2006年 09月
●早口大阪弁講座「ちゃう」シリーズ
昨日の飲み会でできた作品を紹介。大阪弁では「ちゃう=違う」といいます。それが転じて「ちゃうんちゃう?=そうなのではないですか。否定の否定で婉曲の肯定になる」といったりします。「太郎はほんまはあの娘のこと好きちゃうんちゃう?(好きではないか?)」というふうに。さて以下は犬の「チャウチャウ」を主語にした早口言葉です。アクセントとイントネーションが肝で中国語のように抑揚をつけると本物の大阪人ならわかるはず。試してみてください。
・由美子「あの犬ちゃうちゃうとちゃうんちゃう?」=翻訳:あの犬はチャウチャウという種類ではないか?
・太郎「そや、ちゃうちゃうや」=YES
・さゆり「飼い主はちゃうちゃうちゃうていいはるけどやっぱりほんまはちゃうちゃうちゃうんちゃう?」=飼い主はそうではないというが、本当はやはりチャウチャウだろう
・健一「そやちゃうちゃうちゃうっちゅう話やけどそらちゃうんちゃうか?」=チャウチャウではないという話は間違いではないかと思う
・雄二「あの犬ちゃうちゃうちゃうっちゅう話はほんまはちゃうねん。あれはやっぱりちゃうちゃうちゃうんちゃうか」
・飼い主「ちゃうちゃう。うちのちゃうちゃうはちゃうちゃうっちゅう名前やけど犬種はテリアでちゃうちゃうちゃうねん」
一同「なんや。いつも「ちゃうちゃう、ちゃうちゃう」てよんではるからちゃうちゃうやなとおもてたけどほんまはちゃうちゃうちゃうんか。せやけどちゃうちゃうちゃうのにちゃうちゃうちゅう名前つけたらみんなちゃうちゃうやと思うんちゃうか」
以上
カテゴリー[ ぱーそなる ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2006年 09月 30日 20:38:16
●大阪地下鉄完全民営化への試算(1)
大阪地下鉄はなぜ完全民営化できるのか。論点整理してみたい。
完全民営化ということは独立採算、つまり毎年の黒字経営が必要条件だ。十分条件は負債が資産を上回っていることだ。自治体財務のプロの協力をえて基本的なところだけをチェックしてみた。
1.17年度決算の経常損益(高速鉄道事業会計決算):全国の公営地下鉄で黒字(181億)は大阪市だけ。札幌市▲13億、仙台市▲15億、東京都▲41億、横浜市▲51億、名古屋市▲82億、京都市▲187億 神戸市▲41億円、福岡市▲45億円。ちなみに東京メトロの経常利益は564億円で大阪はこれに次ぐ。
2.巨額の儲けの背景は投資負担が軽いこと。民営化した東京メトロと大阪地下鉄だけが歴史が古くトンネル投資の減価償却負担がダントツに少ない。乗車料収入に対する減価償却費の割合は大阪市は24.9%。東京メトロ が22.2%。この2つだけが超優良。これに対し他都市は、投資負担にあえぐ。札幌市 37.5%、仙台市34.2%、東京都 42.4%、横浜市 42.5%、名古屋市 35.3%、京都市53.8% 神戸市 57.4%、福岡市 59.1%。
3.ただし、大阪地下鉄が黒字化したのは平成15年度から。それまでは推移を示すと12年度▲174億円、13年度▲126億円、14年度▲90億円、15年度+46億円、16年度+57億円、17年度+181億円。5年で350億円の収支改善した
4.地下鉄の借金はわずか8000億円。今のペースの収支が持続すれば完全民営化は何の問題もない。元本返済に充てる原資である減価償却費+経常利益のキャッシュが毎年500億円もある。たった16年で完済可能。民間企業として社債を発行することもできるし、銀行は列を成して融資を申し込みに来る。
5.しかし市バスは大赤字。私鉄各社は他の事業の黒字でバスの赤字を埋めている。バスを足してどうなるかが課題だ。だがバスは今でも福祉と割り切って補助金を出している。
6.以上は財務の視点から。次回は経営の視点からみたい。
カテゴリー[ 大阪市改革 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2006年 09月 30日 06:37:19
●古代兵に化ける
【西安/中国 18日 AFP】西安の秦始皇帝兵馬俑博物館で16日、ドイツからの留学生Pablo Wendelさんが大胆な“パフォーマンス・アート”をやってのけた。客として入館したPablo Wendelさんは、スキを狙い兵馬俑風の衣装を身に付け、2200年以上前のものと思われる6千体以上の兵馬俑の中に身を隠し、警察をてんてこ舞いにさせた。遺跡にダメージは与えなかったPablo Wendelは逮捕されることなく、事無きを得た。写真はパフォーマンスを無事終え、警察に衣装を脱がせてもらうPablo Wendelさん。(c)AFP
映画の中にありそうなシーンだ。昔、「他人の家に忍び込んで家具の配置を変えて、玄関にバラをおいて帰る」のが趣味とかいう一節がチャンドラーかなにかの小説にあったが、似てる。昔の中国ならこういう茶目っ気は通じなかっただろう。時代は変わった。
カテゴリー[ アート ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2006年 09月 29日 22:19:57
