪戦に火をつけた。
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(c)AFP/PIERRE

AFPBB News


●ドメイン転売屋という存在
ベッカム選手や、移籍先のクラブ名にちなんだドメインが瞬時に買い占められ
た事よりも、未だにサイバースクワッター、いわゆる「ドメイン転売屋」が生き
残っているという事のほうが、私には驚きだった。
ドメイン転売屋とは、企業名やサービス名、商標名、人名等のドメインをあら
かじめ取得しておき、ドメインが必要な企業等にそのドメインを使えなくさせた
上で、ドメインと引き換えに高額な金銭を要求する人(ないし企業)の事であ
る。時には、ドメインが欲しい企業に対して脅しに近い行動を取ったり、その
ドメインを用いていかがわしいサイトを開設し、企業のイメージを損なわせよ
うとしたりする場合もある。


●ドメインを巡るトラブルの数々

ドメインは、インターネット上における住所のような、重要な役割を果たすもの
であるにも関わらず、「誰でも」「好きなだけ」「早いもの順に」取得出来てしま
う事から、インターネット黎明期にはドメインを巡って、様々なトラブルが発生
した。
日本では、百貨店の松坂屋(matsuzakaya.co.jp)や、信販会社のジャッ
クス(jaccs.co.jp)等が、ドメイン騒動に巻き込まれている。特にジャックス
のドメイン騒動は、国内では初となる「ドメイン裁判」にまで発展し、人々の注
目を集めた。
その後、ドメイン転売屋をはじめ、不正な目的でドメインを取得した人々の多
くが裁判で敗れ、ドメイン所有権の移転や賠償金の支払いを命じられた。ま
た、2001年には不正競争防止法の改正により、

「不正の利益を得る目的で、又は他人に損害を加える目的で、他人の
特定商品等表示(人の業務に係る氏名、商号、商標、標章その他の
商品又は役務を表示するものをいう。)と同一若しくは類似のドメイン
名を使用する権利を取得し、若しくは保有し、又はそのドメイン名を使
用する行為」


が、違法な行為であると認められるようになった。


●ドメインの商品価値の変化
更に、大手主要企業が軒並みドメインを取得した事、検索エンジンの機能や
精度が向上した事、SEOが広く認知されるようになってきた事等により、ドメ
インの価値はここ数年で一気に変わった。
ユーザーが、ドメイン(URL)をブラウザのアドレス欄に直接、入力するような
事は殆どなくなり、大概は企業名やサービス名、キーワード等をサーチエン
ジンで「検索」して、サイトを見つけるようになった。企業側も、広告等にはサ
イトのURLだけでなく、「○○○(というキーワード)で検索して下さい」という
ような案内文や、空メールの送り先等を記載するようになった。こうした誘導
方法であれば、ドメインをわざわざサービス名、キャンペーン名等に合わせ
る必要はなくなる。また、僅かに残った「価値のあるドメイン」も、企業や代
理店等が念には念を入れて、確保しておくケースが多くなった。
その結果、ドメイン転売屋が手にする事の出来るドメインは、損害賠償等の
リスクを被る割には買い手がつかない、安くしか売れない、価値の無いもの
ばかりになった。そして、多くの転売屋がドメイン商売に見切りを付けていき、
やがてドメイン転売屋の存在を見聞きする事も無くなっていった……


●ドメイン転売屋にのしかかるリスクと苦境
……と、思っていたのだが、世界ではまだまだ、ドメイン転売屋が暗躍して
いるようである。
しかも、ニュース記事内に記載されているドメインのうちの一つにアクセスし
てみると、一部日本語のコンテンツが見受けられるので、今回のドメイン争
奪戦には日本人の転売屋までもが加わっているのかも知れない。
とは言え、日本ではこんなドメインが売れる筈もないだろうし、海外でもドメ
インの不正取得についての法整備が進み、ウェブサイトへの誘導方法が変
わっていけば、ドメインの転売価値はどんどん下落していくだろう。ドメイン
転売屋の将来は、明るいとは言えないようである。
ちなみに、万一ベッカム選手の移籍が取り止めになれば、ドメイン転売屋が
取得した数々のドメインは、全て価値の無いドメインと化す。そうなれば、ド
メイン取得時の諸費用は、ドメイン転売屋にとって手痛い損失となるだろう。
ドメイン転売屋は、こうしたリスクをも抱えなければならないのである。
 

カテゴリー[ IT関連 ], コメント[2], トラックバック[0]
登録日:2007年 01月 19日 04:26:48

コメント

くっ、crimsorabbitのドメイン
もうどこかで取られてないやろか、ドキドキ(杞憂

くぼ@赤ウサギ @ 2007年 01月 20日 11:47:48

 
>くぼさん
調べてみましたところ、現時点では「crimsonrabbit.com」も「~.net」も、
「~.jp」も空いているようです。
もし、これらのドメインが先に取られてしまったとしても、ハイフンを入れたり
(例:crimson-rabbit.com)、日本語にしてしまったり(例:akausagi.jp)
すれば、幾らでも対応可能かと思います。


もっとも、希望するドメインを取得する為に最も効果的な事は、希望するドメ
イン名の事を公言せず、コッソリ調べてコッソリ取得する事だという気がしま
すが…


私は先日、「oq3.jp」というドメインを取得しました。
ただ、ウェブコンテンツの移転作業等がなかなか進んでおらず、今はまだ、
ドメインを有効活用出来ている状態とは言い難いです。
 

牧人 @ 2007年 01月 21日 19:44:35

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プロフィール
高瀬 牧人
[・・Office Q3・・]
 
1978年12月4日、石川県生まれ。10歳から福井県で過ごす。
大学卒業後、IT関連企業等に勤務。現在は、スローペースでデスクワークをこなしながら、ライター修行&創作活動等に取り組んでいる。
うつ病、睡眠障害等に悩まされており、今も通院と服薬を続けている。

ライティングやウェブコンテンツ制作等のお仕事を承っております。詳しくは、上記ウェブサイトをご覧下さい。
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