●滋賀・新幹線新駅問題

栗東市長選で新駅建設の凍結・反対を主張する候補の得票が6割を超えた。県全体では凍結論が強いことは知事選の結果から明らか。だが通常は賛成多数のはずの地元の栗東の市民にも凍結・反対論者が多いという事実はかなりの驚きだ。 新駅建設や駅前開発事業に伴う財政危機への懸念が一般市民にも浸透しているのか?ちなみに私も滋賀県庁の新幹線新駅問題の専門委員を引き受けることになった。地元と県全体にとってベストな解を出せるよう助言したい。以下は20日朝日新聞記事。
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県は、新幹線新駅問題について専門家の立場から助言してもらう9人の専門委員を決めた。嘉田由紀子知事の方針通り、新駅を「凍結」した場合に生じる法的、経済財政的な課題や、地域振興について助言してもらう。専門委員は10日付。定期的に集まって話す合議制はとらず、必要に応じて個別にアドバイスをしてもらうという。専門委員と専門分野は以下の通り。(敬称略)
青山吉隆(京大名誉教授、交通計画)▽上山信一(慶応大大学院教授、公共経営)▽潮見佳男(京大大学院教授、民法)▽芝池義一(京大大学院教授、行政法)▽正司健一(神戸大大学院経営学研究科長、交通政策)▽田中治(大阪府立大経済学部長、地方税財政法)▽新川達郎(同志社大大学院総合政策科学研究科長、公共政策)▽野村隆(徳島文理大大学院教授、地方財政)▽山崎浩一(弁護士)
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(以下は23日日経)
凍結・中止票が推進上回る──栗東市長に国松氏再選(10月23日)
勝ち負けだけをみれば、7月の知事選とは正反対の民意が示されたことになる。
驚くことはない。知事選では嘉田氏の票が推進派の前職、国松善次氏を上回ったが、同じ県民が選んだ県議は推進派が多い。公共事業につきものの「全体は減らすべきだが、地元のプロジェクトは別」という“総論反対・各論賛成”の住民意識が、国松正一氏の戦いを有利にしたのだろう。さらに、選挙は1つの争点について「○か×か」を機械的に問う作業ではなく、候補者の準備の充実度や有権者の各候補者への信頼度などが相まって結果が出る。準備面でいうと、知事選での国松善次氏の敗北が、国松正一氏の陣営を引き締めたのは間違いない。「油断しなければ今度は勝てる」。選挙前、国松正一氏の陣営からはこんな声が出ていた。各候補者への信頼度という点ではどうか。建設凍結を訴えた田村隆光氏を担ぎ出した民主党は、わずか3カ月前の知事選で推進派の国松善次氏を応援した。政党の節操のなさが、候補者への信頼感を著しく損ねたことは想像に難くない。
民主党の出馬要請に悩んだ末に「火中のクリはだれかが拾わないと」と出馬した田村氏にも、同党の支援を受け凍結を訴えることに後ろめたさはなかったか。

もっとも、これで栗東市民が新駅建設にゴーサインを出したとはとてもいえない。田村氏の得票数は約1万1000。建設中止を明確に訴えた杉田聡司氏の票は6000弱で、その合計は、国松氏の票(1万2000票余り)を大幅に上回る。凍結・中止の声が推進より多いという事実は重い。推進派にとって周辺の環境も厳しい。嘉田知事は新駅凍結の旗を降ろさず、裁判所は一審判決とはいえ市の新駅建設にかかる起債差し止めを命じた。やはり新駅建設の是非が争点になるとみられる11月の近江八幡市長選ではどのような結論が出るか。新駅をめぐる攻防が今後も続くのは確実だ。着地点はまだみえない。(編集委員 吉田公彦)

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登録日:2006年 10月 21日 19:07:08

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プロフィール
上山信一
(男)
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慶應義塾大学総合政策学部教授、改革コンサルタント。専門は大企業・行政・NPO等の経営刷新。近年は地域再生も手がける。大学では「経営戦略」「公共政策」等を教える。旧運輸省、マッキンゼー共同経営者等を経て現職。大阪市生まれ。50歳。中央省庁・自治体の各種委員、企業顧問等を兼務。京大法、米プリンストン大修士。趣味は登山、鉄道、料理。メール:ueyama@pm-forum.org
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