2008年 10月

●やすし&太郎

以下はサンケイ
「くいだおれ太郎」は、風貌が横山やすし、に似ている。で、私は、なぜか気になるのである。やすしを上回る天才漫才師はその後、出ない。たぶん永遠に出てこないのではないか。くいだおれという名前もいけてるし、場所も道頓堀。確かにあれがなくなると大阪からまた大事なものが消えるという切迫感があるのだろう。大阪人が、くいだおれ太郎を愛して惜しむ心理はなかなかに複雑である。ともあれ、なかなかよい形で収まってめでたし、めでたし。

くいだおれ太郎、来春にも"復帰"
 大阪・道頓堀で今年7月に閉店した食堂「大阪名物くいだおれ」の看板人形「くいだおれ太郎」が来春にも、すぐ近くの旧中座跡の商業ビル前に“復帰”することが27日、関係者の話で分かった。商業ビルをリニューアルして新たな飲食施設の開業を計画している企業と商標権を持つ「くいだおれ」(大阪市中央区)が、太郎設置の条件を協議中で、近く正式に発表する。「くいだおれ太郎」をめぐっては今年4月の閉店発表以降、譲渡の申し入れなどが200件以上殺到する一方で、「太郎を道頓堀に残してほしい」という要望も多く、「くいだおれ」は、太郎を売却せず貸し出す方法を模索していた。関係者によると、中座跡の商業ビル「セラヴィスクエア中座」をリニューアルし、新しい飲食施設の開業を計画している東京都内の不動産会社のグループ企業側が6月ごろ、「くいだおれ」側に提携を提案。「くいだおれ」が数ある申し入れの中で、有力な提携先として検討を続けてきたという。新しい商業施設は、大阪らしさをテーマに、飲食店を中心にしたビルに改装する予定。「くいだおれ」の屋号や、「くいだおれ太郎」の商標権は「くいだおれ」が継続して保有。詳細な使用条件については交渉中で、ビルの名前に「くいだおれ」が使用される可能性もあるという。中座はかつての道頓堀五座のひとつで、松竹新喜劇の本拠地として親しまれたが、平成11年に閉鎖された。跡地には16年、セラヴィスクエア中座が開業したが、今年5月に運営会社が経営破綻(はたん)し、テナントの撤退が相次いでいた。

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登録日:2008年 10月 28日 07:20:43

●淀屋橋 重要文化財

以下は大阪日日
極めて珍しいデザイン 淀屋橋大江橋 国の重文に
 国の文化審議会が十七日に答申した重要文化財に、大阪府から御堂筋(国道25号)の一部である大江橋(大阪市北区)と淀屋橋(同市北、中央区)が選ばれた。「戦前期の極めて珍しいデザインの橋」と歴史的な価値が評価された。


国の重要文化財に指定された淀屋橋(上)と大江橋
 大江橋は堂島川に架かる長さ八一・五メートル、幅三七・二メートルで鉄筋コンクリート造のアーチ橋。江戸時代は木橋だったが、一八八五(明治十八)年の洪水で流された。

 一方、淀屋橋は堂島川と平行して南側を流れる土佐堀川に架かる長さ五三・五メートル、幅三六・五メートルで、鉄筋コンクリート造のアーチ橋。豪商「淀屋」が江戸時代に架橋したと伝えられている。木橋、鉄柱木橋を経て、一九一一(明治四十四)年の市電の敷設事業で本格的な鉄橋に替わった。

 両橋は御堂筋の拡幅工事に合わせて付け替えが計画され、一九三五(昭和十)年に完成した。デザインは一般公募で採用した建築家・故大谷龍雄氏の案。アーチを多用した“南欧中世気風”といわれており、高欄部分はコンクリートに花こう岩を張り、側壁のアーチ部分は青銅製の鋳物飾りを付けている。二〇〇二年には大阪市の文化財に指定された。

 大阪府の橋下徹知事は「うれしい。大阪の橋は渡るだけでなく、横から、川辺からきちんとゆっくり見てもらいたい」と指定を喜んだ。また府文化財保護課は「橋の重要文化財指定は大阪の近代土木史の一端を後世に伝える意味においても意義深く、府の水都再生にも貢献するものといえる」としている。