●「落選運動」の時代:刺客かレッド・カード・キャンペーンか
落選運動というものがある。韓国の統一地方選挙で大成功をおさめた(以下参照)。公害企業の商品は買わないという不買運動のようなものだ。「ふーん、韓国はすごいんだ」と思ったが、よく考えると日本にも実は落選運動があった。小泉首相の刺客である。党が公認しない、そして刺客を送り込むというのは「落選運動」だ。これも成果を発揮した。だが、市民は参加していない。韓国の落選運動はレッドカードキャンペーンといって健全な政党作り、候補者公認過程の品質向上を狙って有権者側が行う一種の市場整備だ。日本でもやれる。例えば地域のNPO。子育てでも環境保全でも地域の具体テーマについて各候補者に手紙を送り賛否を問う。それに対する回答や回答姿勢をHPで公開する。その上で関係者で議論し、「こりゃあんまり」という候補者については「議員に好ましくない」と意思表示しればいい。
(以下、WIKIPEDIAより引用)
韓国の落選運動は2000年の1月から4月の総選挙のかけて「落薦・落選運動」と呼ばれるように2つのステップで行われた。1つは政党に公認しないように求めたもので、もう一つは選挙において投票しないように呼びかけたものである。前者は別名イエローカードキャンペーンと呼ばれ、後者はレッドカードキャンペーンとも呼ばれた。2000年1月12日、韓国の460の市民団体により「2000年 総選挙市民連帯」(総選連帯)が結成され、同月24日、不適格な候補者名を発表、政党に公認しないように呼びかけた。この際の選定基準は、不正腐敗した政治家 、過去の選挙法違反 、軍事クーデターへの関与 、職務怠慢な議員 、地域間の対立感情を煽り立てた政治家 漢字復活を主張する政治家 など。
結果としてリスト102人中48人(47%)の候補者が公認から外れた。 選挙戦において、総選連帯から改めて86人の落選候補が発表され、選挙において投票しないように呼びかけた。結果、4月13日の投票において22の重点地域で15人、全国では59人の候補者が落選した。なお、韓国の選挙法87条によれば、労働組合を除外した一般団体の選挙運動を禁止しており、落選運動が抵触するとの議論、反発もあった。そうした中、世論の運動への圧倒的支持を受け、金大中大統領は1月17日、選挙法第87条の廃止を推進するよう指示を行った。
カテゴリー[ 大阪市改革 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2006年 09月 29日 06:16:26
●モナリザは髪をアップにしていた!
【オタワ/カナダ 27日 AFP】レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo Da Vinci)の名画「モナ・リザ(Mona Lisa)」は、当時妊婦や出産したばかりの女性が着た薄い布をまとい、髪をアップに結い上げていた――カナダ国立研究機構(National Research Council of Canada、NRC)は26日、特殊な赤外線と3D技術を利用して、ニスの下に隠されて見えなくなっていたオリジナルの絵を発見したと発表した。
≫続きを読む…
(c)AFP/NATIONAL RESEARCH COUNCIL OF CANADA
ただ、驚くばかり。油絵の下にオリジナルの絵というのはよくある話だがまさかモナリザもそうだったとは。。
カテゴリー[ アート ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2006年 09月 28日 00:34:52
●大阪サミットの誘致:勇気を出して中止しよう 9/25
9月5日のブログで大阪にサミットは不要と問題提起。直後から賛同メールが多数届く。その後サンケイ(9月19日)も大阪サミットに疑問提示。さらに25日の朝日新聞もこのブログを紹介してくれた。
サンケイは「最近のサミットは小さな無名の町で開かれている」と解説。これは9・11以後の変化だ。海外経験豊富なビジネスマンは誰でも「サミットと世銀総会はテロの誘引装置」と警戒する。僕も2000年ー03年ワシントンDC近郊に住んだが世銀総会のたびに観光・出張客が激減するのを目の当たりにした。
そんなサミットを犯罪と財政破綻に悩む大阪になぜ誘致する?観光客は来ない。市民も参加できない。経済効果も見込めない。いったい何が目的か理解に苦しむ。
こうなってしまった原因は複雑だ。住民抜きの決定過程、指導層・議員たちの国際感覚の欠如、平和ボケなどさまざまだ。昨今の大阪は、教育・犯罪・ホームレスなど地域の本質課題から目をそらしオリンピックなどのお手軽イベントを追いかけてきた。その延長線上に今回のサミット誘致があるように思える。大阪にサミットは絶対にいらない。まだ遅くない。勇気を出して誘致を中止しよう
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1、まず、サンケイ記事から引用
◎開催都市のメリットは?
