5月21日土曜の行政経営フォーラム例会(第59回@慶応三田)

行政マン、研究者、コンサルタントなどが集まる行政経営フォーラムは17年の歴史をもつ実践的学会です。その59回目の例会があります。会員以外の参加も可能ですので、興味ある方、ぜひご参加ください。
https://www.facebook.com/PMFJ2011
さて、今回のテーマは「改革最前線からの報告」とします。スピーカーはいずれも、各分野で実際の改革を進めてきた当事者たちです。分野は医療、保健、ICT普及、インフラマネジメント、民営化など様々ですが、いずれも目に見えない組織の壁や旧弊、古い制度との戦いを経て、成果を出して(だしつつ)あります。また多くはトップ直属チーム、顧問、アドバイザー、各種委員などの立場で各地の改革事例を見てきているプロです。そういう意味で今回はプロのスキルや矜持、そしてプロを使うことの是非についても考えたいと思います。

★申し込み方法:以下URLの申し込みフォームからお願いします。
https://mailform.mface.jp/frms/pmfj/jy98nba8l2dd

 会員:無料、非会員:2000円(学生500円)
★例会の会場は慶応大学三田キャンパス南校舎 455教室( )です
○時間:10:30~17:10で開催。
 時間割以下の通りです。
●セクション1 超高齢化社会に向けた自治体経営
①「自治体の地域医療戦略−来たるべき2025年に向けて」10:30~11:10
 2025年に向けた注目すべき地方自治体の地域医療政策について話しをします。
○スピーカー 伊関友伸(城西大学経営学部教授)。元埼玉県職員。研究テーマは保健・医療・福祉のマネジメント、自治体病院経営。夕張市病院経営アドバイザーを始め、全国で地域医療再生の支援を行っている。 著書に「自治体病院の歴史−住民医療の歩みとこれから」「まちに病院を!」など
②「新潟市の健康長寿延伸に向けた取り組み」 11:15~12:30
他の政令指定都市に先駆けて超高齢化に直面する新潟市。平均寿命は高いが、全国平均以下の健康寿命を延伸すべく進めてきた取り組みを紹介するとともに、基礎自治体にとってのパブリックヘルスの枠組みを議論します。
○スピーカー 池末浩規 (株)パブリックパートナーズ代表、新潟市政策改革本部アドバイザー
●ランチ  学内食堂に行きます。興味関心別のグループに分かれて東西南北会です (テーマ別懇談)
●セクション2  
 
指定管理者制度に安住しない・・絶え間なき市民施設サービス改善への道
インフラの維持管理の視点からハコものを点検する自治体は多いですが、「市民にとっての使いやすさ」の視点から点検した例は少ない。
新潟市は、市内の複合施設全部を市民目線で総点検。無駄なポスターはがし、チラシの減量、案内表示の見直し、休日の図書返却ポストの設置などいろいろな改善をやっています。また施設の予約も全部で電話、WEBができるように順次やり方を改善。さらに子育て施設を中心に、利用者アンケートに沿った運営改革にも着手しています。そこから見えてきたのは、公立でも指定管理でも解けない課題でした。
①事例紹介 新潟市役所庁舎のサービス改善運動 竹内 麻貴 (新潟市政策改革本部事務局係長)  13:30~14:00
②事例紹介  新潟市子育て施設の顧客調査から見えてきたもの 坂井 孝行(新潟市政策改革本部事務局係長)14:00~14:30
③ミニワークショップ  
コンサルタント マチオリ代表 佐々木文平  住民ニーズにこたえるとは?  会場の参加者の交流かねてグループ討議をします 14:30~15:00
●セクション3 行政改革3.0を探る
行政改革といえば、従来から予算と人員の削減ばかり。最近は、民営化、指定管理、あるいは合併統合などの外科手術(行政改革2.0)。 その次に来るのは何か? もしかしてIT活用で見えないものが見える? 担い手は弁護士や会計士?
まだみえない行政改革3.0への胎動を探ります
①知見提供 なぜ日本は変われないのか? 
 ○慶応SFC研究チーム  15:10~15:40
②和光市の公会計改革(予算仕訳) 山本享兵 15:40~16:10
新公会計制度対応の新機軸、予算仕訳。
既存の官庁会計の仕組みを合理的に見直すことで複雑なシステム投資なしで、財産管理を的確に行えるようになります。具体的な見直し後の実務やそれに至った背景をご紹介します。
〇スピーカー 山本享兵(和光市役所 財政課 副主幹)
公認会計士資格取得後、有限責任監査法人トーマツのパブリックセクター部にて行政経営関連のコンサルティング業務に従事したのち、特定任期付職員として和光市役所に入庁
③これからの国土交通行政  上山信一  16:10~16:40
今、日本はどういう現実に直面し、中央省庁は何をすべきか。政策と仕事のやり方をどう変えるか。PFI、PPP、地方創生など最新の動きの成果と意義を総括しながら、国交省政策評価会の座長としての経験をもとに語ります。
○スピーカー 上山信一(慶應大学教授)
旧運輸省、マッキンゼー等を経て現職。国交省政策評価会座長
④行政改革3.0 :市民参加とシビックテック   16:40~17:10
シビックテクノロジーと米国で呼ばれるようになった住民・コミュニティ参加と情報技術活用した行政改革の最新事例を紹介。
○スピーカー 白川展之(一般社団法人コード・フォー・ジャパン理事)。広島県職員、
文部科学省科学技術・学術政策研究所上席研究官を経てCFJの共同創業メンバーとなる。

