●遊タイム出版

以下は大阪日日新聞
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遊タイム出版。本で楽しい時間を提供する、そんな響きのある社名ではないか。

 1991年、大阪市北区東天満に編集プロダクションとして創立した。山と渓谷社や宝島社の編集業務に携わり、地道に仕事をこなしていた初代の編集長は、「いつかは自社から本を出版したい」と思っていたようだ。

 自社コードを取得し、出版社として認知されたのが94年。

 初めて発刊した書籍は『ラーメン伝説 あるいはラーメンの噂(うわさ)』。ちまたによくある食べ歩きガイドブックでなく、ラーメンに関する噂や伝説などを紹介している。今はあるのか分からないが、ラーメン伝説継承会が編集していた。

 大手食品メーカー本社の総務部より、「会長から、この書籍を社員に読ませなさい」との社命があったと連絡をいただき、千冊あまりを大慌てで納品し、発刊を喜んでもらったエピソードが残っている。

 現在、在庫は倉庫に数冊残るのみだ。

 同年秋、女性ホームレスの人生模様を写真と言葉で綴(つづ)った『ホームレスの詩』を出版した。新聞やテレビで紹介されるや大反響を呼び、瞬く間に10万部を超えるベストセラーとなった。

 その成功により、大手取次(書籍問屋)各社との取引も開始し、翌年には第2弾となる『ホームレスの詩2 ツネコ詩の世界』を出版した。

 99年に事務所を現在の東大阪の高井田に移し、ホームページ制作事業なども立ち上げた。

 版権を譲り受け、第7刷のロングセラーとなっている、大阪の天満を舞台にした絵本『てんまのとらやん』。東大阪の商工会議所の協力のもと、中小企業のまち東大阪の技術力を紹介した『あっぱれ!東大阪モノづくりワンダーランド』など、大阪らしさを表現した書籍を数多く作ってきた。

 しかし、販売状況の見誤りから、在庫が極端に増えるという事態に陥った。「自費出版以外、制作禁止」という指示が、現社長から編集長に出されるようになる。以降、増えた在庫を少しずつ売りさばきながら、自費出版専門出版社として、地道に活動を続けることとなる。

 ようやく在庫処理のめどがたった2007年、編集部のメンバーを一新して、新しい遊タイム出版がスタートする。企画出版の再開である。

 大阪に腰をすえて書籍を作ってきた出版社の新しい門出であった。

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登録日:2010年 01月 23日 20:34:03

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プロフィール
上山信一
(男)
慶應大学総合政策学部教授。大阪市生まれ54歳。専門は企業・行政機関の経営戦略と組織改革。都市・地域再生も手がける。旧運輸省、マッキンゼー共同経営者等を経て現職。国交省政策評価会(座長)、大阪府と大阪市の特別顧問、新潟市都市政策研究所長、日本公共政策学会理事、各種企業・行政機関の顧問や委員等を兼務。府立豊中高、京大法、米プリンストン大学修士。著作等 ツイッター@ShinichiUeyama
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