 府内の重要文化財・建造物は九十五件、二所、二期で、うち国宝は五件となる。

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登録日:2008年 10月 28日 07:16:41

●関西州政府の外交戦略

以下はサンケイ
この記事、なかなかに近未来的。関西州が独自の外交を展開する日もま近である。

武漢直行便、実現に尽力 関西広域機構、湖北省と合意
 【武漢(中国)=松岡達郎】関西経済界と関西を中心とする地方自治体でつくる関西広域機構(秋山喜久会長)の交流団が25日、中国湖北省武漢市を訪問し、同省の李鴻忠省長と武漢-関空の直行便就航に最大の努力を尽くすことなどを確認、同省政府と「両地域の互恵の協力関係樹立に向けて共同で努力する」とした合意文書に調印した。今回は日中平和友好条約締結30周年を記念した交流事業の一環で、関西の官民が一体となって中国内陸部で発展が著しい大都市と交流を深めるとともに、関西をアピールするのが目的。
交流団には団長の秋山会長はじめ、副団長の山田啓二京都府知事、荒井正吾奈良県知事らが参加した。武漢市は11月公開予定の映画「レッドクリフ」に登場する三国志の赤壁の古戦場が近くにあることでも知られる。市内のホテルで開かれた調印式の後、秋山会長が「今回の成果として双方の協力関係がさらに深まることを期待する」とあいさつ。李省長は「学生の修学旅行先に関西を選ぶなど教育交流から着手したい。また、環境重視の社会づくりは学ばなければいけない」と述べた。

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登録日:2008年 10月 26日 16:55:10

●新著「行政の解体と再生ーニッポンの公共を再構築する」(東洋経済)を刊行

 新著「行政の解体と再生ーニッポンの公共を再構築する」(東洋経済)を出しました。 桧森隆一氏との共著です。ぜひ、お買い求めください。この本はわたしがこれまで出してきた行政改革のシリーズ本の続編です。すなわち「行政評価の時代」→「行政経営の時代」→「政策連携の時代」の次の本です。連携の次は解体、そしてその次は再生です。これで一周しましたので時代シリーズは完結です。なお、本書では太田時代の大阪府の改革、関時代の大阪市の改革、横浜・静岡・川崎などの文化施設の評価もしています。
以下は案内です。
「改革においては、古いものを壊すと同時に新しいものを育てる必要があります。本書の第I部は“壊す改革”としての行政改革の先端事例を紹介しています。具体的には、行政機関の資産の流動化(大阪市など),文化施設など公共施設の経営の見直し(横浜市、静岡県など)、外注管理、指定管理者制度(全国各地)などです。
後半の第II部は“創る改革”、つまり「民が担う公共」の紹介です。この10年で急成長したNPOの現状分析のほか、大企業のCSR(企業の社会的責任)、SRI(社会責任投資)、社会企業(ソーシャル・ベンチャー)、オルタナティブバンク(NPOバンク)などを紹介しています。そして終章ではこれからの公務員と市民の役割を論じています。
行政を解体することで民が担う公共が育つ、それを経て再び行政も再生できる──これが本書のモチーフです。 」
・序章 なぜ今「行政の解体と再生」なのか
・第I部  行政解体の時代
第1章  資産の流動化と公共施設の見直し
第2章  公立文化施設の経営刷新
第3章  民間への管理委託の先行事例―太田知事時代の大阪府の改革
第4章  指定管理者制度
第5章  行政機関の外注管理
・第II部 民が担う公共
第6章  企業と社会の新たな関係
第7章  社会企業とその出現の背景
第8章  社会企業としてのオルタナティブバンク
第9章  行政解体とNPO法人
終章  個人の公共性と職業としての公務員

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登録日:2008年 10月 25日 16:44:32

●水道統合

以下、サンケイ
大阪府と市 水道事業統合 投資削減2000億円以上
 大阪府市の水道事業統合検証委員会の第2回会合が22日、大阪市内で開かれ、府市両案の大枠の検証を終えた。その結果、両案とも統合により2000億円以上の投資が削減でき、用水事業の給水原価は20~26%安くできるとする効果では一致したものの、統合後の運営方法などをめぐり、隔たりは大きいことが判明した。検証委では細部を詰め、年内にも8人の委員が意見の具申を行う方針。結論は橋下徹知事、平松邦夫市長の政治判断に委ねる。