問題をひとつ。「エビアン」「グレンイーグルズ」「シーアイランド」「カナナスキス」「バーミンガム」。これらに共通することは何でしょう?水ではありません。 わからない方にはヒントを。東京、ロンドン、パリ、ミュンヘン、ナポリも共通しています。ここまで書けば、都市の名前であることは明らかですが、これらの地で何があったのかが答えになります。オリンピックでもありません。
答えは、主要国首脳会議(サミット)が過去に開催された都市。しかし、冒頭の都市名の認知度はいかほどでしょう。 2008年のサミットは、日本で開催されることになっているが、その開催都市は未定。関西での開催に向けて大阪、京都、兵庫の3府県や関西経済連合会などが関西サミット誘致委員会を組織して活動をしている。
ただ、関西に誘致するとはいっても、現実には、どこか1カ所の都市に決めなければならないわけで、現在は大阪と京都が争っている状態だ。両者とも譲る気配はなく、1本化の糸口は見つかっていない。 しかし、大阪側だけをみれば、京都と開催地争いをしている割には、府民の熱意はほとんど感じられない。というより関心がないようだ。 昨年のサミットは英国・グレンイーグルズで開かれたのだが、どれだけの人が覚えているか。また「サミットが開かれたからグレンイーグルズに行きたい」なんて人も聞いたことはない。 かつて沖縄でも開かれたが、その後、沖縄に世界中から観光客が押しかけたといった話は聞かない。 つまり無関心の背景には、サミット開催のメリットが伝わっていないことがあるだろう。かえって、サミット→交通規制→迷惑イベント、といったマイナスイメージもある。 京都と争うのもいいが、肝心の府民に関心が持たれないようでは、たとえ大阪での開催が決まったとしても歓迎ムードが高まる可能性は低いのではないでしょうか。
(田中伸治)
2.次は私の9月5日付けブログだ(再掲)
大阪にサミットをという運動があるが不可解だ。会期中は道路、空港、駅が機能麻痺。町中警官だらけだ。企業の会議は大阪を避け、観光客も敬遠。たいていの商売はあがったりだ。政府関係者とプレス(ANDテロリスト様ご一行)で一部ホテルが潤うだけだ。
9・11テロ以後のサミットは世界級の「迷惑施設」と化している。いわばテロリストを呼び寄せるゴキブリホイホイのようなものだ。それを大都会の真ん中に誘致していいのか?サミット=都市格の向上というのは田舎もん丸出しの発想だ。知床や上高地などのリゾート地か僻地でやるものだろう。
万が一、大阪にサミットが来て得るものは何か?知名度向上?いや会議の名前は「関西サミット」だろう。大阪だけではアトラクションが足りず京都にどうせ依存する。かくして名称はきっと「KANSAIサミット」だ。KANSAIは外人にとってはまるで意味不明の単語だ。誰も覚えてくれないだろう。誘致しても大阪はビジネスを失い、GDPを減らし、公債残高を増やすだけだ。
こういうものをなぜ財界と自治体が一緒になって誘致するのだろう。現実感覚と国際感覚の欠如?市民のことをまったく考えない?大阪府警の実践演習願望?大阪のまちにサミットはふさわしくない。ぼくのからだの中の大阪人のDNAは「あほちゃうか?」と笑いながら、怒っている。
調査によると福岡市民や都民の多くがオリンピックはいらないと答えている。大阪サミットを望む市民や府民がどれくらいいるのだろうか?手垢のついた出来合いのイベントは田舎が誘致すればよい。大阪は大阪らしく、たとえば世界中の外食産業や全国の地産地消の博覧会をやる。中長期の産業振興につながり、そして市民に開かれた大阪らしいイベントを自ら企画すべきだ。
(以下、5日朝日新聞より)
開催地一本化は結論持ち越し 関西サミット誘致委員会
08年の主要国首脳会議(サミット)の関西での開催を目指す「関西サミット誘致委員会」(会長=秋山喜久・関西経済連合会会長)の会合が5日、大阪市内であった。首脳会合の開催場所を巡って綱引きを続けている大阪、京都両府がそれぞれの開催計画案を報告したが、一本化については「外務省による候補地調査までには日程的に若干余裕がある」として結論が持ち越された。 会合後の記者会見で秋山会長は、外務省の調査が11月中旬前後になるとの見通しを示し、「10月初旬に改めて誘致委を開き、関西としての対応を決めたい」と述べた。一本化に向けて浮上していた、首脳会合の日程を前後半に分けて両府で分離開催する「妥協案」については、「可能性がないわけではないが、警備上難しい。(提案しても)国はどちらかに絞り込むのではないか」と難色を示した。
