2007年 06月
『ファッションのチカラ』―今井啓子さんの出版を祝う会

■現在のファッション界において重要な人物
今井啓子さんが筑摩書房から「ファッションのチカラ」(ちくまプリマー選書)を刊行、出版を祝う会が銀座で先週開かれた。文化出版局、高島屋、資生堂の時代、また現在のユニバーサルファッション協会を通して培われた幅広い分野の人たちが集まって盛況だった。
今井さんは1960年に大学を出て「ハイファッション」編集部に入社。ファッション・コーディネーター、バイヤー、セレクトショップなど、今では当たり前の職種の先駆けでもあった。いわば戦後のファッションの急速な変化と成長に、いくつかの分野の第一線でかかわり続けてきた人だ。
■まさに『ファッションのチカラ』を感じる1冊
この本には、その貴重な体験が簡潔な記述の中にぎっしりと詰まっている。全体で188ページと短いため、ファッションと時代の変化がかえって鮮やかに浮き上がって見えてくる。1960年代がどんなに大変革の時代だったのか、華やかだったがファッションの沈滞期だった80年代のこと。そして90年代から続いたファッション産業の急成長と画一化が生んだ深刻な課題。
そうした大きな俯瞰図を、今井さんは論ではなくて、ファッション界の今では大物たちの若き日のころとの出会いなどを通して体験的にスリリングに語っている。
最近は各出版社の新書シリーズの刊行が盛んだが、受け狙いや二匹めのドジョウのような薄い内容の本が多い中で、この本は本当に読みでがある数少ない本の一冊だ。
今井さんは今年70歳を迎えたが、感傷的でもないし、なお活動的で年齢よりずっと若く見える。それでも、祝う会で「みなさんのおかげです」と最後に挨拶したときに見せた一筋の涙がとても印象的だった。
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今回ご紹介した本「ファッションのチカラ」を5名の方にプレゼントさせていただきます。
ご希望の方は、以下の内容を必ず書き込みコチラまでメールをください。
1:名前(ペンネームなどで結構です)
2:連絡可能なメールアドレス
3:職種
4:このブログの感想
応募期限は7月30日まで。
なお当選者の発表は、8月1日にブログ上で発表させていただきます。
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登録日:2007年 06月 29日 21:09:27
シャネルのショー
【東京 20日 AFP】都内で20日、シャネル(Chanel)が07/08年秋冬コレクションを披露した。
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(c)AFP/TOSHIFUMI KITAMURA
国立代々木競技場で20日夜に開かれたシャネルの07年秋冬コレクションのショーを見た。服はもちろん、一面の銀世界をイメージした舞台や音楽などの演出も、3月のパリのショーと同じ。会場もグラン・パレと比べてもそれほど遜色はなかったのに、何かが違って見えた。
■オーラの欠如
はっきり言えば、シャネル特有のオーラが欠けていた。以前、恵比寿や日比谷公園で開かれたシャネルのショーは、パリの時に劣らない熱気とオーラがあった。今回違って見えたのは、たぶん観客の雰囲気のせいだった。
シャネルへの憧れは変わらないとしても、これが欲しい、買いたいという「欲望のまなざし」が希薄だったのだ。服や、服を着た女性のオーラは、そのものの魅力よりも、欲望によって見つめられることで支えられているのだ。
■高級ブランド品志向そのものの変化
今回のオーラの欠如は、シャネルに問題があったわけではなくて、日本のマーケットの現状が反映しているのだと思う。所得増につながらない景気回復、雇用不安に加え、最近の極端なユーロ高は、ヨーロッパブランドへの購買欲をかなり落ち込ませている。
もしかすると、これは一時的な現象ではなくて、高級ブランド品志向そのものが大きく変化する先駆けなのかもしれない。
そんな思いにとらわれたショーだったが、シャネルのあの独特なオーラはいつまでも続いて欲しいと思う。そのためには、シャネルのビジネスも、かつてそうだったように時代の変化を敏感にみすえて変化していくことが必要なのだ。
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登録日:2007年 06月 25日 15:45:18
フェレの死が意味したもの
【6月18日 AFP】(一部更新)イタリア人デザイナーのジャンフランコ・フェレ(Gianfranco Ferre)が17日、脳内出血のためミラノ市内の病院で亡くなった。
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(c)AFP
ジャンフランコ・フェレの死(17日)は、改めて知らされた「一つの時代の終わりの象徴」という感じだった。それと対照的に思い出したのが、トム・フォードがグッチを離任したニュース。その時に思ったのは、北斗の拳で「おまえは、すでに死んでいる」というケンシローの言葉だった。
■「おまえは、すでに死んでいる」
つまり何が言いたいのかというと、ファッションの優れたクリエーションが必要とされた時代が、もう実は終わってしまったのでは?と感じさせられた点で共通していたことだった。
ミラノのジャンフランコ・フェレのショーは、あまり期待していなかったのに、見終えるといつも「ああ、やっぱりいいな」と思わせられた。フェレの服は、建築学の素養を生かしたような、構造的な計算と素材の特性を吟味した切れ味の鋭いデザインが特徴だった。それでいて、いつも東洋やアフリカなどのエスニックなデザインモチーフが織り込まれていた。それを破綻することなくある種の美しさに完結させる確かさがあった。
