2009年 07月

●次は何を歌う?

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 今日はロバータ・フラック@ブルーノートのライブに行ってきた。となりの席のおっさんが曲のイントロを聴くたびに「イェーイ」と吠える。うるさくてみんな冷たいまなざし。だが、おっさんがはしゃぐ理由は僕にはよくわかる。この人はいつも次に歌う曲を最初に決めずにその場の雰囲気で決めるのだ。「おお、次はこうきたか・・」「えっ、ここでバラード」「あれ、スティービー・ワンダーの曲をなんとここで」などなど・・マニアには驚きが続くステージなのだ。
 まあ、鉄チャンがダイヤ改正直後の時刻表を見て「おおっ、なぜここで快速が3分停車なのだ。そうか貨物の退避か」と感極まって声を上げるのと同じ理由なのだ。
 ともあれ私は中学生のころ、なんで「キリング」なのに「やさしく歌って」なのだ・・変な英語だと悩んでいた。それがもう51歳。だから彼女も73歳だがあの暖かいつやのある声はマジック。どう見ても40歳の声だ。黒人っぽさがない、ソウルでないといろいろ批評されてきた彼女の音楽も今はもう超正統派。あれは実はクラシック、ジャズ、ゴスペルなどのフュージョンの走りだったんだとみんなが理解する。マイケルジャクソンにとってもお母さんみたいな存在だった。次の来日はいつだろう。「イェーイ」のおっさんと一緒に僕も次回の来日を楽しみにしている。

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登録日:2009年 07月 30日 23:48:02

●アニメキャラで地域再生

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 今日29日はBSフジのプライムニュース(7-9時pm,毎日)にゲストコメンテーターで出演。地域再生がテーマだったがさすがCXフジテレビである。目の付け所が鋭い。「ガンダムvs鉄人28号」による地域再生がテーマだった。前者はお台場で無料公開中。後者は神戸・新長田にできる予定。どっちも高さ18メートルの立像が話題だ。
 僕は鉄人28号世代だがガンダムも好きでビデオで見ていたのでご機嫌。出演者一同で記念撮影をしてきた。
 アニメは間違いなく21世紀の日本にとってひとつの基幹産業になるだろう(ハリウッド、スポーツがアメリカにとってそうであるように)。アニメをめぐっては最近、三鷹にジブリ美術館ができたり、大学院ができたり、漫画の殿堂構想があったりでよく話題になるが産業としてますます有望だ。ところで地域再生との関係だが、「ガンダム=大仏」が僕の説。上井草にあるガンダムにはお賽銭が集まり、お台場ではガンダムに触る人が列をなす。ガンダムを見に行くのは巡礼である。共和国の守護神ガンダムは人々の”英雄待望”という時代の気分を集めながら今日もお台場にたたずむ。ちなみに大阪では橋下知事=アムロ少年説、が密かにささやかれている。アムロももう40歳になってしまったが確かに就任された当初、素顔の知事にはアムロに似た場面もあった気がする。モビルスーツは知事の職。ガンダムは勝負を重ねるごとに強くなっている。共和国を救うかもしれないという英雄待望論は東西共通かもしれない。

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登録日:2009年 07月 30日 18:53:06

●外郭団体の不祥事に大甘の大阪市役所

以下は読売。
公金2億円もの横領の疑い。こういう問題は個人のモラルの問題にすり替えられがちだがこれだけの規模の横領は民間企業ではまず起こらない。
 第3セクターがいかにいい加減な経営をやっているか、いかに無能かの象徴である。
 またそういう3セクの放漫経営を大阪市が野放しにしていることも問題だ。
 要するに事件の根っこには大阪市役所の経営&管理監督能力の欠如がある。その意味では、市役所本体も担当部局の長、担当者を処分すべきだ。
 市役所職員はおそらく「3セクは別法人ですから」と言い逃れをするだろうが、改革派市長なら市役所の担当部門が3セクを管理できなかった責任を問うだろう。監視、チェックを怠ったという意味では当時の大阪市役所の担当局長、担当者の刑事告発も考えるべきである。歴代の3セクの社長にも資金返還を求めるべきである。
 ところがどうもこの記事を見る限りでは、大阪市役所→3セクへの委託契約の解除と今回の訴訟で済ませようという大阪市役所の官僚組織の意図が見え見えである。市長はいったい何をしているのだろう?関市長の時代なら、第3者調査委員会を作り、歴代社長への公開ヒアリングなど徹底的な調査をやったに違いない。今回もまた議会も一緒になっての穏便処理工作なのか?議会が大きく取り上げられるか否かにも市民はじっくり観察してほしい。
 本件だけではない、大阪市の外郭団体はこれまでにも数々の不祥事を起こしていいる。本件の処理の甘さは大阪市役所の改革の後退を象徴する案件として興味深い。市長の改革遂行能力に大きな疑問が湧いてしまう事案である。
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大阪市3セク 2億円賠償求め、元管理事務所長を提訴
トンネル回数券1万枚所在不明
 「大阪港咲洲(さきしま)トンネル」(大阪市住之江―港区)の磁気カード型通行回数券約1万枚が所在不明になっている問題で、トンネル運営を大阪市から委託されていた市の第3セクター「大阪港トランスポートシステム」が、「回数券の管理を怠った」としてトンネル管理事務所の元所長(退職)を相手に約2億円の損害賠償を求める訴えを大阪地裁に起こしていたことがわかった。併せて同社は、元所長が一部を着服した疑いがあるとして、業務上横領容疑で大阪府警に告訴した。

