「まとも」が毒? 08年春夏パリ・オートクチュール
【動画】ガリアーノが語る、クリスチャン・ディオール08年春夏オートクチュール・コレクション
【1月23日 AFP】1月21日から4日間、フランス・パリ市内で08年春夏パリ・オートクチュールコレクションが開かれている。
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(c)AFP/parismodes
パリのオートクチュールはとりわけのトレンドや新味があったわけではないようだが、08年のメンズと連動したニュアンスが色濃く感じられた。今月から始まったニューヨークの08年秋冬コレクションでも同じ感じを受ける。メンズで書いたが、一言でいうと「まっとうな服」という印象だ。
オートクチュールでは、例えばクリスチャン・ディオールは豊かなインスピレーションを感じさせたが、服は決しておおげさではなかった。象徴派の絵やボードレールの「悪の華」などをモチーフにして、ジョン・ガリアーノは時代への漠とした不安にとらわれた人間の夢や神秘的なものへの想いを語ろうとしたようだ。ディテールはさまざまなイマジネーションを込めたように複雑だ。しかし、90年代の彼のどう着るのか想像もできないほど破天荒だったデザインと比べると、見た目にはとてもシンプルで着やすそうな服に見える。
シャネルの深海の貝をモチーフにした、モノトーンで微妙な造形の服も神秘性とシンプルさが絶妙に並存した印象を受けた。ディオールもそうだが、今回の新作はこのブランドがもつ豊富な伝統的クチュール技術の持ち味がより大きな役割を果たしているように見える。なんだか懐かしくて、着心地よさそうに見えるのも、そのせいなのかもしれない。
いま自分が考えていることをきちんと考え抜いて、それを伝えるために精一杯努力して、かかわっている人たちと最大限協力しあうこと。なにが正解なのか、それが人に結果として理解してもらえるかは分からないが、そういうのが「まとも」ということなのではないだろうか。
ファッションはどちらかといえば「まとも」でないことが多くて、むしろそうだからこそ時代への敏感な批評を込めた毒があった。しかし逆に、まともなことがそんな「毒」になることもあり得る。そんな時代が始まったのかもしれない。(c)UEMA
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登録日:2008年 02月 08日 17:29:48
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