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登録日:2016年 04月 28日 01:23:29

異次元”に向けた企業経営を

 先進国ではカネもヒトもモノ(設備)も余っている。そんな中でAI(人工知能)とインターネットが余剰資源を動かしつつある。
○工場も車もシェアする時代
自家用車や空民家を活用するUberやAirbnbが最近話題だが、企業の余剰設備もネットで仲介、活用され始めた。印刷会社の遊休設備を借りてチラシを格安で刷るラクスル、トラックの余剰スペースを仲介するハコベルなどが典型だ。彼らは多様な顧客ニーズに接しながら、各地の既存設備の強み、弱み、コスト情報を握っていくだろう。今は隙間産業だが大きなビジネスに育つ可能性がある。
○医者やパイロットが不要になる?
ヒトの世界も変わる。AIの発達で医者やパイロットの価値が下がる。機械の測定値をもとにAIが処方や操縦をするようになる。一方で看護師やキャビンアテンダントの笑顔と気配り、声掛けは機械に任せられない。おもてなしやサービス関連の人手不足はますます深刻化するだろう。
このように企業経営はヒト、モノ、カネの全てで“異次元”に突入しつつある。だがこうした変化は経営の現場をしっかり見据えていないと気付かない。ネット時代だからこそ現地現場現金が大切だ——専門誌に書いた記事の転載でした―ー

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登録日:2016年 03月 27日 01:23:01

中央省庁の一部地方移転よりもっと大事なことがあるでしょう

消費者庁や文化庁を地方に移すのは、まやかし改革ではないか。両庁の仕事を各地方、つまり自治体や国の出先機関に移すのが本筋。ナントカ庁という「中央集権装置」を東京から外に出しても、所詮、中央集権。中央集権の本拠地が変わるだけでは?

 本来は、中央省庁の仕事のうち、航空管制、印刷、保険、自衛隊の調達など現業部分を仕分けして民間に任せるべきです。そしたら自ずと政府の仕事がコストの安い地方に移管できます。改革なくして地方移転も分権もないでしょう。

 あと、そもそも消費者庁って各省寄り合いであまり機能できていないように思います。あの種の仕事は、本来は、現場に近くて省庁縦割りをこえられる都道府県に強い権限の「経済警察」機能を置くべきです。たいした権限のない省庁寄せ集め的な官庁を中央に置いているだけでは全く足りない。消費者庁の機能評価とありべき姿の検討がないままに、地方へ移すか否かの議論が先行するのは、おかしいでしょう。この問題は、課題の設定自体が間違っているような気がします

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登録日:2016年 01月 17日 23:46:32

大阪維新の7年の業績をつぶさに検証しました

いよいよ新刊、発売開始!「検証 大阪維新改革 橋下改革の軌跡」 上山信一 +紀田馨著(ぎょうせい)
http://www.amazon.co.jp/dp/4324100640/ref=cm_sw_r_tw_dp_eihnwb1WH520H

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登録日:2015年 10月 31日 17:27:26

あの住民投票は何だったのだろう――大阪都構想@5.17を振り返って

 5月17日、「大阪都構想が僅差で否決」というニュースが全国を駆け巡った。ほっ
と安堵した表情の市民、「これで大阪も日本も終わった」と嘆く若者、ぼうぜんと
たたずむ議員・・・。今でもあの時の光景が目に浮かぶ。