カテゴリー[ 大阪市改革 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2006年 09月 25日 22:45:22
●日本では熊、インドでは象
【グワハティ/インド 24日 AFP】インド北東部のアッサム(Assam)州では、空腹の象が人間を襲撃し、多数の死亡者が出ている。
≫続きを読む…
(c)AFP
日本では山林がゴルフ場や畑に変わり、行き場を失った熊が里に下りている。インドでも同じ現象だ。地球環境破壊への動物からの警鐘であり、射殺すればいいという問題ではない。開発規制など根本施策が必要だ。食物連鎖が崩れれば人のDNAやホルモンも崩れる。ガラスの地球の自己修復能力が崩れかけている。怖い。しかしそれは資本主義の次の経済システムを必要とする。そうこうしているうちにどこの国でも若い女性は子供を産まなくなるはずだ。そうして21世紀は工業と開発が沈静化するのかもしれない。
カテゴリー[ 国際情勢 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2006年 09月 24日 21:58:55
●40代からの振り返り名曲批評
昨日の続き--Ipodに蓄積された曲が数十年ぶりに音で蘇るのは感動ものだ。CDのジャケットの写真はかなり古臭いが、音は今でも新鮮だ。いくつかの発見:
1、昔好きだった曲は今でも古臭いと思わないのは加齢のせいか?だが息子に1970年のNHK,ステージ101の「涙を超えて」をきかせたら92年ごろといってた。
2、地域主義者の私が好きで、イコール日本のエトスを感じさせる名曲は、1位「新日本紀行」、2位森高千里「渡良瀬川」、3位「いい日旅立ち」(山口百恵)、4位「川の流れのように」テレサテン、5位「なごり雪」イルカ。
3、飽きない曲はイントロがドラマチック。典型がLET IT BE.チューリップ(青春の影、夏色の思い出)やユーミンもそう。
4、時代感覚を切り取ったような凄みのあるアルバムはやっぱり1992年竹内まりやのimpression。特に「マンハッタン・キス」はめちゃくちゃ切れ味がいい。
5、クラシックはやっぱり、バッハ。そしてバッハは「マタイ受難曲」と「無伴奏バイオリンソナタ&パルティータ」に尽きる。どっちもものすごく長い。IPODにはまるで向かない。だがバッハこそすべての源泉、そして音楽の太陽。チューリップもビートルズもユーミンもテレサテンもみんなバッハの延長線上にいる。バッハは偉大だ。
カテゴリー[ アート ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2006年 09月 23日 22:51:01
●40代のipodファン 9/22
【東京 14日 AFP】アップルコンピュータ(Apple Computer)は14日、都内のApple Storeで、新型iPodを発表した。画面が60%明るくなり、最大3.5時間のビデオ再生が可能になったほか、連続再生時の曲間の間隙をなくし、さらにiTunesからダウンロードしたゲームも楽しめるようになった。日本市場での販売価格は、30GBモデルが2万9800円、80GBモデルが4万2800円。写真は、アップルストアに展示された新型iPod。(c)AFP/TOSHIFUMI KITAMURA
息子たちに負けじと僕もipodをはじめる。手持ちのCDをどんどん入れる。なつかしの70年代のフレンチポップスから富田勲の新日本紀行のテーマ曲、ビートルズ、アバ、セリーヌ・ディオン、ロシオ・ドゥルカル、津軽三味線、長唄、中国歌謡など何でもあり。どんどん入るので驚いた。