 検証委が、府営水道を全面的に承継するとした市案で注目したのは、25年間で2460億円の投資削減効果。府市連絡管を380億円で設置することなどにより、市営水道から府南部への給水や浄水場の効率活用が可能となり、削減が見込めるとしている。検証委では「根拠が示されていない」という意見も出たが、投資削減の具体性では府案より評価する声が目立った。

 ただ、大阪市が府営水道を丸飲みするという案に、市町村からは「料金設定など大阪市の一方的な決定にならないか」といった懸念も出され、府民全体の民意の反映方法が課題として浮上した。運営方法も市案では独立行政法人などを例示するにとどめている。

 一方、一部事務組合の水道企業団を設立して両組織を統合するとした府案は、投資削減2270億円のほか、人件費削減や土地売却益計865億円を盛り込み、数字上は市案を上回る2775億円の統合効果を弾き出した。府市町村の議員からなる「企業団議会」を設置することにより、民意を公平に反映できるとしているが、検証委では「水需要の減少傾向を反映していない」「人件費削減の見通しも不十分」といった厳しい意見が相次いだ。

 統合によって平成42年の府域(大阪市除く)の給水原価は、1トンあたり82円(18年)から、市案で17円、府案で22円削減できるとされ、両案とも統合効果が認められる。しかし、統合後の運営方法や投資削減の手法を巡る府市の溝は埋まらぬままで、合意に至るには大きな政治判断が求められることになりそうだ。

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登録日:2008年 10月 25日 16:33:44

●公務員制度改革(高橋洋一x岸博幸X上山)