 識者や報道機関は、総じて「市民の安定志向が改革意欲を上回った」と指摘する。
また「市内北部より南部、若者よりも高齢者が現状維持志向で全体としての否決に
つながった」という総括は確かだろう。だが賛否を投じた人々の心理はもっと複雑
だった。今回と次回は現地で聞いた生の声をもとに私なりの総括をしてみたい。

●さまざまな次元の判断が交錯

 賛否の決め手は「大阪市を残したいか否か」ではなかった。そもそも「決め手」に
欠いたというか、シンプルな決め手が見えないままに人々は投票をしたと思われる。
あえて言えば、多くの市民は「都構想の是非」以外の様々な要素を頭の中に詰め込み
、最後の最後に「どちらかといえば反対(賛成)」と投票した気がする。

 さまざまな要素とは何か。レベル(次元)という言い方が妥当かどうかわからない
が、様々なレベル(次元)の課題について賛否の分かれ目があったと思う。

 最も高次元のものは、「ここで賛成となると維新の党が勢いづき、安倍政権が憲法
改正を強行するだろう。大阪の住民投票は憲法改正の国民投票の先取りである」とい
うものだろう(その信ぴょう性はさておき)。この次元の論者は、反対票を投じた知
識人にときおり見受けられるが、関心事は大阪ではなく我が国の安全保障である。

 高次元の意見で賛成派に多かったのが、「都構想のような大胆な改革ができなけれ
ば日本はもうだめだ」という見方である。これは大阪をダメな日本の象徴と捉え、そ
れが都構想を機に変われば、「卓越したリーダーのもとでダイナミックな改革をやる
気風が大阪発で全国に行き渡るだろう」という期待による。あるいは、「大都市が自
らの在り方を主体的に決める本物の自治の芽生え」「地元で生まれた地域政党が国に
法改正までやらせ、最後に211万人が参加して自治体のカタチを変える都構想こそ民
主主義の極み」といった見方も高次元の判断に属し、総じて賛成派の知識人に多い。

 一方、低次元の見方の典型は、「橋下は今まで無料だった地下鉄・バスの敬老パス
を一部有料化した。けしからん」という一部の高齢者の反発だろう。敬老パス関係で
はデマも飛び交った。たとえば「市役所がなくなると交通局が民営化される。すると
敬老パスが出せなくなる」というものがあった。実際は、敬老パスの経費は交通局予
算ではなく、市の福祉予算から出ており、特別区の福祉予算に引き継がれる可能性が
高かったのだが。

 もっと巧妙なデマには、「国の制度では政令指定都市だけが敬老パスを発行でき
る。豊中市など周辺市にこの制度はない。大阪市が政令市でなくなるとパスは完全
廃止される」というものもあった。ともかく敬老パス関係はデマも含めて、低い次
元での反対への投票に影響を与えた。

●橋下氏に対する好き嫌い、大阪人特有の愛郷心も賛否を左右

 低次元と称していいかどうかわからないが、橋下氏に対する好き嫌いも投票に影響
した。嫌いという人の心理は「“くそ教育委員会”などの過激発言に対し生理的反発
を覚える」「公人なのに発言に品格がない」「独裁的」「学者とマスコミをバカにし
すぎる」という批判、慰安婦発言に代表される女性観への反発など様々だ。しかし
一方で、「あれくらい過激でないと改革は無理」「権威を恐れず思ったことをそのま
ま言うのはむしろ政治家としてはとても正直」「リーダーシップの鏡」「弱者に優し
い」といった絶賛の声もあった。橋下氏は総じて好き嫌いが激しく分かれる珍しい政
治家と言ってよいだろう。

 橋下好き嫌いの変化型では、「否決なら引退すると脅かすのは卑怯(ひきょう)。
また嘘を言っているのだろう」という批判もあった。そしてもちろん「橋下さんが引
退すると寂しいから賛成」と考える心理もあっただろう。

 好き嫌いという意味では、実は「大阪市役所を懲らしめるべきか否か」という争
点もあった。大阪市役所は数多くの不祥事を引き起こしてきた。今でも逮捕者が数
多く、札付きのダメ市役所である。市民の心の底には「ざまをみろ、解体されたらい
い」という心理が潜む。だが善かれあしかれ、大阪市役所は市民生活に密着してき
た。それだけに「市役所がなくなると不安」という市民もいる。