PCで一覧すると累計第1位はテレサテン。日本語のもいいが中国語の持ち歌は天才的にうまい。第2位はチャイコフスキー。演奏は激情のピアニスト、アルゲリッチ、アンネ・ソフィー・ムターのバイオリンなど。第3位ー10位はバラードばっかり。気がついたのが選んだボーカリストの曲は一人7,8曲にとどまるという法則。竹内まりや、森高千里、ユーミン、ABBA、チューリップなど全部見事に7.8曲だけ選んでた。一般法則なのか、僕の趣味かわからない。けどipodがもたらす統計的発見だ。40代のipodはおのずと10代、20代、そして30代に好きだった曲を蓄積する。そう思っていたら、今日、ANAの機内誌に香坂みゆきさん(10代の頃のアイドルがすっかり落ち着いた奥様です)が出ていた。お互い年をとったもんだ。ipodは人生の振り返りにもいい。
カテゴリー[ アート ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2006年 09月 22日 22:51:48
●大阪市役所――改革の起点から2年を経て 9/20
以下は「日経ガバメントITテクノロジー」の私の連載コラム引用
ーーーーーーーーーーーー
2年前、全国を騒がせた大阪市役所の野放図な市役所経営。その後の改革は順調
か? 先週9月13日に開催された市政改革推進会議(委員長は筆者)の資料と討議を
もとに報告したい。
○2年間の改革の大きな流れ--外科手術的「何でも全面公開」
大改革のきっかけは2004年秋の区役所カラ残業、そして一連の職員厚遇の発覚だった。あれからもうすぐ2年だ。当時、大阪市役所は市民の信頼を喪失し、財政は事実上破綻していた。4万人を肥える巨大組織が局ごとにばらばらに運営されていた。全市を統括する機能が弱く、機能不全に陥っていた。
関市長と心ある職員は「ピンチはチャンス」を合言葉に過去40年分の澱を払拭する決意で大改革に乗り出した。改革には3,4年はかかる。まだ5合目くらいだ。だが、いくつかの点で今後市長が誰に変わろうとも逆戻りしない(できない、させない)メドが立ってきた。改革プロデューサーの立場からこれまでの経過と成果を振り返ってみたい。
筆者は過去20年間に数々の企業改革を手がけてきた。社長交代や労働争議も多数、見てきた。しかし、どのケースもこの2年間の大阪市役所の波乱万丈ぶりには及ばない。最初に全国を驚かせたのが労組の「どこが厚遇か」という厚顔無恥な反論だ。次に驚いたのが昨秋の市長と助役の突然の辞任。さらに辞めた市長が再選挙で再選された。職員から逮捕者が数多く出た。その後の市当局と労組の訴訟合戦をはじめ、訴訟や刑事告発は数限りない。住民監査請求や情報公開請求も多数。大量の職員の処分が相次いだ。多くの職員は不祥事が発覚するたびにカンパを集め資金の返還に追われた。記者諸君は連日の記者会見、特に夜間のサプライズ会見に泣いた。最近では「何でも全面公開」に転じた市役所が膨大に吐き出す資料を前に途方にくれる。
実に激しい外科手術的改革だ。次々に時限爆弾が爆発し、改革の争点がどんどん推移する。守旧派の反応は鈍い。外堀りを埋められ反撃の余地がない。そして時限爆弾は今も市役所内の旧弊の随所にどんどん埋め込まれている。
○これまでの改革の成果--おかしいことはおかしいと言える風土に
これまでの改革の前半戦の最大の成果は何か? 第1の成果は、市役所内における「法と秩序と言論の自由」の回復である。何のことか? 労組、そして一部の同和団体との不適切な関係の正常化のことである。今までこの二者は多くの職員にとってKGBや秘密警察のような存在だった。だが彼らの不当要求に対し、市役所が毅然とした態度をとり始めた。同時に過去の不正が暴かれ、市民とプレスの監視が始まった。いささか大げさな表現だが"人民解放"ならぬ"職員解放"が始まった。職員の多くが「やっと最近、おかしいことはおかしいと言えるようになった」と吐露する。同時に職制としては、これまで労組や一部の同和団体のせいにして放置してきた旧弊の是正に取り組まざるを得なくなった。
第2の成果は徹底した情報公開である。大阪市役所の市政改革本部のホームページにはバス、ごみ収集、下水、公園管理、道路管理、広報・公聴など多くの事業の生産性分析のデータと課題が公表されている。過剰人員や非効率な仕事振りが数値で公表された。来年度の各局・区の経営方針はそれを前提に目標設定される。経過はすべて情報公開される。改革に及び腰だと各局・各区の幹部は責任を問われる仕組みだ。
