中国で起こった飲食店への酒持ち込み論争

中国の美容市場、アジア第2位に成長 - 中国

【西安/中国 15日 AFP】急成長する中国の美容市場は、すでにアジア第2位の規模となっている。世界の名だたる化粧品メーカーが、積極的に中国市場への進出を狙っており、化粧品市場の2006年の売上げは、70億ドル(約8400億円)。年間、ほぼ20%で成長を続ける。写真は陝西(Shaanxi)省で14日、西安(Xian)のショッピングモールでネイルアートを施した女性の指先。(c)AFP


AFPBB News


飲食店などで客が自分の酒を持ち込んだ際、店が請求する「持ち込み料(「開瓶費」)の是非が一頃、中国で大きな議論を呼んだ。

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中国語で「持ち込み料」のことを「開瓶費」と呼ぶ。文字通り「瓶を開ける代金 」のことだ。これがなぜ中国で大きな論議を呼んだのか。

昨年秋、王さんという市民が北京の湖南料理店で食事をし、その際、自分で白酒(バイジュウ)を店内に持ち込んだ。会計を済ませた後、勘定書を見ると、100元の「開瓶サービス料」が含まれている。王さんは「この代金は不当だ」と抗議したが拒否され、最終的に裁判に訴えた。審理の結果、裁判所は王さんの訴えを全面的に認め、店に対して100元の返金を命じる判決を言い渡した。

これが事の発端である。

この事件がメディアで報道されると、賛否両論の議論が巻き起こった。

中国消費者協会はさっそく声明を発表「開瓶費は店の都合を一方的に押しつけるもので、消費者の正当な権利を奪っている。もし請求されても拒否できるし、消費者協会に訴える権利がある」と述べた。

レストランの団体が猛反発

これに対して猛反発したのが「北京市飲食業協会」や「北京市調理師協会」など、各地の飲食業関連の経営者や調理師などの団体である。

 飲食業界の主張は以下の3点である。

・店でお客が酒を飲むには場所代やサービス経費、食器の使用、洗浄代などさまざまな経費がかかっている。それを負担してもらわなければ商売は成り立たない。

・「持ち込みお断り」の原則や「開瓶費」の値段はメニューや店内掲示などで明示しており、不当なものではない。その是非は市場での競争原理に任せるべきである。

・客の酒や食物の持ち込みを認めた場合、万一、食中毒や不良食品による被害などが出た場合、責任の所在が明らかにならない。

この両者の議論、まだ最終的な決着はついていないが、新聞の投書などでは当初、消費者サイドに立った判決を支持する声が強かったものの、時間が経つにつれて冷静な議論が増え、飲食店側に理解を示す発言が増えてきているように思われる。

酒や飲み物は一般的に料理よりも利幅が大きく、飲食店にとって重要な収益源であることはよく知られている。その持ち込みが客の「権利」であり、「開瓶費」は違法だとなれば店にとっては大打撃である。「酒がOKなら、料理の持ち込みもOKだろう」という客が現れても不思議ではない。そうなっては飲食店の経営は根本から成り立たない。

その後の報道によると、甘粛省蘭州市では、市の消費者協会と飲食業協会が共同で討論会を開き、「開瓶費は徴収しないが、酒類の持ち込みは奨励しない」といった内容の声明を発表したという動きもある。一種の現実的な妥協案ということだろう。

全国的にも、こんな線で落としどころを探ることになるのではないかと思われる。

もともとお客の主張に無理が?

 この「開瓶費」騒動の顛末を見ていると、「飲食店にタダで酒類の持ち込みを認めろ」というお客の主張にそもそも無理があり、飲食店の側に理があるように私には思える。しかし裁判所の決定は「消費者保護」である。確かに消費者保護は大切だが、まともな飲食店の経営を妨げるようでは元も子もない。

 最近、中国では市民や労働者の権利意識が急速に高まっており、行政や裁判所の判断も、人民に有利な方向でなされる傾向が強まっているように思われる。今回の騒動もそのひとつの表れと見ることもできるだろう。

社会が豊かになって、成熟していく過程での過渡的な現象だろうが、今回のように中には無茶ではないかと思われる判決も散見される。企業や店の側にはなかなか対応の難しい時代になりつつあるようだ。

カテゴリー[ 中国社会 ], コメント[2], トラックバック[0]
登録日:2007年 05月 18日 17:12:27

コメント

世界の常識が通用しない共産主義国だこんな国が台頭してくると,世も末だ。

中国社会 @ 2007年 05月 28日 10:05:31

私は中国のネチズンから〜

JIANG DI WEI @ 2008年 08月 06日 22:20:47

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プロフィール
田中 信彦
(男)
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1959年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。
毎日新聞社記者を経て、日本と上海の両方に活動拠点を持ち、企業の中国事業に対するコンサルティングに従事するほか、雑誌等への執筆、講演など多数。亜細亜大学大学院アジア・国際経営戦略研究科で「日中人事・労務比較論」を講義している。
■主な著書
「中国で成功する人事 失敗する人事」(日本経済新聞社)・「人事・採用の基礎知識--中国編」(メディアファクトリー)・「ぼくの上海行商紀行」(文藝春秋)・「日本人の知らない中国人の私的事情」(講談社)
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