 ややこしいのは大阪人特有の愛郷心と大阪市役所廃止の関係である。大阪をこよな
く愛する市民府民は多い(筆者もその一人だ)。そこに目をつけ、「大阪市役所をな
くすな、イコール故郷大阪を維新の会に壊されてもよいのですか」と愛郷心に訴える
識者(平松前市長など)もいた。

 これに絡めて反対派は、さらにこう訴えた。「(みなさんの嫌いな)東京のまねを
して“都”なんて名前を付けたいんですか。そもそも住民投票で可決されても大阪都
の名前にならないんですよ」と。これに対して賛成派は、「住民投票で賛成となった
ら法改正ができます。当然、大阪都になるんです」と。このあたりになるとほとんど
の有権者がもうついていけなくなる話のややこしさだった。

●議員は失職の瀬戸際

 いうまでもないが都構想が実現すると大阪市議会はなくなる。議員は失職し特別区
の議員になるか、他の職を探すしかなくなる。特別区の議員になるにしても選挙区
は必ず変わる。多くの議員は今の支持者、選挙区を維持したいので都構想には反対
する。

 また「大阪市を懲らしめる」という有権者心理の中には、「市議会なんか廃止して
しまえ」という心理もあった。特に最近は、議会が地下鉄・バスの民営化など橋下市
長が打ち出す改革案件はことごとく否決してきた。「市議会こそが大阪市役所改革の
障害」と考える人もいた。

 彼らにとっては「都構想イコール市議会廃止イコール地下鉄民営化などの改革の成
就」だった。こうした動きに対し既存政党の議員は、支持者にこう訴えかけた。「都
になると今まで私が市役所にお伝えしていた皆さんの声が伝わらなくなります。それ
でもいいのですか」と(さすがに「私の職を守ってください」と訴えた議員はおられ
なかった)。

●大勢は都構想以外の要素で決まった?

 ここまで書いてきて読者も(実はわたしも・・)イライラし始めておられるに違い
ない。「住民投票は都構想の賛否が争点だったはずだ。いったいあの都構想を市民は
どう評価したのか」と。あるいは「都構想以外の争点と言えば、これまでの改革をど
う評価するか」ではないかと。

 しかし投票日を含む3日間、大阪市内で数知れぬ見知らぬ人々と語った筆者の実感
は、「あの住民投票は、都構想への賛否でも、橋下改革の成果の信認でもなかった」
というものだ。

 もちろん推進する側の維新の会も、既存政党も、選挙戦では主に都構想のメリッ
ト、デメリットを熱っぽく語っていた。反対派は「特別区を設置するコストがメリッ
トを上回る」「二重行政の是正は制度変更ではなく話し合いでできる」「二重行政は
そもそもほとんどない」「府市統合の財政効果額はわずか1億円」といった主張を展
開した。これに対して賛成派は「二重行政のせいで大阪の停滞が深刻化した」「都
構想こそ日本第2の都市、大阪が成長する突破口」「二重行政の打破と財政再建には
自治体の統合が不可欠」と主張した。

 しかし、このいずれもが市民の投票行動の決め手になったとは思えないのである。
(以下、次回に続く)

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登録日:2015年 06月 10日 12:00:49

大阪の改革を評価しました

上山です
時事通信社の「地方行政」上山信一連載の11回目です
http://ueyama.sfc.keio.ac.jp/ueyama/ueyama-osaka/chihougyousei/150302.pdf …

大阪の維新改革は、今までの自治体改革よりも抜本的な改革でしかも範囲が広い。権限移譲も国への問題提起も全国第一位など、特徴を分析しました。
なお連載の全体は、http://ueyama.sfc.keio.ac.jp/ueyama/ueyama-osaka/
です

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登録日:2015年 03月 08日 20:11:43

スーパー堤防は必要なのか

事業仕訳で消えたはずのスーパー堤防が復活しているらしい
TBSの鋭い切り口、いい報道。⇒News i - TBSの動画ニュースサイト http://news.tbs.co.jp/sp/newseye/tbs_newseye2430523.html …

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登録日:2015年 02月 28日 23:07:21

上山信一:6年間の大阪府市の改革を評価する

日経ビジネスオンラインに4本、時事通信社の『地方行政』に6年間の橋下改革の成果と実績を整理した記事を掲載しました。全文が以下で読めますので、
ぜひご一読ください。
http://ueyama.sfc.keio.ac.jp/ueyama/ueyama-osaka.htm