以下は「フィナンシャルジャパン」誌11月号から〔対談〕

渡辺大臣の改革は評価できる:「裏口の正攻法」だった

──渡辺喜美大臣が旗を振ってきた公務員制度改革とは、一体何だったのでしょうか。
髙橋 国家公務員には「入口」(入省)と「中間」(省庁在職中)と「出口」(退職)の3段階がある。各省割拠主義をなくすために入口の「一括採用」、中間における、省ごとでない内閣一括管理、出口の天下り規制が必要だ。出口の天下り規制は安倍内閣のときにやったので、今回の公務員制度改革では、入口と中間をやるつもりだった。結果としては中間だけに終わったが。
──上山さんは今回の改革はどう見ていらっしゃいますか?
上山 権力の源泉は、「ヒトとおカネをどういうふうに動かすか」という点にありますから、霞が関を改革する上で、人事権の所在をはっきりさせるのには意味があったと思います。組織とヒトの行動様式を変えるためにはいろいろな方法がありますが、自分の将来が誰によって評価され、何によって人生が決まるのかがはっきり見えれば、行動様式は変わるはず。そういう意味で、第二の人生を含めて、自分の仕事が役所の先輩でなく、官邸や第三者に決定されるということになれば、官僚の日常の行動様式は変わっていくでしょう。改革の正攻法は「予算編成権を官邸に移す」とか「会計検査や政策評価の権限を集権化する」といったことだという意見がありますが、政治的にできない。
 そんな中で「カネ」ではなく「ヒト」から手をつけたのは、“裏口の正攻法”。あの時点でできることをやったといえるでしょう。
──できる限りのことはやったと。岸さんの評価はどうですか?
岸 方向は正しかったと思います。役所の行動原理や中でのパワーバランスを考えると、予算・権限・人事が非常に大事ですから。入口、中間、出口とそれぞれの部分をきっちりやろうとしたことは評価すべきですが、その取り組みが本当に前進するのか、見えなくなっているのが現状です。
──皆さんの評価とマスコミの評価にはギャップが感じられる気がします。
髙橋 マスコミは役所の情報にかなり依存していますからね。記者クラブの情報はほとんどが役所情報だし、クラブに加盟していないとソース(情報源)がない。マスコミが評価しないというのは役所が評価しないということで、逆にいえば、一般の評価は高いのではないでしょうか。実際、私の本は随分売れているわけです。実際この改革をわかってる人は数人しかいない。
岸 役人の根回しを受けた政治家が反対したことで、図らずも「いかに政官が悪い意味でくっつき過ぎているか」ということが証明されましたよね。
──渡辺大臣は、はた目からは一生懸命やっていたように見えます。上山さんは、渡辺大臣のコミットメントをどう評価しますか?
上山 私は逐次、横で見ていたわけではないので評価できる立場ではない。ですが“発信”という意味でよい仕事をされたと思います。彼を通じて国民に守旧派の抵抗ぶりが伝わった。
──髙橋さんはどう見ますか?
髙橋 私は渡辺さんをそばで見ていて、官邸からの応援が少ないのがよくわかりました。彼が最後に流した涙、あれは本当のうれし涙です。
 たしかに、初めは自民党・官邸の“過去官僚”とか抵抗勢力が法案を廃案にしようとしていた。出入り口の話をした時に、最初、法案には「一括採用」があったのに、民主党と自民党が最後の修正で一括採用を抜きました。それでも、廃案確実といわれていた法案が最後のどんでん返しで成立した。彼はそれまでのことを振り返って感極まり、涙してしまったのでしょうね。
 率直に言って、福田総理も最初あまりやる気がなかったのが、はたから見てわかっていました。だから、法案が成立して渡辺さんはうれしかったと思います。
──抜かれずに残った骨には有効な小骨はないんでしょうか?
髙橋 一番は人事局をつくったことですね。最初の案では局をつくるだけではなくて、庁をつくるという話でした。局になったからといって、総務省の行管局関係課や財務省の給与課とか、人事院の採用部門の機能を全部集めるという話がおざなりになってはいけない。各省から権限を引っぱがして(奪って)人事局をつくるのか、そうした機能を持たない人事局をつくるのかではまったく違う。
「給与法」というのがあって、安倍内閣のときに国家公務員法を改正して年功序列賃金をなくしたんですが、それだけでは足りなくて、給与法も直す必要があります。私はそれを茂木敏光大臣にテレビ番組で言ったのに、彼は本当にやってくれるでしょうか。
 公務員の人件費が高止まりしている。上山さんが関わっている大阪府は大きく下げるけど、国家公務員は給与法があるからできない。公務員の人件費削減では、退職者があっても補充しないというやり方しかできない。これはおかしい。ベースを下げるという“普通の考え方”ができない。
──岸さんはどう見ますか?
岸 「方向性は正しいものの、実務の段階に入ってかなり厳しくなっているな」というのが正直な感想です。渡辺大臣は大変頑張ったと思います。高く評価してしかるべきでしょう。

「次」を期待される人に
改革はできない

──福田改造内閣の全般的な印象はいかがですか?
上山 特にないですね。次の内閣への「つなぎ」でしかないので。
──財界人による顧問会議は意味がないんでしょうか?
──大臣がうまく官僚に取り込まれた事実をどう見ますか?
上山 「次」を期待される人には改革は難しいでしょう。「いつ辞めてもいい」と思う人でないと。その点、大阪府の橋下知事は思い切りやってから弁護士に戻ればいいし、田中康夫さんも作家に戻ればいい。竹中(平蔵)さんも同じでした。そういう人は思い切ってやれる。要は頑張るかどうか。いい人かどうかということは問題ではない。今の自民党のような古い体質の組織で伸びていこうという人は改革を主導するポジションでは動けないでしょう。。──ー財界人による顧問会議は意味がないんでしょうか?
上山 あれはただビッグネームを並べたアリバイ作りに見えます。忙しい人ばかりで、スケジュールが合わないでしょう
髙橋 脱藩官僚の会でも公募がいいと緊急提言しましたが、結局福田総理はやらなかった。民間人も入りましたが人数も少ないし、選別があったので、やる気のある人がどこまで入っているのか疑問。渡辺大臣サイドでリストを作ったんですが、かなり却下された。却下された中に私は含まれていたらしいです。
上山 渡辺大臣が「この人がいい」と言ったのは、みんなダメ。
岸 そういう意味でも渡辺大臣は可哀相。彼が頑張って、事務局には外部の人間でもいい人材が入ったんです。脱藩官僚の会のメンバーも非常勤で入りました。
 ただ支えの渡辺さんがいなくなって、旧来の方法で政治の世界で上っていこうという人が来ると、飼殺しにされる恐れもある。
──完全に骨抜きになると見ておくべきでしょうか?
岸 私はそう思います。
上山 おそらくその前に衆議院解散総選挙になるでしょう。ですから、私は楽観視しています。
──官邸にはやる気がない?
岸 ないと思いますね。
上山 やる気というか、公務員制度改革クラスの話になると、政権交代をかけた大論争を経ないと動かないと思います。郵政民営化はまさにそうで、選挙をちらつかせながらやった。政党Aか政党Bかという政党選択をかけたレベルの政策として持っていけば、ポンと変わると思います。
 日本は政権交代をろくに経験していない。なので、あのスケールのことをやるならば、当事者にそういうパワーがないと無理。 今度は“自民党の中での政権交代”でなく、本当の政権交代が起きないと。本当の改革、つまり霞が関再々編、イギリス型のエージェンシー(政策の立案・形成部門と分離した執行部門)制度の導入、航空管制や空港の民営化といった類の議論は、政権交代プレッシャーの中でしか、本当の動きは出てこない。
岸 そうは言っても、論争の相手は民主党ですよね。民主党がやれるとは思えませんが……。
上山 民主党が政権を取ってダメになって、また自民党が取れば、いい。干されていた中から有能な政治家が出てくるはずです。
岸 そうなるでしょうか? いま論争というと、バラまき論争になってしまっていますが。
上山 当面はそうですが、次の次を考えるしかないでしょう。

