2007年 06月
●大阪湾埋め立て地の行く末
以下は毎日新聞。
大阪湾廃棄物埋め立て:法改正、埋まらぬコスト 利用制限で売却困難、大阪市など悲鳴
近畿2府4県の175市町村から廃棄物を受け入れる大阪湾のフェニックス事業で、埋め立て護岸整備を担う港湾管理者の大阪市や神戸市が悲鳴を上げている。両市の負担が計約1000億円に上る整備費を、廃棄物で埋め立ててできる土地の売却費で賄う仕組みだったが、廃棄物処理法の改正で廃棄物処分場跡地の利用が制限されるなど、売却が困難になったためだ。財政難の両市は、廃棄物を出している市町村に負担を求められるよう国に仕組みの変更を訴えており、コスト負担のあり方を巡る議論に発展しそうだ。【堀雅充】
フェニックス事業は、内陸部で廃棄物処分場の確保が難しくなったことなどを背景に、81年制定の広域臨海環境整備センター法に基づき開始。実施しているのは近畿だけだ。自治体と4港湾管理者などが出資する「大阪湾広域臨海環境整備センター」が海面を護岸で囲った処分場を整備し、自治体から出された廃棄物などで埋め立てる。
90年に尼崎沖(兵庫県、113ヘクタール)、92年に泉大津沖(大阪府、203ヘクタール)、01年に神戸沖(神戸市、88ヘクタール)で廃棄物受け入れを始めた。大阪沖(大阪市、95ヘクタール)は08年度の受け入れ開始をめざし、01年から護岸整備が進められている。
護岸整備は、同センターが港湾管理者の委託を受けて実施。整備費の25~35%程度は国費だが、残りは港湾管理者が負担する。神戸市は約400億円、大阪市は約600億円を借金である起債などで捻出(ねんしゅつ)。廃棄物の受け入れは十数年後に終了する見込みで、その後に造成し、港湾関連や危険物取り扱い施設の用地として売却するなどして、起債の償還資金を得ることになっていた。
ところが、04年の廃棄物処理法改正で、産業廃棄物や一般廃棄物を受け入れる管理型処分場の跡地について、土地の形状変更が自由にできなくなった。掘削などで廃棄物の発酵や分解が進み、汚水やガスが発生する恐れがあるためだが、全域が管理型の神戸沖、大阪沖はこの規制により、跡地利用を可能にするためのコストが増大。売却が困難になった。
両市の担当者は「事業の仕組みが崩れた以上、港湾管理者だけが整備費を負担させられるのは納得できない。このままだと5カ所目の処分場整備に名乗りを上げる港湾管理者はいないだろう」と話している。
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登録日:2007年 06月 30日 00:27:46
●快調:大阪市改革 未利用地売却
以下は日経
大阪市、未利用地の売却をコンペで──活用策競わせる(6月29日)
大阪市は28日、市が所有する未利用地の売却の一部で、業者に土地活用案をコンペ(提案競技)方式で競わせ、最優秀案に基づいた条件でさらに競争入札を行う市独自の「デザインコンペ方式」を導入すると発表した。市は852件の未利用地のうち、309件の売却を進めており、これまでに24件を売却している。市が計画する街づくりに沿った方式で、最も高い価格で売却するのが狙い。今後、小学校跡地などの大型物件を中心に導入する。提案内容と価格を総合的に判断する従来のコンペ方式では安価で入札した業者が落札することもあり「判断基準が不明確」との指摘があった。市は「まちづくりの観点も盛り込みつつ、入札の透明性も維持できる」としている。
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登録日:2007年 06月 29日 22:37:58
●大阪市、改革初年度まずは成果――昨年度決算
以下は日経。職員の厚遇問題や財政悪化をきっかけに2005年に大阪市が始めた改革の効果が表れてきた。27日公表した06年度の一般会計決算(速報値)で財務指標がやや改善。ただ、他の政令指定都市より劣っている点は否めない。06年度は市政改革の初年度決算に当たる。大阪市はこれまで決算速報値は翌年の10月下旬に公表してきたが、「市政改革の一環で、重要な情報はできるだけ早く公開する」(財政局)方針から公表を4カ月前倒しした。歳出は1兆6017億円で前年度比5.6%減と過去最大の減少率。職員や給与の削減、無駄な事業の見直しの効果が表れた。起債を伴う投資を減らし、一般会計の市債残高は2兆8932億円、0.7%減と15年ぶりに減少に転じた。地方債の投資家などに「大阪市の弱点」と指摘されていたのが経常収支比率だ。一般財源に対する人件費・扶助費・公債費などの経常経費の割合で、数値が高いほど財政の余裕がないことを示す。政令市の中で大阪市だけが100%を超えていたが、人件費削減の効果で06年度は5年ぶりに100%を下回る見通し。ただ、指標は改善したとはいえ、他の政令市と比べるとまだ悪い。05年度決算で見て、人口1人当たりの一般会計の市債残高は大阪市が110万円と最も多い。同市の市債残高は標準財政規模(税収に地方交付税を加えた額)の4.0倍に達し、福岡市に次ぐ肥大ぶりだ。