同社によると、回数券は1997年のトンネル開通以来、約43万枚(1枚2000~3万円)が販売された。昨年9月の市の定期監査で、この事務所の販売分について、販売実績と在庫数が合わないことが判明。元所長は開通当初から事実上1人で回数券の販売・保管を担当していた。 元所長は今年1月、体調不良を理由に依願退職。それまでの社内調査に、不正関与を否定したという。同社は今年5月、市から委託契約を解除された。(2009年7月26日 読売新聞)

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登録日:2009年 07月 26日 10:54:58

●再チャレンジ、WTC遷都

以下は大阪日日新聞

WTC購入要請 知事、議会再提案の意向
2009年7月24日
 経営破綻(はたん)した大阪市の第三セクター「大阪ワールドトレードセンタービルディング」(WTC)について、更生管財人の中井康之弁護士が23日、大阪府の橋下徹知事と同市の平松邦夫市長を訪ね、府と市にそれぞれWTC購入を検討するよう要請した。橋下知事は同日の会見で、早ければ9月議会にもWTCへの府庁舎移転を再提案したい意向を示した。

 府庁を訪れた中井氏は、橋下知事に「関西経済同友会からWTCへの庁舎移転の要望があり、知事も前向きと聞く。10月までに方向性を出してほしい」と検討を求めた。橋下知事は「関西発展の起爆剤となる。何とか議会に再挑戦していきたい」と応じた。

 一方、中井氏から府と市でWTCを買い取るよう打診された平松市長は、定例会見で「(購入は)最後の手段」と従来通りの考えを強調する一方、府庁舎移転については「管財人から正式に府に対して働き掛けてほしいと受け取れる部分があった。真意を確認した上で動ける範囲で動きたい」と述べた。

 平松市長は「これまでは会社更生法を申請し、管財人に判断をまかせていた立場上、動けなかった」と振り返り、「(府の購入について)知事との間で話が進んだのであれば、府市共同で咲洲エリアのまちづくりを進めていく」と、前向きな姿勢を示した。

 また、複数の企業が購入を検討している中で府と市に買い取りを持ち掛けた理由について、中井氏は「WTCの価値は単なる収益ビルにとどまらない。咲洲開発の主体として大阪が活性化することを考えれば、府と市に購入を検討してほしいと考えた」と述べた。

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登録日:2009年 07月 25日 02:06:23

●大阪市のレセプト審査問題の深堀を!