官僚の発想は
「すべての道は天下りに通ず」

──今後の政局はどういうふうになると見られますか?
上山 昔は政治の話題といえば、「誰と誰がどこで飯を食って何を決めた」というレベルでしたが、今では、建前でも政策を戦わせるところまでは上がった。道路問題、郵政民営化も本物の改革なのかという議論はありますが、そういう意味で評価できます。
 ただ一般紙をはじめマスコミが暗過ぎる。「日本だけがダメだ」とか「日本だけが沈む」とか。ポピュリズム批判だってそう。皆が政治に参加するとどうしても“ポピュリズム”になる。昔の、選挙にも行かず関心もないアパシー(政治的無関心)よりもましです。
 だけど今は、日曜日の朝からテレビで政治の議論をやっていて、普通のおばさんが掃除機をかけながら「郵政民営化がどうだ」っていう議論を見ている。素晴らしい進歩です。私が子供のころは細川隆元(故人・政治評論家)の「時事放談」だけ。
 欧米では民主政治が進んでいるといいますが、ブッシュだってクリントンだって、同族政治をやっている。日本だけ遅れているという意識を持つ必要はないんです。
岸 政策に関する霞が関の能力は下がっていて、それが結構政治にも影響する気がします。自分が関わっている役所だけを見ても、政策を考える上での情報収集能力が落ちていますし、出す政策もつまらない。それで世間や政治家に根回しするから、政策に関する議論のレベルは落ちていますね。
上山 私は大阪と東京で活動していますが、大阪で財界や府庁の人と話しているほうが、空港戦略は見えやすいです。霞が関は運賃の許認可などがなくなって航空会社との接点が薄い。残っている権限は、空港工事の権限だけです。
 関西に3つ空港があって、関西空港がダメになっているから伊丹空港を廃止したらどうかとか、神戸はどうするという話をしに行っても、「工事事業の話以外はわからない」という感じ。伊丹を売り払うと1.1兆円で、関西空港の借金とほぼ同額。関西で普通に考えると出てくる話に対して反応できなくなっている。
髙橋 官邸でオープンスカイ(航空自由化)に取り組んだ時、官邸主導で航空交渉も地方がやればいいという方向で進めようとしたんですが、官僚の必死の抵抗にあいました。旧運輸省出身の審議官クラスの人が官邸の私の近くに来て、反対しかしない。オープンスカイが完全に実現しちゃったら、その人も省庁に戻れなくなるからでしょうね。
「役所の権限がすべて。なぜなら“すべてが天下りに通ず”だから」という感じで、全部そこから考えるという話になっちゃう。
岸 天下り維持のための対応で一番象徴的なのが、政策金融改革のときのこと。各省庁は当然抵抗して反論を用意しますが、その準備に若手のエース級の課長や課長補佐を投入するんです。彼らも本音では嫌でやりたくないし、「ジジイの天下りのために自分たちの時間をとられるのは嫌だ」とは思っているんですが、組織のためには仕方がないということになる。(つづく)