大阪市の市政改革推進会議委員長を務める上山信一・慶応義塾大学教授は「歳出削減は粛々と進んでいるが、現状で良しとするのではなく、次の目標を準備する時が来た」と指摘し、一例として「市債残高をいつまでにどのくらい減らすかの道筋を示さなければならない」と話す。市財政局も「地方交付税の削減やバブルの負の遺産処理を着実に進めなければならないことを踏まえると、さらなる改革の断行が必要だ」と認識はしている。改革の成否は財務リストラをさらに加速できるかにかかっているといえそうだ。
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登録日:2007年 06月 28日 16:06:20
●大阪市議会 控室、また多額改装
以下は朝日新聞5月30日の記事。
この記事が大阪市民の間で大きな話題になっている。やっぱり議会はおかしいなという反応にとどまらず、こういう穿った見方もあって市民の鋭さに感心。
1.「財政危機というのにそもそもなんでこういう工事が必要なのだろう?どこの市の議会もこういう工事をいちいちやるのか?」
2.「どこのゼネコンが工事を引き受けるのか?」「社名は情報公開してほしい」「工事で得たお金は最終的にどこに行くのだろう?政治献金はあるのか、ないのか知りたい」
3.「「今年はコンペにするし、去年より安い」というのがよくある逃げ口上。そして記事のほとぼりが醒めたたぶん9、10月ごろに工事強行をするだろう・・・」
4.「どの議員が工事に賛成で誰が反対か知りたいな・・」
5.「新聞で書かれても、テレビでやられてもきっと工事はやるだろう。議会の面子がかかっている」「しかし天罰くらうな。今度は。そして歴史は前に進むに違いない」
・・以上、市民の気分、現地から。以下がもとの記事。
ーーーーーーーーーー
4月の統一地方選で各会派の構成人数が変わった大阪市議会が、会派の人数に応じて議員控室の広さや並びを変更するため、多額の公費をかけて改装することが分かった。4年前の改選時に約2700万円をかけて改装したばかり。議会側は今回の費用を2千万円未満に抑える構えだが、財政難のなかでの出費に市民から「必要なのか」と疑問の声が出そうだ。改装は、29日の各派幹事長会議で合意された。市議会事務局によると、少なくとも85年以降、改選後に会派の議員数に応じて、8階にある議員控室の広さや並びを変更してきた。今回の改選前は自民(38人)、民主(20人)、公明(18人)、共産(12人)の順に部屋を広くとり、合板製の間仕切りを設置していた。改選後は、自民が6人減の32人になり、部屋の面積も88平方メートル減の463平方メートルに。20人の同数となった民主と公明の広さは、ともに309平方メートル。民主は同面積で公明は44平方メートル増える。部屋の順番はくじ引きで入れ替わった。4人増で16人となった共産も44平方メートル広げ、220平方メートルとなる見込みだ。
前回の工事は市の外郭団体がゼネコンと随意契約。設計・監理費に加え、約3週間の工期中に7階の「仮控室」に電話を引く費用など、計2700万円を要した。今回は契約方法を入札に見直し、資材を再利用するなどして、経費を2千万円未満にとどめるという。ある自民市議は「工期短縮や最小限のレイアウト変更で経費を抑えたい」と理解を求めている。
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登録日:2007年 06月 27日 22:39:51
●時代遅れのタクシー規制
以下のニュース(サンケイ)。タクシーは人を運ぶだけで、荷物を運んではいけないということらしい。が、たかがこんなことで社長を「逮捕」する必要があるのだろうか。法は法かもしれないが時代遅れの悪法だ。しかも「京阪」のブランドイメージが傷つけられ、逮捕者も傷つき、家族も驚いたことだろう。わざわざ逮捕するほどのことだろうか。これはまるで江戸時代だ。
