-- セミファイナルへの展望
<06サッカーW杯>フォトセッションに参加するルーニー - ドイツ
【ビュラータール/ドイツ 28日 AFP】06サッカーW杯・準々決勝・ポルトガル戦を7月1日に控えるイングランド代表が、滞在先ビューラータールのミッテルベルクシュタディオン(Mittelbergstadion)でトレーニングを行った。写真は、練習後に行われたフォトセッションに参加するウェイン・ルーニー(Wayne Rooney)。(c)AFP/ADRIAN DENNIS
●底力の証明
ワールドカップは、30日にいよいよ準々決勝に突入する。
日本代表がグループリーグで敗退し、既にワールドカップへの興味が薄れて
いる方も、少なくないのかも知れない。しかし、ワールドカップの本当の面白さ
を堪能したいのであれば、準々決勝以降の戦いを見逃す訳にはいかないだろ
う。
スポーツジャーナリストの小谷泰介さんが記事で言及されているように、準々
決勝には本大会出場を逃したウルグアイ以外の歴代優勝国が、全て勝ち上
がった。一方で、アジア勢はグループリーグを勝ち上がる事が出来ず、アフリ
カ勢も唯一決勝トーナメント進出を果たしたガーナが敗れ、大会から姿を消し
た。
ワールドカップの黎明期から、優勝争いを繰り広げてきた欧州勢と南米勢。こ
れらの強豪国に、アジアやアフリカの「新興勢力」が追いつくまでには、まだ
まだ時間がかかるのかも知れない。
●好カード
トーナメント戦の中で「最も面白い」とされる、準々決勝。
組み合わせを見てみると、歴代優勝国同士の対決(しかも、共に欧州対南米
の激突)が2カード。また、イングランド対ポルトガル戦は、2000年や2004年
の欧州選手権(EURO)での死闘が、記憶に新しい好カードである。イタリア
対ウクライナ戦も、ウクライナのエースストライカー・シェフチェンコが、自身の
所属するACミランのチームメイトらを相手に、どのような戦いを繰り広げるの
か興味深い。
それぞれの対戦について、簡単ではあるが展望、見どころ等を述べてみたい。
●ドイツ対アルゼンチン
開催国として、みっともない試合は出来ないというプレッシャーを抱えながら
も、順当に準々決勝まで勝ち上がってきたドイツ。一方、アルゼンチンは「死
のグループ」を難なく突破したものの、決勝トーナメント1回戦ではメキシコに、
思わぬ苦戦を強いられた。
勝敗を左右するのは、やはりアルゼンチンの司令塔・リケルメの状態だろう。
メキシコ戦では精彩を欠いたプレーが随所に見られただけに、どこまで本来
の調子を取り戻しているかがポイントになる。
リケルメを起点とした攻撃が効果的に機能すれば、ドイツの守備陣を崩す事
はそう難しくはないだろう。逆に、攻撃の機会を作れなければ、クローゼ、ポド
ルスキーといったドイツの点獲り屋達が、アルゼンチンゴールに襲いかかる
だろう。
●イタリア対ウクライナ
決勝トーナメント1回戦では、試合終了間際のPKで辛くもオーストラリアを振
り切ったイタリア。しかし、準々決勝ではネスタ、マテラッツィという守備陣を
欠いた状態での戦いを余儀なくされる。PKを決めたトッティの状態も、まだ万
全であるのかどうか見えて来ない。
対するウクライナは、グループリーグ初戦でいきなり大敗を喫したものの、そ
の後は徐々に調子を上げつつあるように見える。とは言え、決勝トーナメント
1回戦はスイスの固い守備を切り崩せず、PK戦にまでもつれ込んだ末にどう
にか勝利を手にした。
両チーム共、決勝トーナメント1回戦での疲労は、かなり蓄積していると考え
られる。それだけに、勝敗を左右しそうなのが個々の選手のコンディション。
トッティ、シェフチェンコといった主力選手だけでなく、控え選手も含めた選手
全員の状態が、どこまでベストコンディションに近い状態まで戻せているか。
この点が、(特に試合中盤から終盤にかけて)じわじわと影響してくるような
気がする。仮に、ウクライナが前半で先制したとしても、後半に入ってウクラ