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登録日:2008年 10月 19日 07:51:48

●大阪府下市町村の改革意欲比較表

画像

上記は読売。記載のある市町村は改革意欲あり、ない市町村は事なかれ主義とみた。ちなみにサンケイと読売はきちんと報道。朝日、毎日、日経は避けた。メディアの姿勢も評価にさらされる時代だ。

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登録日:2008年 10月 17日 22:02:27

●市町村別学力テスト結果公開

以下は時事通信
霞ヶ関の習性からすれば、これはどうやら大阪発、全国の変革の先例になりそうだ。文部科学省に忠誠を誓って「非公表」を主張する県の知事や市町村長は知らないうちにはしごをはずされ、えらい目にあうだろう。転向するなら今のうちである。何が本当の課題か、子供たちにとって善か、じっくり考えてほしい。一時の混乱よりも将来の子供たちのことを本当に考えるべきだ。橋下知事の真意は一貫している。財政再建も子供たちに将来つけをのこさないため。今度の混乱も子供たちの未来を最優先に考えた末のこと。今後の文部科学省の議論が正しい方向に行くことを期待したい。
ーーーーーーーーーーーーー
〔引用〕公表方法を再検討=来年度の学力テスト-文科省
 秋田県教育委員会と大阪府が相次いで全国学力テストの市町村別成績の開示を決めたことを受け、文部科学省は16日、テスト結果の公表方法を再検討する方針を明らかにした。専門家による検討会を近く設け、2009年度の実施要領を年内にまとめる。
 検討会では各地の教委から意見を聞く予定。教委・学校への結果提供の早期化や、データを有効活用するための分析のあり方なども話し合う。(2008/10/16-19:42)
------------------------------------------------------------------
以下は毎日。
[混乱」「強引」「戸惑い」などいろいろな批判があるが知事の狙いは、大阪の子供たちの学力向上の一点。子供の学力は将来の生きる力。自分の子供のことなら必死で誰しもやるはずだが、市町村の教育委員会の中には役所仕事で適当にこなしているところがある。
 現場の教師は必死でがんばっているが教育委員会がむしろそれを邪魔する場合もある。 悪けりゃ序列化という発想はあまりに弱気で後ろ向き。つべこべ言わずに必死で改善すればいいのだ。 大事なのは過去よりも良くなるかどうかであり、市町村の間の比較ではない。市町村間の間接的な競争にさらされる効果もあるがそれは二の次だ。混乱や序列化の恐れは否定しきれないが、テストしたなら結果を公表しなければ必死の努力が始まらないし、向上したかしないか、わからない。
 それにしても注目すべきは今回、「公表しない」とした市町村である?そしてそこの教育委員会の仕事ぶりである。教育委員会の仕事は学力向上の側面支援のはずだ。当然ながら結果責任を負わせるべきだ。みんなで厳しく監視しよう。あるいは情報公開請求をすべきだ。公表しないなら代わりに「よほどの努力をしている」という証拠を市民に示すべきだ。なぜなら大阪府は全体として最悪の結果になっているのだから。原点はとにかく、「大阪は最悪」という点にある。国全体の公表、非公表のべき論や一般論などどうでもよい。要するに大阪は最悪レベル、それを脱するためには何でもやる。公表はその始めの第一歩にしかすぎない。
ーーーー
全国学力テスト:結果一部公表 橋下・大阪府知事、問題提起狙った
 橋下徹知事は16日午前、府教育委員との懇談会で全国学力テストの結果公表について「学校現場と地域が一緒になって教育に関心を持ってもらうための問題提起だ」と述べた。テスト結果を巡る取り組みについて市町村に差があることを指摘し、「公表を訴えないと(教育委員会が)保護者の納得するものを出さないのではと考えた」と話した。【石川隆宣】