かつて僕は数ヶ月間ドイツで仕事をしたことがあるが、タクシーをバイク便代わりに使っていた。空いてる時間に何を運ぼうがいいではないか。そういうことは客と事業者が決めればいい。業界内、業界間の自主規制などならまだしも国家や警察が介入し逮捕者まで出すのはどうみても異常だ。 銀行と証券にもかつて垣根があった。それが取り払われ、今は銀行で投資信託が買える。薬も同じだ。OTCを薬局でしか売れないというのは時代遅れ。世界の流れは薬局だけでなくコンビニで薬も買える方向だ。時代錯誤の法は改正すべきだ。
さてこの記事、注目すべきは「共栄商事」のほうかもしれない。JRA向けにいろいろなサービスをするいわゆる天下りの受け皿会社の範疇に入る企業。こちらのほうの調査をむしろしてもらいたいものだ。
ーーーーーーーーー
京阪タクシー社長ら逮捕 JRA子会社発行の出走馬表を違法輸送
全国のタクシー会社6社が、JRA(日本中央競馬会)の子会社「共栄商事」(東京都港区)が発行する出走馬一覧表などを違法輸送していた問題で、京都府警は25日午後、貨物自動車運送事業法違反(無許可事業経営)容疑で逮捕状を取っていた、京都市伏見区の京阪タクシー社長、奥代俊晴容疑者(57)=同市伏見区=と同社営業部長、伊藤洋容疑者(57)=同=を逮捕した。調べに対し、奥代容疑者は「(昨年7月に)行政指導を受けるまで違法という認識はなかった」などと供述しているが、伊藤容疑者は容疑を認めているという。調べでは、京阪タクシーは昨年1月下旬から2月中旬にかけて計56回にわたり、京都競馬場のレース開催日に合わせて、関西や四国の10カ所の場外馬券場などに、共栄商事発行の出走馬一覧表や競馬ガイドブックなど約1000~4500枚を乗客のいないタクシーで配送。運送料金計約120万円の支払いを受け、許可なく貨物運送事業を行った疑い。府警は先月の京阪タクシー本社などの家宅捜索で押収した資料などから、同社が昭和58年に共栄商事京都営業所と輸送業務に関する契約を交わしていたことを確認。最近では平成16年に共栄商事と輸送業務契約を更新していた。府警は少なくとも昭和58年以降の20年以上にわたり、運転手が1人で荷物を運ぶ違法行為を行っていたとみている。
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登録日:2007年 06月 27日 07:28:07
●大阪市大創造都市研究科の挑戦
以下は日経。
キタで「創造都市」人口減時代の街づくり──大阪市立大大学院教授・小長谷一之さん
関西2府4県の人口は2000万人から1700万人に減る――国立社会保障・人口問題研究所は最近、こんな30年後の予測を示した。人口減の時代にはどのような都市が求められるのか。都市政策や街づくりに詳しい大阪市立大学大学院の小長谷一之教授に聞いた。
――「関西人」はこれから1年間に10万人ずつ減っていく計算になります。
戦時などを除けば、都市部の人口が減るというのはこれまでになかった事態でしょう。だから大変なことではありますが、こわがることはありません。個人の生活も産業の構造も見直して、高付加価値型で、省資源型の社会へ転換させなければならない。これは、変革の大きなチャンスであるともいえます」「人口がもっと減るであろう将来を見据えれば、このような時期に都市をマネジメントできるのはいい経験にもなるでしょう。もちろん、これまで都市は経済も人口規模も右肩上がりであることを前提に設計されてきたので、街づくりも古い発想から抜け出すことが必要です」
――街づくりという言葉は、よく使われる割にはイメージがあいまいだし、全国ではうまくいっていないケースも多いようです。
「地域の伝統や文化を大事にしながら住民主体で事を進め、成功を待つ。そのようなケースが目につきますが、それだけで街づくりが成功するわけはありません。街が何を生み、発信すれば、世の中のニーズを満たせるのかを考えないと。消費者や観光客を主人公の1人と考えるということです。『街づくりは清廉な行為であり、ビジネスの発想は持ち込みたくない』という人もいますが、マーケティングを無視した街づくりはうまくいかないと思います」 「それから、街づくりはあくまで総合的政策だという点も忘れてはいけない。経済、建設、文化、教育など、あらゆる分野の人々が手を組んでいかなくては。縦割り型の組織で進めようとしても、決していい流れは生まれないでしょう」
――具体的な活動の1つとして、大阪市北区で「創造都市キタ」構想を推進していますね。