■作り手としての責任
トレンドウォッチや時代解釈といったジャーナリスティックな観点とは別に、見ごたえを感じさせる服を見るのは楽しかった。しかし問題なのは、高価だからというのではなくて、こんな服を買って着る人が今どれぐらいいるのかということだった。
時代の大きなトレンドが変わるのは、作り手だけのせいでも消費者の側の一方的な事情のせいでもない。多分、だれも気づかないうちに何かが避けようにもなく変わってしまうのだろう。トム・フォードはいったん身を引くことで、そしてフェレはその死によって作り手としてのある責任をとったのだと思う。
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登録日:2007年 06月 19日 20:57:08
伊勢丹食品売り場の新しさ
“ファッションの伊勢丹” 世界最高レベルの食品フロアをリフレッシュオープン
【6月13日 AFPBB News】伊勢丹(ISETAN)新宿本店地下1階食品フロアが6月13日、リフレッシュオープンした。
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(c)AFPBB News
きょう13日から、伊勢丹新宿本店の地下食品フロアがリモデルオープン。12日夜にメディア向けに開かれたフードパーティーに出かけました。19年ぶりの全面改装だけに気合が入っていて、内装もコンセプトもこれまでの「デパ地下」のイメージを超えたものになったといえます。
■高級感溢れる売り場
ひと言でいえば、すっきりと高級感が増したことです。「作る」=素材、「食べる」=完成品、「楽しむ」=イベント、とテーマごとに売り場が整理されていて、「食べる」が和と洋に分けて一本化されている点も分かりやすい。ここにしか置いていない吟味された独自ブランドが40あるのも、この売り場作りにかけた意気込みが感じられる。
■食品や流通関係のほかファッションメディアの編集者も
売り場で開かれたパーティーには、食品や流通関係のほかファッションメディアの編集者も多く、ショーや展示会の時とは違う表情を見せていました。人は、「食べる」ときの方が「着る」ことを意識しているときより素直になるせいなのかもしれません。しかし、高級レストランではやはり気取るのが普通だし、売り場の食品は世界の高級品ぞろいでした。だとすれば、パーティーの参加者が見せたリラックスした表情は、新しい食品売り場のコンセプトが導き出したということになるのでしょう。
■今後のファッションの流れに大きなヒント
世界中から集めた高級品を、すっきりと機能的で日常生活からあまり遠くない場でリラックスして楽しむ。ファッションの世界でも、セレクトショップでもアウトレットでもない、この新たな「デパ地下」のようなこんな試みがあってもいいのではないか。そんな気がしました。
今年秋冬コレクションの大きなトレンドは、要約すれば「ラグジュアリーなリアルクローズ」でした。また一方で、H&Mや英国のトップショップなどのデザイン性向上に裏打ちされたアパレルブランドの人気が高まっています。伊勢丹の食品売り場のリモデルは、ファッションの今後の流れを考えるうえでも大きなヒントになる、という気がしました。
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登録日:2007年 06月 13日 22:27:11
はじめまして
みなさま、はじめまして。
今日からモード・プレスの編集長ブログを開始することにしました。
まず最初にちょっと自己紹介から。
◆
AFPBB Newsの前は、朝日新聞文化部の記者としてこの15年ほどはファッションの取材をしていました。パリやミラノ、東京を中心に、コレクションやストリートを見ながら、ファッションとは何だろうと考え続けてきました。結局まだよく分からないのですが、続けてこれたのは、ファッションがとても興味深い取材対象だったこと。そして、ショーやプレゼンテーションを見るのがわくわくするほど好きだったためです。
◆
ファッションは他の産業と比べても、メディアとの関係がとりわけ深い分野でした。これまでも歴史的にさまざまな雑誌や新聞などがファッションの欠かせない要素としての役割を果たし、独特なファッションジャーナリズムが形作られてきました。
◆
最近はインターネットが発展してきてWeb2.0といわれるような新しい段階のネット社会・メディアが出現してきました。そんな中で、時代に先駆けるのが特徴のファッションはまだネットメディアとの密接な関係ができていないようです。ネットでは、動画や音、いくらでも収納ができるデータベースなどを使って、紙媒体ではできなかったようなさまざまな表現を試みることができます。
◆
AFPBB Newsのモード・プレスは、あらたなネット時代に向けた質の高いファッションコンテンツを提供するネットメディアになるよう努力していきたいと思っています。
また、Web2.0の特徴である、情報の送り手と受け手との双方向的なやりとりも重視した内容を重視していくつもりです。
◆
そんなわけで、みなさまと一緒にこのモード・プレスを作っていければと思っていますので、よろしくお願いいたします。
このブログでは、できるだけ毎日、ファッションの現場からのいろんな隠れた話題や、ファッションについて思うことを書いていくつもりです。ご意見があればどんどんお寄せください。
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登録日:2007年 06月 12日 00:14:47
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