第3の成果は市長を中心とする全市統括機能の確立である。従来、主要事項は一部の幹部と労組、そして与党会派の長老議員が密室協議で決めていたといわれる。その仕組みが消滅した。労組との政策協議はなくなった。市長、そして幹部会と都市経営会議が意思決定の場となった。市長直属の改革本部を設け、そこに外部の専門家をどんどん登用した(市政改革本部員・調査員、市政改革推進会議、その他各種委員会など)。中央における官邸主導と軌を一にし、市長を中心とする経営統括機能が強化されつつある。経営統括機能を強化するにあたっては、情報公開制度の刷新や議員のいわゆる口利き防止制度の導入なども一役買った。公益通報制度や外部専門家によるコンプライアンス委員会もできてガラス張りの市政の運営体制ができた。
第4に、過去の栄光と決別し、現在の市の財政と人口規模の「身の丈」に合わせた人員・予算規模を目指すというコンセンサスができた。今年度の一般会計予算は昨年度比で約5%減。政令市中ダントツの削減率だ。人員は原則5年間の採用凍結を打ち出した。団塊世代の退職後は他都市並みになれる目途がついた。
○今後の課題は主要事業の経営形態の見直し
これからの課題は地下鉄の完全民営化をはじめとする主要事業の経営形態の見直し、そして大阪府との個別の事業や施設の統廃合の検討である(水道、大学、卸売市場、公営住宅、中小企業支援など)。これについては次回に詳しく述べたい(本稿はあくまで筆者の個人的見解である)。
カテゴリー[ 大阪市改革 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2006年 09月 21日 14:50:57
- プロフィール
- 上山信一
- (男)
- http://www.pm-forum.org/ueyama/
- 慶應義塾大学総合政策学部教授、改革コンサルタント。専門は大企業・行政・NPO等の経営刷新。近年は地域再生も手がける。大学では「経営戦略」「公共政策」等を教える。旧運輸省、マッキンゼー共同経営者等を経て現職。大阪市生まれ。50歳。中央省庁・自治体の各種委員、企業顧問等を兼務。京大法、米プリンストン大修士。趣味は登山、鉄道、料理。メール:ueyama@pm-forum.org
- 最近のエントリー
- [05/17] ●大阪のエコミュゼ構想
- [05/15] ●いよいよ議会との対話へ
- [05/13] ●橋下改革、3ヶ月目の現場から
- [05/10] ●読売のインタビュー記事
- [05/10] ●行政とNPOの協働(@神奈川県)
- [05/05] ●オーケストラの公共性⑤
- [05/05] ●オーケストラの公共性④
- [05/05] ●オーケストラの公共性③
- [05/05] ●オーケストラの公共性②
- [05/04] ●大阪市議会、情報公開の遅れが歴然
- 月別アーカイブ
- 2008年 05月 [12]
- 2008年 04月 [18]
- 2008年 03月 [22]
- 2008年 02月 [22]
- 2008年 01月 [6]
- 2007年 12月 [13]
- 2007年 11月 [9]
- 2007年 10月 [12]
- 2007年 09月 [5]
- 2007年 08月 [6]
- 2007年 07月 [17]
- 2007年 06月 [29]
- 2007年 05月 [29]
- 2007年 04月 [23]
- 2007年 03月 [31]
- 2007年 02月 [31]
- 2007年 01月 [35]
- 2006年 12月 [26]
- 2006年 11月 [35]
- 2006年 10月 [34]
- 2006年 09月 [25]
- 2006年 08月 [24]
- 2006年 07月 [30]
- 2006年 06月 [21]
- 2006年 05月 [12]
- 2006年 04月 [11]
- 2006年 03月 [10]
- お気に入りリンク
- 上山信一の活動と著作
- 行政経営フォーラム
- 検索