「ファッション・工業デザイナーや映像・ゲームのクリエーター、あるいはアーティスト。キタでこうした人たちに作品発表の場やビジネスのネットワークを提供し、集積を目指すという考えです。産業としては大きな需要が見込める。日本では必ずしもうまくいってこなかったデジタルと文化の融合に成功すれば、さらに伸びる分野です」「関西にはいくつもの有名な大学があり、キタには専門学校が集まっている。せっかく若者の数も多いのに、仕事も人脈もないので東京に流出してしまう。こうした専門学校や若者といった潜在的な財産を生かしつつ、成長産業を育てることができれば、地域の発信力や求心力を高められる可能性があります」
――いわゆるクリエーティブシティー(創造都市)の1つの姿ですね。
「21世紀の都市像としては、クリエーティブシティーのほかに、金融や大企業の本社を集約する『ワールドシティー』や、一定範囲に都市機能を集める『サスティナブル(持続可能)シティー』という概念もあります。でも、ワールドシティーでは東京やニューヨークの後を追うだけになるし、雇用の数に限りがある。高度で楽しい、労働集約型の新しい産業をいかにつくり出すかを考えることが重要でしょう」
――関西は「ものづくりとあきんど」、つまり製造業や商業が強いというイメージがありますが。
「もちろん、そうした分野も大事にしていかなければならない。とはいえ、それだけでこの先も関西が生きていけるかというと、疑問です。京都の和菓子は職人が伝統を重んじつつ、自らの創意工夫も加えながら発展させてきた。変革とは過去の一部を否定することにほかなりません」
――ところで、人口減が進んだ22世紀の関西はどうなるんでしょう。
「宇宙から帰ると、産業革命前の、中世とみまがうような豊かな自然環境に迎えられる。家の中では一転して超ハイテクノロジーの生活。私の夢ですが」
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登録日:2007年 06月 26日 21:50:00
●ムーミンのプロジェクトフィンランド
プロジェクト・フィンランドhttp://www.projectfinland.jp/を見てみてください。
これはフィンランド政府が自国のよさを日本人の子供たちに知ってもらおうと作ったサイト。もともとは「フィンランドの教育はすばらしい」という話が話題になり、教育関係者からの問い合わせが相次ぐなかで東京の大使館が作ったそうです。このサイト、いろいろな意味があります。こういう方法でこそ2国間の友好親善が進む、日本も中国語でやればいいのに、大使館がさっさとムーミン使ってこういうサイトを作れる仕組みはすばらしいなどなど。僕はこれはうまい!子供向けだけど「国家のブログ」だとおもいました。とりあえずあけてみて見てください。
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登録日:2007年 06月 25日 08:28:14
●行政ストックの生産性
私は、経団連の21世紀政策研究所で「行政の生産性」問題の研究主管をつとめている。なぜ、今行政の生産性問題なのか以下に整理してみた。
ーーーーーーーーーーーーー
官製談合、年金問題に象徴される行政の非効率に国民の批判が集まる。加えて750兆円を超える巨額の公的債務の問題がある。行政改革は決して目新しくないテーマだ。だが重要かつ深刻な国家の経営課題のひとつである。
行政改革はこれまで何度も行われてきた。20年前には国鉄改革が、そして10年前には官邸機能の強化や省庁再編などの進展があった。現在も経済財政諮問会議や規制改革会議の力を得て、官邸主導の改革が行われている。だが進捗は思わしくない。それどころか役所の不祥事がますます新聞紙面を賑わせる。さらに今後は高齢化に伴って社会保障の出費が増大する。これは公共事業と違い個人向けの給付なので削減は難しい。今、のうちに抜本的な行政改革に取り組まないとわが国は10年以内にたいへんな事態に陥るだろう。
・企業の構造改革に学ぶ
91年のバブル崩壊以後民間企業はかなりの構造改革をやってきた。まずはコストダウンによる「生産性」の改善だ。次は戦略の「イノベーション」である。そして今はディスクロージャーやコンプライアンスの充実などガバナンス改革に取り組む企業が多い。企業と政府はもちろん役割が違う。企業改革の手法がそのまま使えるわけではない。だが「生産性」「イノベーション」「ガバナンス」の3つはこれからの行政改革を進める上でたいへん有効な攻め口だ。