以下は大阪日日。
大阪市役所のレセプト審査は、前回の市政改革でも問題になった。今回の問題に限らず、審査体制に疑問がある。
 他の都市では次々に民間第3者の審査機関(削り屋さん)への業務委託が進んでいる。安くて厳しい審査に切り替え、不正と間違いを摘発是正している。前回の市政改革でも私は「外郭団体の市民共済会がレセプト審査の作業を独占して受注しているのはおかしい。不正と間違い、非効率の温床になっているのではないか。そもそも競争原理が働かない」と再三指摘。
 しかし、健康福祉局は「問題ない」「ちゃんとやっている、優秀」として問題の引き伸ばしをはかってきた。この問題は大きい。医療機関との不適切な関係があるのではないか?また地下鉄の売店をなぜ市民共済会が受託し続けるのか?交通局はレセプト審査の専門機関であるはずのこの団体に売店を任せ続ける。毎日放送などの指摘を無視して継続だ。敬老パスの名目で福祉予算からお金をもらっている見返りの利権譲渡という見方もできる?レセプト審査がずさんであるのはいうまでもないが、そこにとどまらない。市民共済会の存在とお金の流れは不自然だ。医療利権、外郭団体利権、そして交通局利権の実態解明を期待したい。
ーーー
大阪市、不審レセプト4年放置 審査委が改善勧告
2009年7月13日 12:15
 生活保護受給者に医療扶助を行った際、診療報酬の不正受給や請求ミスが疑われるレセプト(診療報酬明細書)の点検を、大阪市住吉区の保健福祉センターが少なくとも4年間怠っていたとして、市公正職務審査委員会は13日、全市での実態調査と改善措置を市に勧告した。


 内部告発を受け審査委が調査した。住吉区の不審なレセプトは2008年度に約1万9千件あり、不正請求や過大請求を見逃していた可能性がある。

 審査委によると、必要な書類がないものや重複請求などをケースワーカーがレセプトと照合し点検する決まりだが、センターの医療扶助担当者が「番号の転記間違いなどの単純ミス」と勝手に判断し、05年ごろから全く点検していなかった

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登録日:2009年 07月 14日 07:50:24

●改革派首長は、政局を動かせるか――大阪府特別顧問の視点から

 衆院選に向け、橋下知事ら首長連合の動静が注目を集める。全国からの支持をてこ
に政権交代そのものや選挙後の与党の基本政策を左右する可能性が濃厚だ。筆者は昨
年来、大阪府の特別顧問を務める。今回は「チーム橋下」の監督役の経験をもとに解
説したい。

■橋下知事は「平成の目覚まし時計」

 知事とはほぼ毎週会う。懸案(関西空港、府立大学、水道など)について数字を伴
った打開案を議論する。私はもともと経営コンサルタント、知事は弁護士。ともに抽
象論が嫌いで個別具体の問題を解決するなかから国政や制度のおかしさをあぶり出す
作業をする。

 今朝(執筆時の7月8日)は月刊誌の対談インタビューだ。編集者の司会のもと橋下
改革の成果と課題を知事とじっくり語った。

 橋下知事の強さとユニークさは語りつくされている。「ぼったくりバー」「くそ教
育委員会」など下品だがわかりやすい表現はその一例だ。そばで見ていて感心するの
は課題提起のタイミングである。みんなが疑問に思うテーマについて普段から考えて
いる。その上で目の前の具体案件に合わせてすかさず本質を突いた指摘をする。国の
ダム建設中止、学校への携帯持ち込み、直轄負担金問題などいずれも知事の小さな疑
問から始まった。そこから本質を掘り下げ、制度のおかしさを見抜く。そのうえで最
終的に「ワンフレーズ」で国民に改革の必要性を訴える。

 もちろん、国は一知事の指摘程度では簡単に制度の見直しなどしない。だが予算編
成や選挙の目前なら有利な交渉ができる。知事はそのタイミングの見極めが絶妙だ。
満を持してゲームを始める。すべての過程をオープンに見せるので有利な展開ができ
る。知事の動静が注目を集める背景には戦略がある。彼は多くの人々が「タイム・イ
ズ・ナウ」と気づく時期に発言をする。彼の存在は「平成の目覚まし時計」といって
よい。

■首長連合の狙いは?

 今回の「首長連合」という球も絶妙なタイミングで“ライト-センター間”に高く
打ち上がった。「東国原氏の転進?」という変化球とも相まって国政の流れを変えう
る勢いを獲得した。

 首長連合の意味は3つある。

 第1に政権交代の争点として「地方分権」を浮上させる意義が大きい。霞が関も永
田町も本音では「地方分権」はやりたくない。なぜなら中央に集めた利権を分配する
ことが彼らの権力の源泉だからだ。本当の意味での分権をやれば彼らの存在意義は薄
れる。政党のマニフェストで地方分権の推進が弱いのは、いわば当然のことなのだ。
国民に対して、この問題の覚せいを促す効果がある。

 第2にさらに踏み込んで首長側、地方側が各政党のマニフェストに注文をつける。
いい意味で「圧力団体」としての行動をとる。いままで労組や各種利権団体は同じこ
とを水面下でこっそりやってきた。今回はそれを国民に全部見せる。地方側の正当性
を訴えつつ堂々とやっている。