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登録日:2008年 10月 17日 00:22:10

●実はどっちも裕福

以下は朝日。自治体が裕福か裕福でないかはフローとストックの両面で見る必要がある。府も市もフロー(PLベース)では赤字、しかしストックではいずれも黒字。府も市も5兆円の負債を抱えるが資産は府は6兆、市は15兆もある(ともに売れるもの、不要なものは限られるが)。この意味ではどっちも裕福だ。田舎よりははるかに資産がある。だが、毎年の出費の中身が社会福祉中心に変わりつつあり、やりくりしにくくなっていて苦しい。相対的には市のほうが資産があるもののそれを使ってやってる事業も多い(市営住宅、地下鉄など)。だから単純な評価は難しい。府も市もなく、大阪として東京やソウル、上海、NYと比べてほしいものだ。その意味でも早く、府市は共に廃止して新しい自治体を作るべきだ。
ーーー
大阪市の平松邦夫市長は14日、大阪府の橋下徹知事の地方分権論について「知事の考えには、政令指定市は裕福で財源もあり、中でも大阪市は裕福だという誤解がある。それを取り除いてもらわないと議論の成り立つ余地がない」と批判した。関西4政令指定市長の会議で語った。 会議では、市が財政力指数では府内43市町村のうち10番目と必ずしも「裕福」でないとする資料を配布。平松市長は、府に代わって政令指定市が行っている大都市特例事務の経費に対し、約3割しか税制上の措置がない現状にも不快感を示した。 また、橋下知事が「大阪が発展しないのは府と市が二つあること」などと発言していることに触れ、平松市長は「大阪は真ん中を大阪市がおさえていて、府が何かしようとしても大阪市がじゃまという思いがあると思う。それやったら府がやっている事務事業を市に渡し、その分税源をいただきたい」と訴えた。

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登録日:2008年 10月 15日 08:12:16

●奈良県庁も改革中

以下はサンケイ。奈良県は何ごとにつけ地味、だが荒井知事の改革が次々と実を結びつつある。楽しみである。ついでに言えば福井県も地味だが着実に改革。両県は元中央官僚出身の知事だがやる人はやるということだろう。
ーーーー
赤字体質改善へ 外部から"メス" 県立奈良病院で院長公募
 自治体病院が経営に行き詰まる中、奈良県は全国で初めて、県北部の基幹病院となっている県立奈良病院(奈良市)で病院長を公募する。内部からの昇格が慣例になっている院長人事では、約5億2000万円にのぼる累積赤字の改善は望めないとして、外部の人材に活路を求めた格好だ。奈良県によると、奈良病院に三室病院(三郷町)、五條病院(五條市)を合わせた県立3病院の累積決算は平成15年度に赤字に転落した。その後、赤字は増える傾向にあり、19年度には前年同期比約85%増の約21億5300億円に膨らんでいる。奈良病院単体の累積赤字も約5億2000万円にのぼり、「危機的状況」(荒井正吾知事)に陥っている。大都市圏の待遇のよい病院に医師が集中する傾向にも逆らえず、3病院の医師数は19年までの4年間で約20人減の145人に。患者数も約10万人減の約76万6500人にまで減り、経営悪化に拍車をかける悪循環に陥っている。公募するのは、25年以上の臨床経験を持つ医師免許取得者で、国籍は問わない。来年4月の採用で、年収は現在の県立病院長の平均より約1割多い1450万円程度を予定している。奈良県では荒井知事が19年5月に就任して以降、企業誘致を専属で担当する「企業立地コンシェルジュ」を、県新公会堂(奈良市)館長に民間人を採用するなど外部人材で組織改革に取り組んでいる。県では「内部昇格の人材では思いつかないない斬新な発想を期待したい」としており、他の2病院の病院長についても公募を検討する。荒井知事は「病院経営改革に意欲のある医師はぜひ挑戦してほしい」と呼びかけている。

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登録日:2008年 10月 13日 21:49:07

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プロフィール
上山信一
(男)
http://www.pm-forum.org/ueyama/
慶應義塾大学総合政策学部教授、改革コンサルタント。専門は大企業・行政・NPO等の経営刷新。近年は地域再生も手がける。大学では「経営戦略」「公共政策」等を教える。旧運輸省、マッキンゼー共同経営者等を経て現職。大阪市生まれ。50歳。中央省庁・自治体の各種委員、企業顧問等を兼務。京大法、米プリンストン大修士。趣味は登山、鉄道、料理。メール:ueyama@pm-forum.org
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