そこで経団連の21世紀政策研究所ではまず「生産性」の観点から行政のあり方を見直すプロジェクトを立ち上げた。健保制度の見直しなどの政策のイノベーションはもちろん必要だ。また官邸主導による財政規律の強化などのガバナンス改革も重要だ。だがこれらは政治の力で古い制度と組織を刷新していくしかない。その過程では価値観や政治的信条がぶつかり合うだろう。改革のインパクトは大きいが実行は容易ではない。
これらに比べると生産性の向上は比較的取り組みやすく、また成果が早めに出やすい。しかも合意形成しやすいテーマだ。データをもとに分野別かつ部門別に課題を分析する。現状を過去と他国とあるいはものによっては民間企業と比較して改善点と選択肢をあぶり出す。わかりやすい数字や事例を使って実態と問題のありかを情報公開する。それをきっかけに世論形成もしやすい。それから後は国民の良識と政治の判断にゆだねればよい。「生産性」の改善を突破口として政策のイノベーションやガバナンスの問題に発展深化させていくとよい。
・ストックの生産性に注目
さて行政の生産性というと毎日の公務員の作業能率や毎年の予算の無駄遣いといったフローの生産性に目が行きがちだ。しかし財政事情が厳しくヒトもカネも投入が抑制されている。自ずとフローの生産性は上がっていくだろう。今後の課題はむしろストック、つまり政府が持つ人材や資産の「回転率」をいかに向上させるかである。政府は土地、建物、機材、特許、資金などありとあらゆる資産を保有している。だが必ずしも有効に使われていない。港湾、空港、道路、公園、あるいは公営住宅や学校跡地などのインフラが典型だ。老朽化したまま放置され、あるいは時代遅れの法制度のために用途転用や廃止ができない。不要な国公有資産は売却、証券化あるいは民間譲渡すべきである。あるいは用途を抜本的に見直す。政府に残すとしても経営形態を抜本的に見直す。ひいてはそれが実は民間経済を活性化させ、ひいてはGDP拡大と税収増をもたらす。例えば営団地下鉄が最近、民営化した。新線建設が終われば今後はサービスと効率の改善が経営課題になる。そのための民営化だった。同様の変革がおそらく空港、港湾、公営住宅など他の分野でもこれから起こるだろう。
ヒト、つまり公務員の生産性にも課題が多い。例えば国でも地方でも多くの公務員が議会対策に膨大な時間と労力を費す。果たしてそれだけの価値を生んでいるのだろうか。あるいは公務員の人手不足のために許認可に時間がかかり企業活動が阻害されている。これらの分野では“権力行政”の名のもとに単なる事務処理が官業のまま温存されている。手続きの簡素化はもとより、許認可の法体系を思い切って転換し民間に委ねる方法を考えるべきだ。
行革は古くからあるテーマだが時代の流れとともに課題も変わる。成熟化社会においては毎年のフローの投入の抑制や削減よりもむしろ既存の資産と人員というストックの有効活用策が課題となるはずだ。21世紀政策研究所ではこのような行政の生産性に関する種々の課題に取り組む。調査研究の結果を実際の改革につなげていくために当初から省庁の局や部に相当する具体的な分野(部門)を対象に調査し、現実的な提案をしていく予定である。皆様のご支援をお願いしたい。
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登録日:2007年 06月 23日 03:33:21
●高知とパラグアイ、そしてJICA
今からもう22年も前になるが南米をバスで一周した。一番気に入ったのがパラグアイ。アスンシオンの町はオレンジが香り、花が咲き乱れる桃源郷のようなところだった。日系人が多く「内山田旅館」という宿まであった。そこにとまってのんびり町を歩いた。さて、パラグアイには高知の人が多い。そこで自治体民間外交のニュースだ。東京経由だけではない、確かな国際交流が各地に芽生えている。それをJICAがしっかりと支えている。こういう外交が日本らしさを世界に伝えるのだろう。以下は読売。
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県職員の所谷夫妻、日系SVで1世支援