イナ守備陣の動きが重くなるような事があれば、イタリアに一気に逆転され
てしまう可能性がある。勿論、イタリアにも同じ事が言える。
●イングランド対ポルトガル
共にベストメンバーを揃えられない中での、準々決勝の戦いとなる。
イングランドは、オーウェンが怪我でピッチを去り、FWが不足しているという
印象が否めない。ルーニーはある程度良い状態を保っているようだが、仮に
ルーニーまでもが離脱してしまうと、攻撃の組み立てが非常に難しくなるだ
ろう。
ポルトガルのほうは更に深刻で、デコとコスティーニャが出場停止。C・ロナ
ウドらの負傷も気になるところ。
双方が不安材料を抱えている為、一瞬のチャンスをきっちり得点に結びつけ
たチームが、準決勝進出に大きく前進する事になるだろう。先制点が、その
まま決勝ゴールとなる可能性は高い。
●ブラジル対フランス
ディフェンディングチャンピオンと、前々回大会のチャンピオンとの戦い。
ブラジルは、とにかく強さと選手層の厚さが際立っている。決勝トーナメント1
回戦ではロビーニョを温存させた状態で、3-0と圧勝。主力選手に離脱者が
出ていない点も、強さを支える材料となっている。
一方のフランスは、グループリーグで苦戦を強いられ、不調から未だに脱却
出来ていないようにも見えたが、決勝トーナメント1回戦ではスペインを破り、
底力を発揮した。
ブラジルにとっては、8年前のワールドカップ決勝で優勝を阻まれている、因
縁の相手。当然、ここは8年前の借りを返そうと、全力でフランスを倒しに来
るだろう。ただ、そうしたブラジルの気負いが空回りするような事があれば、
ベテラン勢を多く抱えているフランスが、冷静に隙を突いて勝機を窺うだろう。
逆に、ブラジルが非常に冷静な気持ちで試合に臨めば、フランスに訪れる好
機は極めて少なくなるだろう。
そうした事から、試合序盤のブラジルの動き、特に若い選手の試合運びに注
目したい。序盤から明らかに飛ばし気味であれば、フランスには返り討ちの
チャンスが出て来る。
カテゴリー[ サッカー ], コメント[2], トラックバック[0]
登録日:2006年 06月 30日 05:48:39
コメント
なんだかヨーロッパ選手権の様相を呈してきましたね、W杯。
ここにきては、もう強いチームが勝ち残ることを疑う余地もありませんが、1回戦あたりは、どこかヨーロッパ有利な采配の場面を何度も見た記憶は、真夜中の試合だから夢を見ていたのでしょうか(苦笑
くぼ@赤ウサギ @ 2006年 07月 03日 16:40:53
くぼさん、いつもコメント有り難うございます。
レスが遅くなってしまい、申し訳ありません。
今大会は、「ジャッジ」が非常に注目を浴びたW杯になりましたね。
ポルトガル対オランダのカード乱発もそうですし、決勝戦でのレッドカー
ドも…。
2010年の南アフリカ大会は、アフリカ勢躍進のきっかけになるのかど
うか、今から気になっています。
潜在能力の高いアフリカの各国が、2010年大会を目標に力を伸ばし
ていけば、当然ながら日本を含むアジア勢にとっては、大きな脅威にな
るでしょうから。
牧人 @ 2006年 07月 25日 10:05:15
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- プロフィール
- 高瀬 牧人
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1978年12月4日、石川県生まれ。10歳から福井県で過ごす。
大学卒業後、IT関連企業等に勤務。現在は、個人事業主としてライティング、コンテンツ制作等の各種業務に取り組んでいる。
ライティングやウェブコンテンツ制作等のお仕事を承っております。詳しくは、上記ウェブサイトをご覧下さい。
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