2007年 07月 17日
小さな驚きと再認識
【東京 17日 MODE PRESS】老舗クリスタルメーカーのHOYAクリスタル(HOYA CRYSTAL)が、伝統的なものづくりの技術と上質な素材、そして最先端のデザインを提供するラグジュアリーなクリスタルブランドとして生まれ変わる。
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表参道の界隈で先週の12日夜、小さなエキジビションを2つ続けて見た。
■HOYA×生意気
1つめは、HOYAのクリスタルカンパニーがクリエイティブユニット「生意気」とコラボした作品展。作品はどれも、クリスタルガラスとしてはこれまでの枠を超える自由で浮遊感に富む造形に驚かされた。もっとびっくりしたのは、生意気は英国とニュージーランド出身の外国人なのに、そのフォルム感が欧米的な立体性よりも日本的な平面性に支えられていることだった。もっと言えば、村上隆が表現したような徹底してポップなミックス感覚を可能にさせるフーパーフラットな感覚と共通している。いってみれば、クリスタルグラスで創ったフィギュアみたいなものだ。
クリスタルカンパニーはすでに多くのアーティストとコラボ作品を生み出していて、同時に展示されていたそれらの作品にも共通するいまのTOKYOの感覚があった。どれも安手の素材ではなくて、HOYAの確かな技術に裏打ちされている点も好ましい。この水準とテーストならば、アメリカやヨーロッパ、特に日本のオタクカルチャーが注目されているフランスなどでも人気が出るに違いないと思う。展示が開かれた建物は、秋からホヤクリスタルのショップになるそうなので、いまから楽しみだ。
■ポール・スミス×マーティン・パー
もう1つは、ポール・スミス スペースギャラリーで開かれた英国の写真家マーティン・パーの写真展。ポール・スミスの07年秋冬コレクションの服を、ロンドン郊外のイルフォードで普通の人に着せて撮りおろした意欲作だった。この町は多種多様な人種が住む地域で、さまざまな年齢の男女が表情はそれぞれ違うが基本的には楽しんでポール・スミスの服を着ているのが印象的だった。そして、この写真が実はいまの時代を切り取ったすぐれたドキュメンタリーになっていた。
「彼らのような一般の人々こそが洋服を着るのであって、決してモデルだけが着るのではないのです」というマーティンの言葉も、改めて心に残った。ファッションを語るジャーナリストとしては、何か最高の見本を突きつけられたようで、身の縮む思いだった。
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登録日:2007年 07月 17日 22:00:31
侵食する「郊外」、ファッションの行方は?
ヤマダ電機が、池袋駅東口に進出。先週の話だが、ファッションには一見関係なさそうで実はかなり意味深な気がしたので、ひと言。
ヤマダ電機といえば、これまでは郊外の店ばかりで、いってみれば田舎型の量販チェーンだった。それが都会・駅前型のビックカメラのすぐ横に店を出したわけで、「おきて破りの競争激化」とか、「沈滞気味の池袋に刺激に」などと話題になった。
だが、この動きが意味することは単純なことだろう。要するにかつては都心の一つだった池袋が、いよいよ本格的に「郊外」になってしまったということだ。これは別に池袋に限ったことではなくて、新宿や渋谷でも事態は同じように進みつつある現象だ。ヤマダ電機も新宿、渋谷への出店計画をすでに明らかにしている。
郊外と都心の壁は、ファストフードやコンビニ、ビデオショップなどのおかげで、いまや文化や生活スタイルという面では急速に薄くなっている。これはおおげさに言うと、本質的に郊外型の文化しかもたないアメリカの経済的グローバリズムの侵食の程度と見合っているのかもしれない。アメリカングローバリズム下での経済的な勝者は、必ずしも都心に住み、独自の都心文化や生活スタイルをもたない傾向が強いからだ。もちろんファッションについても、だ。
もちろんだが、郊外型の文化にも民主的で機能的、便利さや親しみやすさといった利点もたくさんある。幸か不幸か、モダンカルチャーの主流は今後そうした郊外から多く出てくることは間違いないだろう。そんな中では、今なお本質的に都会的な現代ファッションは大きなハンディを負っている。
ひと言が長くなりすぎた。続きは次の機会に譲って、おわび代わりにもうひと言。池袋はただの郊外になっただけではなくて、秋葉原の代わりにオタクの聖地にもなった。地区全体の商業的盛り返しになるかどうかは分からないが、新たな独自性を今後強めることは確かだろう。
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登録日:2007年 07月 17日 20:46:36
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