原発問題:東京での当面の被爆リスクについて(参考)
原子力の研究者の友人たちに彼らが「東京での被爆の確率をどういうロジックで計算しているか」聞いてみました。結論は「最悪の場合でもだいじょうぶ」というものでした。でも僕には知識がない。そこで彼らが素人の僕に読めと指示した情報が3つありました。読んでみたらかなりすっきりしました。なので紹介します。
ひとつめは英国大使館員の解説、2つめはMITの原子物理学者の説明、そして3つ目は以上2つを読んだことを前提に日本の専門家が素人向けにやってくれた4号機についてのコメントです。この3つを読むと情報量が増えてかなりの信頼感がもてるのです。楽観視は禁物ですが、参考としてお読みいただく価値はあると考えました。
1.英国大使館のブリーフィング結果
日本語訳
FACEBOOKのなかにあります
http://www.facebook.com/notes/tom-vincent/
→日本の原発についてのお知らせ英国大使館/10150166028076416
原典
http://www.facebook.com/notes/paul-atkinson/japan-nuclear-update-british-embassy/10150111611771235
もしくは
Situation at Fukushima nuclear plant
http://ukinjapan.fco.gov.uk/en/news/?view=News&id=566914282
英語のトップページhttp://ukinjapan.fco.gov.uk/en/ からNews、そして3月15日のところにいけばパスワードなしで見れます(英語のみ)。
これに対する知人、原子物理学の専門家のコメント:
「仮に万一1〜2個の原子炉のメルトダウンがあっても、30Km離れていれば大丈夫だろう、という結論には同意。日本のマスコミ報道も、こういう結論を先に出して、次に、(1)累積放射線量をどう解釈していくか、を述べてそのあと、(2)なぜメルトダウンの可能性が低いのかの解説などがあると助かる。(1)は推計に必要な情報が手に入る状況になったがだいたいのオーダーの問題としてこのブリーフィングの結果に納得。」
2.MIT専門家の意見
もとのソースはhttp://mitnse.com/です。この文中の
’Why I am not worried about Japan’s nuclear reactors.’ が参考になる。
日本語リンク下記です。長いけど日本の新聞がまったく説明していなかった基本情報がきちんと整理されています。
http://bravenewclimate.files.wordpress.com/2011/03/fukushim_explained_japanese_translation.pdf
3.4号機について、ある日本の専門家の見方を紹介します
・使用済み燃料は、燃料である放射性ウランの反応が減った(実用上終わった)あとにもウランを頂点とする放射能崩壊---セシウムとかヨードとかの放射能物質の崩壊です---が残っているため原子炉の建屋に留め置かれている。
・使用済み燃料は、燃料である放射性ウランが減ってきたので引退させられたのですから、中性子の生成は現役燃料よりも少ない(どれくらい少ないかは、引退後どれくらい時間が経っているかによります)。
・沸騰水型原子炉には自然のネガティブフィードバックループがあります。ウランの分裂により作られた中性子は、減速しないと他のウランを励起しません(核分裂の連鎖を引き起こしません)。中性子の減速には液体の水が有効ですが、沸騰して泡が増えると中性子は減速しないままウランをとおりぬけ、プールの壁まで行ってしまい連鎖に寄与しなくなります。つまり、温度が上がりすぎて水が沸騰すると反応が鈍ります。
・これらのことから、使用済み燃料についてもチェルノブイリのように臨界・暴走に至る可能性は現役燃料に比べて相当程度低いということが言えると思います。
・ 最悪、何等かの理由で使用済み燃料の被服が割れるか溶けるかして、燃料そのものも溶融した場合でも死の灰が広範囲にまき散らされることはないと思います(給水を継続するという前提)。
(注)楽観は禁物ですがマスコミ報道の不足部分を補うために掲載しました。
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登録日:2011年 03月 17日 06:29:45
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- プロフィール
- 上山信一
- (男)
- 慶應大学総合政策学部教授。大阪市生まれ54歳。専門は企業・行政機関の経営戦略と組織改革。都市・地域再生も手がける。旧運輸省、マッキンゼー共同経営者等を経て現職。国交省政策評価会(座長)、大阪府と大阪市の特別顧問、新潟市都市政策研究所長、日本公共政策学会理事、各種企業・行政機関の顧問や委員等を兼務。府立豊中高、京大法、米プリンストン大学修士。著作等 ツイッター@ShinichiUeyama
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