●迷走する大阪市バス

大阪市の市政改革本部ができたのは昨年4月。すぐに取り組んだのが市バスの事業分析だ。抜本改革案が出されたが・・・http://www.city.osaka.jp/keieikikakushitsu/
kaikaku/kaiken/shiryo/pdf/jigyo20051006/a-63.pdf
市バスだけではない。地下鉄の民営化検討作業もほとんど進んでいない。国鉄改革は国鉄当局の問題の先送りに業を煮やした中曽根氏が外部有識者の国鉄改革委員会を設置。あっという間に分割民営化の抜本改革案ができた。依然抵抗する総裁を中曽根氏が更迭し、やっと検討作業が始まった。
 こうした歴史が大阪でも繰り返される?いや、それすらきっと起きない。すでに「来年は選挙の年だから」を理由にいろいろな問題が先送りされ始めている。選挙だからこそ検討作業を急ぎ選択肢を市民に出すべきだ。なのに選挙だの一部の守旧派議員の反発だのを言い訳に問題を先延ばしにする動きが目立つ。市民の無関心さ加減にも驚く。市民よ、目覚め、怒り、そして選挙に行くべし。
以下は11月2日朝日新聞。
○厚遇の大阪市バス、赤字満載 平均年収800万円超
約522億円の累積赤字を抱え、経費削減に取り組んでいる大阪市のバス事業で、05年度の市職員の運転手約1200人の平均年収が約803万円と、民営バスの全国平均を約320万円上回っていることが分かった。運転手の約1割が年収1千万円を超えている。これまで民間への事業委託によるコスト削減を目指してきたが、民営化への圧力が一層強まりそうだ。 大阪市バスの運転手の平均年収は03年度が約811万円、04年度が約826万円。「全国の公営バスで最高クラス」と批判を受け、手厚い各種手当の一部を見直した結果、05年度の平均年収は約23万円下がったが、公営バスの全国平均約750万円、民営バスの約479万円(ともに国交省調べ)と比べて依然、高水準だ。 年収1千万円以上の運転手は前年度の4割近くに減ったものの、123人にのぼる。 他の政令指定市では、名古屋市が約802万円(05年度)、横浜市が約750万円(同)。関西では3億円以上の黒字を出している京都市が約740万円(05年)などとなっている。 大阪市交通局は経費削減のため、06年度までに全11営業所のうち4営業所のバス事業を市の第三セクター「大阪運輸振興」に委託。市職員以外に市OBや契約社員の運転手が05年度では460人いるが、彼らの平均年収は職員のほぼ半分の約415万円にとどまっている。 05年度の総人件費は、事業委託によって前年度から約27億円減ったが、いまだ総費用の6割近くを占め、運賃総収入をも上回っている。今年度は特殊勤務手当をさらに見直したが、新規採用のストップで運転手の平均年齢が上がっていることから、平均年収は780万円程度にしか下がらない見込みだ。
市交通局の05年度決算によると、市バス事業の単年度収支は2億6800万円の赤字。1日平均の乗客数約22.5万人は、ピーク時の約119万人(1964年度)の2割程度に過ぎない。12月には市営地下鉄今里筋線(同市東淀川区~東成区、12.1キロ)が開通するが、路線が重なる営業所は来年度、新たに民間に管理委託される。市バス事業は交通ネットワーク維持の観点から、市営地下鉄と一体化した民営化議論が進められている。市監査委員は市バス事業について、人件費の高さが「収支悪化の重大な要因」と指摘している。

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登録日:2006年 11月 03日 00:02:54

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プロフィール
上山信一
(男)
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慶應義塾大学総合政策学部教授、改革コンサルタント。専門は大企業・行政・NPO等の経営刷新。近年は地域再生も手がける。大学では「経営戦略」「公共政策」等を教える。旧運輸省、マッキンゼー共同経営者等を経て現職。大阪市生まれ。50歳。中央省庁・自治体の各種委員、企業顧問等を兼務。京大法、米プリンストン大修士。趣味は登山、鉄道、料理。メール:ueyama@pm-forum.org
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