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登録日:2014年 12月 10日 12:00:46

12月7日 電子政府、ヘルスケア 勉強会

行政経営フォーラム(実践型学会)の例会が12月7日(日曜)にあります。

http://www.pm-forum.org/article.php/reikai_58th

慶應の三田キャンパスで終日開催です。ソニーのお薬手帳の話し、IBMやマイクロソフトの電子政府の世界各地の事例紹介のほか、私と学生たちによる「民主主義はどうなるか」というセッションもあります。懇親会は全国各地の首長、議員、職員、研究者、コンサルタントが集い、なかなか楽しいです。皆様もぜひ、お越しください

行政経営フォーラム第58回 例会
 2014年12月7日 日曜日 10時30分~17時50分(受付開始は10時)
場所: 慶應義塾大学三田キャンパス (西校舎1階 512番教室)
全体テーマ「モバイル&ビッグデータの時代の行政経営」

【時間割】
開場(10時)
解題 今回のセッションの狙い・議論のポイントなど (例会運営委員)(10時25分〜10時30分)

セッション(1) 「ICT分野等を中心としたベンチャー育成の取り組み」(10時30分~11時20分)
(佐藤史章さん(トーマツベンチャーサポート株式会社)) 
■概要
創業や中小・ベンチャー企業の育成という視点から、どのように雇用を創出し、地域活性化するかについてお話させていただきます。
また、若き起業家が生み出す地域の先進的な取組をお話し致します。

セッション(2):「モバイルデバイスを使った行政サービスの展開」(11時30分~12時20分)
(坂井孝行さん(新潟市役所))
■概要
地方自治体でのスマホアプリ活用事例の照会を中心に
モバイルデバイス普及による行政サービスの取り組みを紹介し
新潟市の推進状況について説明します。

昼食休憩(東西南北会) 12時20分~14時


セッション(3) 「民主主義の限界と進化モデル」(14時~14時50分)
(上山信一(慶應大学)&上山ゼミ学生有志)
■概要
民主主義の制度疲労(多数者の専制,金権政治など)が指摘されている昨今,
日本では小選挙区制,政権交代の失敗も喧伝されてきています。
一方で中国など,新興国の台頭は著しく,民主主義モデルの絶対優位性が揺らぎつつあります。
今回は,慶應大学の上山ゼミの学生が,民主主義の進化を振り返りつつ,今後の改良,進化モデルを会場との討議を通じて探ります。

セッション(4)「「電子お薬手帳harmo(ハルモ)川崎市での取り組み紹介」(15時~15時50分)
(福士岳歩さん(ソニー株式会社))
■概要
電子お薬手帳「harmo(ハルモ)」はSuicaのようにICカードをタッチするタイプのお薬手帳。
現在川崎市全域で試験サービスを行っています。
この仕組みを考え出した福士さんに試験サービスに至るまでの経緯や今後の地域社会貢献の可能性について語ってもらいます。

セッション(5)「データを活用した新たな自治体経営」(16時~16時50分)
(森島秀明さん(日本アイ・ビー・エム株式会社))

セッション(5)「CITY NEXTプロジェクトと日本の未来(仮称)」(17時~17時50分)
(光延裕司さん(日本マイクロソフト株式会社))
■概要
マイクロソフトは,都市の課題解決のために,ワールドワイドでCity Next プログラムを発表し,
先進事例が出てきています。今回はその概要を海外事例含めて紹介いただきます
(モバイル,ビッグデータ,ソーシャルネットワークなどのインパクト,クラウドサービスによる公共サービスなど)。

【参加費】
・PMFJ会員かつ首都圏からの参加   2,000円
・PMFJ会員かつ首都圏外からの参加 1,000円
・非会員は3,000円(ただし学生・20代院生は無料)

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登録日:2014年 11月 25日 00:09:48

大阪都構想は東西ドイツの統合みたいなものである・・関西はEU、東京=アメリカと闘う

 今回も大阪の話なのだが、私はグローバル人材(笑)なので、海外の話から始めたいと思う。

欧州統合のアイデアは第一次世界大戦の後に生まれたが、実現に向けて動き出したのは第二次世界大戦の後である。英国とドイツは2度の大戦でナショナリズムをむき出しに、なりふりかまわずぶつかり合った。その結果、欧州では経済も人の心も何もかもが疲弊してしまった。そのことへの反省が、戦後の欧州は1つになろうという動きにつながった。