日系SVとしてパラグアイに行く所谷さんと妻裕子さん(高知市横浜新町の自宅で) 地球の裏側で暮らす日系人のお年寄りを支えたいと、県須崎福祉保健所健康課主任、所谷寿美さん(54)(高知市横浜新町)が、国際協力機構(JICA)の 日系社会シニア・ボランティア(日系SV) として、妻の裕子さん(54)と20日、南米・パラグアイに旅立つ。任期は2年。二人にとって未知の地だが、日系移民のうち高知出身者が最も多い地で「高齢者介護に取り組み、高知とパラグアイの橋渡し役に」と意気込む。寿美さんが日系SVの存在を知ったのは2年前。定年後は日本と海外を行き来する生活を考えており、「これなら自分の経験も生かせる」と応募したが不合格だった。一度は断念したが、どうしてもあきらめきれず、2年後、裕子さんに思いを打ち明けた。「私も行きたい」との応えがかえってきた。その思いが呼び込んだかのように、寿美さんに採用通知が届いた。パラグアイに移住した日本人は1950年代を中心に約7000人に上るが、高知出身者が最も多く、約1300人に達する。過酷な労働条件の中で働き続けた第一世代の高齢化が進んでおり、介護を必要とする人も増えているという。寿美さんに与えられた仕事は、福祉に取り組んできた経験を生かし、日系人高齢者が安心して暮らせる介護システムを根付かせること。「地域に応じた方法を考えたい。近代的な老人ホームより、高知市が取り組む〈いきいき百歳体操〉のような予防介護が大事なのでは」と考えている。
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登録日:2007年 06月 20日 21:22:02
●快調:大阪市改革 動物園のビジネス連携
以下サンケイ
天王寺動物園「民」から熱視線 ビジネスパートナー説明会定員超す
大阪市天王寺区にある天王寺動物園が民間のビジネスパートナーを募集する事業で、19日に開かれる説明会への参加申し込みが、定員の180人を大幅に超え、250人に達したことがわかった。北海道・旭山動物園の人気などから、動物園にビジネスチャンスがあるとみられ始めたことが背景にある。民のアイデアで、天王寺動物園の知名度アップになるか。早ければ秋にも“天王寺モデル”の動物園ビジネスが誕生する。ビジネスパートナーの募集は、大阪市経済局の中小・ベンチャー企業支援施設、大阪産業創造館(大阪市中央区)が企画した「新規パートナー募集説明会」事業を通じて呼びかけている。この事業は今年1月から展開、葬儀社や医療法人の募集に対して民間中小企業の連携などが誕生したが、動物園のような公的機関が募集説明を行うのははじめて。説明会定員は180人だが、現在、200社の250人が申し込んだという。業種は、居酒屋チェーン、健康食品メーカー、旅行会社のほか、プラスチック商社、金属加工会社などと多様だ。動物園は昨今、手軽なファミリー向けレジャースポットとして人気が復活。天王寺動物園も昨年、見学者からは見えない深い濠(ほり)で動物の棲息地を区分けし、ライオンとシマウマが一緒に暮らしているように見せるなど、運営に工夫を始めており、予想以上に企業の関心が集まった。天王寺動物園側は「お役所仕事ではだめ。柔軟な民間の発想と行動力で斬新な企画を実現したい」と、民間の斬新なアイデアに期待。グッズ開発や園内空間の活用プランなどがあるのでは、と予想している。事業提案は、説明会に出席していない企業でも応募できる。締め切りは7月20日。天王寺動物園が審査し、8月31日に同動物園がプランの詳細を尋ねる企業を決定し、その後、個別に面談する。
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登録日:2007年 06月 19日 14:32:45
- プロフィール
- 上山信一
- (男)
- http://www.pm-forum.org/ueyama/
- 慶應義塾大学総合政策学部教授、改革コンサルタント。専門は大企業・行政・NPO等の経営刷新。近年は地域再生も手がける。大学では「経営戦略」「公共政策」等を教える。旧運輸省、マッキンゼー共同経営者等を経て現職。大阪市生まれ。50歳。中央省庁・自治体の各種委員、企業顧問等を兼務。京大法、米プリンストン大修士。趣味は登山、鉄道、料理。メール:ueyama@pm-forum.org
- 最近のエントリー
- [05/17] ●大阪のエコミュゼ構想
- [05/15] ●いよいよ議会との対話へ
- [05/13] ●橋下改革、3ヶ月目の現場から
- [05/10] ●読売のインタビュー記事
- [05/10] ●行政とNPOの協働(@神奈川県)
- [05/05] ●オーケストラの公共性⑤
- [05/05] ●オーケストラの公共性④
- [05/05] ●オーケストラの公共性③
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- [05/04] ●大阪市議会、情報公開の遅れが歴然
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