 例えば、さんざんナショナリズムを煽ってきたチャーチルは改心して1946年にUnited States of Europe、すなわちヨーロッパ合衆国の設立を呼びかけた。これは明らかにアメリカを意識した呼称で、欧州は当時から米国を仮想ライバルとしていたようだ。

 それから約50年後、欧州連合(EU)が誕生した。その少し前の89年にベルリンの壁が崩れ、翌年、東西ドイツが統一されている・・・なぜ大阪の話の前にこんなことを書くのかというと、これは伏線だからである。

●関西EU説

 さて、日本にも統一前の欧州、そしてかつてのドイツのような分裂国家、もとい、府県がある。言うまでもなく、関西、そして大阪のことだ

 関西、とりわけ大阪が疲弊していることはこれまでの連載で散々述べてきた。その疲弊具合はあたかも統一前のドイツのようだ。なかでも特に疲弊している大阪市は東ドイツ、そして周りのまだ豊かな衛星都市群、つまり大阪府は西ドイツに相当する。

 大阪にある“ベルリンの壁”は目には見えない。しかし、市営地下鉄の御堂筋線の名前が無意味に北大阪急行に変わる江坂駅(大阪市と隣接する吹田市の“国境”がある)あたりに、壊さなければならない壁が確実に存在する。

 このように、大阪は、統一前の分断国家、ドイツそっくりなのである。

 となると京都はフランスだ。文化あふれる京都の街とパリの街の類似は誰の眼にも明らかだ。鴨川はセーヌ川のようだ。京都人は隣国(大阪)とひとまとめに“関西”と呼ばれるといたくプライドが傷つけられるらしいが、そのへんもフランス人とそっくりだ。自国語(京言葉)以外を話す人を軽蔑した眼差しで見ていたり、文化文化と言う割に、お金が大好きなのもフランスに似ている(失礼)。

 なお、私は東ドイツ(大阪市内)に生まれたが、5才で西ドイツ(豊中市)に移住し、大学はフランス(京都)に行った。その後はアメリカ(東京&ホンモノのUSA)で暮らしている。さすがグローバル人材だけあって、なかなかの経歴である(大笑)。ちなみに、大阪人の気質は勤勉なドイツ人よりもラテン気質に近いが、関西経済の中心はどうみたって大阪である。だから大阪はドイツなのだ。

 滋賀はいわば、ベルギーだ。もろにフランス文化圏なのに頑張って違っているようなふりをしている。フランスからも同様に振る舞われている。ベルギーも滋賀も小国だが妙にビジネスがうまい(さすが近江商人の国である)。

●バチカンは伊勢神宮だ!

 琵琶湖は、さながら北海だ。その向こうに福井があるが、あれはスカンジナビア半島である。福井は県民満足度が日本一だ。3世代同居が多く、女性の社会参画もさかんだ。

 奈良はスイスだ。海がない。十津川武士は古来、都の紛争から距離を置き、中立を保ってきた。しかし大阪や京都に吸収されそうになった歴史もあり(明治初期には堺に吸収され堺県の一部だった)、政治についてはいつも慎重だ。大仏の如き穏やかな表情をしていて、何を考えているのかいまひとつよくわからない。天平の頃から国際的ではあるがなんとなく影が薄い。

 三重はイタリアだ。国土は南北に細長く、長靴の形をしている。イタリアにはバチカンがあるが、三重にも同様に伊勢神宮がある。こうした符合、これはもう神の采配というしかない。

 和歌山はスペインだ。紀伊半島はイベリア半島に形がそっくりだ。それに日射しが強く、柑橘類と魚貝類が旨い。

 兵庫、神戸はイギリスだ。昔から貿易で外に開かれている。ここもプライドが高い。何かと騒々しく下品な大阪(ドイツ)や古くさい京都(フランス)とは別格だと内心自負している。だから「京阪神」というまとめ方(そもそも順番がよくない)をされるのを心の底から嫌っている。フーリガンが集う甲子園球場のことはドイツに押しつけたいというのが見え見えだ。そして丹波あたりのことはアイルランドを見るような目で見ている。

●大阪府と大阪市は分断国家、関西はEU

 何が言いたいのかというと、関西はヨーロッパのごとく多種多様で文化豊かな土地なのである。しかし、その中にあって大阪だけが統一前のドイツと同じく分断国家のまま放置されている(悔しい)。もともと一緒だったのに、アメリカ(東京)のせいで西ドイツと東ドイツに分けられたままだ(ちなみに大阪で起こる不幸は全て400年前に豊臣家をダマした徳川、いや東京が悪い)。おまけに比較的豊かな西ドイツを後目に、東ドイツは瀕死の状態に陥っている。

 長い与太話はさておく。ドイツは統一されるべくして統一された。統一後は極めて調子がよく、欧州全体はもとより世界の経済をリードする存在になっている。同様の意味で日本全体(全世界)のためにも、わが大阪も統一されるべきである。これこそが大阪都構想の眼目である(ちなみにここで東京を強く意識して「都」と言ってしまうのは冒頭でふれたチャーチルへのリスペクトであり、別に東京なんかの真似をしたいわけではない)。

●東京=アメリカ

 東京はアメリカだ。どうってことはない、単に地方出身者が数多く集まっているだけのエリアである。ただその数がやたらに多いものだから、GDP(国内総生産)や人口など数字で測れるものだけが大きく見える。それだけなのに、自分たちは偉いとか、自分たちが世界(日本)の中心だという勘違いをしている。歴史が浅い上に文化にもオリジナリティがなく、多様性があるというよりは雑多なだけのくせに・・・。

 と、欧州人はアメリカ人を見て思っている。関西人が東京人を見て何を思うかについては、自明に過ぎるし、繰り返しになるので記述しない。

 ちなみに、全国、とりわけ東京の皆様におかれては、大阪都構想とか府と市の統一と言われてもなんのことやらといったところだろう。しかし、関西は今、まさに1990年代を迎えようとしている欧州なのである。とても今のままではおれない。大阪は統一に向けて揺れ動く以外に手立てがないのである。

 繰り返すが、大阪都の誕生は、ドイツ統一に匹敵する。ドイツの統一はフランスとの歴史的融和を経て欧州の統合、EUの成立につながった。つまり、大阪がひとつになるということは関西統一の始まりであり、日本の道州制の始まりなのだ。

●ニッポンの変革は常に西から

 だからして、大阪都が誕生したらそのインパクトは関西全体に及び、関西州の設立は時間の問題になる。そして全国へと波及する。

 当然、大波は東京にも押し寄せる。それが日本の真のグローバル化の幕開けだ。日本のグローバル化はやっぱり西から始まるのである。そしてアメリカ、いや東京による全国支配体制は崩壊するだろう。いうまでもなくこれは明治維新以来のこの国のカタチの大改造を意味する。東京の皆様はその日を戦々恐々として待っていてほしい。

 ところで、東ドイツ(大阪市)の領内には、財政難のため噴水が止まったコンクリートの池の残骸や、壊れた公園のベンチなど、社会主義的遺産が数多く残されている。ノスタルジックな観光をしたければ今のうちだ。また、関西州の州都は大阪か京都かもめた結果、きっと大津になる。EU本部もブリュッセルにある。今から大津の土地を買っておくとよいだろう。

 それにしても大阪がついに統一され、強国になったとき、あのお高くとまった神戸がどう振る舞うか、今から楽しみでならない。ちなみにチャーチルは、当初のUnited States of Europe構想に、自国イギリスを含めていなかったが、英国は1973年に欧州諸共同体(欧州連合の前身)に加盟した。

(注)欧州連合成立の立役者としては、チャーチルよりもフランスの実業家ジャン・モネが挙げられることが多い。1950年、フランス政府はモネ起草の「シューマン・プラン」を発表し、独仏の石炭・鉄鋼産業を超国家機関の管理下に置き、これに他国も参加するECSC(欧州石炭鉄鋼共同体)の設立を提案。ECSCは1952年に設立され、58年には領域を拡げてEEC(欧州経済共同体)、EURATOM(欧州原子力共同体)が創設された。その後67年には欧州共同体(EC)に発展し、さらに93年に欧州連合(EU)となった。

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登録日:2014年 11月 21日 01:42:21

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プロフィール
上山信一
(男)
慶應大学総合政策学部教授、経営コンサルタント。大阪市生まれ(58歳)。京大法、運輸省、米プリンストン大(修士)、マッキンゼー(共同経営者)等。国交省政策評価会(座長)、大阪府・市の特別顧問、愛知県政策顧問、新潟市政策改革本部統括のほか各種企業の非常勤監査役、顧問等。海外104カ国を踏破。詳細はhttp://shinichi-ueyama.com/ ツイッター@ShinichiUeyama
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