 第3に首長連合としての支持政党の表明である。実現可能性は未知数だが原理は簡
単だ。首長は選挙では一人選ばれる。その人物が住民の信頼を獲得していれば衆院選
の小選挙区の動向を左右しうる。全国的な人気がある首長なら他地域の票も動かせ
る。

 首長連合の狙いは総選挙、特に政権交代という一大転換期に際し、自分たちの主張
を実現につなげる布石を打つところにある。橋下知事は「自治体は国の奴隷」という
表現をよく使う。平時に奴隷状態を脱するのは簡単ではない。中央の混乱期こそチャ
ンスだ。レーニンも日露戦争後の混乱の中でロシア革命を成し遂げた。首長連合も同
様のスケールの歴史観で見るべきだ。これは中央の権力を奪還する運動なのだ。その
意味でこれはいわゆる「分権」の域を超える。“地方政府”に権力を委譲せよという
民族(各地域)自立に向けた白昼堂々のゲリラ戦なのである。

■首長は支店長どまり?

 こうした首長連合の意義は国民にはなんとなく受け入れられている。だが当の首長
たちの反応は鈍い。「首長は国政に関与すべきではない」「政党から不偏不党である
べき」「選挙後のしっぺ返しが怖い」といった意見が多い。これでは首長ではなく、
まるで支店長。一国一城の主とは思えない。企業の支店長の読者がおられたらお許し
いただきたいが、支店長と地場産業のオーナーでは発想も覚悟も違う。前者は本社に
評価され、本社の出先の管理人という意識で仕事をする。後者は違う。土着で生きて
いくしかないがゆえに本社(国)に対して言うべきことを言う。座して死を待つより
は一揆(いっき)を、と考える。

 「国政よりも住民のことを考えるべき」という一見、正論らしきことをぶつ首長も
いる。だが、これはまるで洞察が足りない。本当に住民のことを考えるなら必ずや財
源不足、国の制度のおかしさに気づくはずだ。自治体の努力だけでは地方はよくなら
ない。これに気づけば、中央の権力闘争から無縁でおれるはずがない。いてもたって
もおられず形態はともあれ何らかの行動をとるはずだ。

 かつて日本の政治は「労働組合」によって左右された。だが今やその勢力衰退が著
しい。それに代わって首長連合、地方分権という新たな政治権力が芽生えつつある。
くしくも民主党は脱・労組に苦慮する。首長連合はその代わりとなる新たなパワーソ
ースとして期待しうる。首長連合の努力がどの程度の成果に結びつくかはまだわから
ない。だが単なる「パフォーマンス」といった見方は間違っている。地方分権はこれ
まで体制内で粛々と行われてきた。しかし、たかだか機関委任事務の見直しに6年も
かかり、道州制の導入も議論ばかりで先が見えない。首長連合には閉塞打破の突破口
として期待したい。

(注)本稿の内容は筆者の私見によるものであり、大阪府もしくは特別顧問としての
公式見解ではない。また特定の政党を支持する視点から執筆したものではない。

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登録日:2009年 07月 10日 22:26:54

●橋下改革の評価(インタビュー記事)

猪瀬直樹氏のメールマガジン[日本国の研究]に大阪府改革に関するインタビュー記事が掲載されましたのでご紹介します
> ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
>
>  大阪府の橋下徹知事といえば、分権委員会で国の直轄事業負担金を「ぼった
> くりバー」と表現して攻勢をつよめ、猪瀬直樹ともがっちりタッグを組んで、
> “霞が関解体戦争”を仕掛けている。橋下知事のブレーンとして、府政改革に
> 取り組んでいる上山信一さん(慶応義塾大学教授)に今後の展望を聞いた。
>
> ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
> 「大阪維新のブレーンに聞く」
>                        
>                慶応義塾大学総合政策学部教授  上山信一
>       
>            
> ――橋下知事の「首長連合」が注目されています。
>
>  僕は府庁の特別顧問ですが、あれはまさに知事の政治家としての独自の洞察
> とセンスの発揮。誰かが助言したり、ウラや背景があるわけでない。メディア
> で話している姿がすべて。霞が関の仕組みを変えないと、大阪を変えることが
> できない、という認識から出た作戦でしょう。
>  
> ――府政改革では、橋下改革の「ドリームチーム」が発足したと聞きました。
>
>  ドリームチームの中核は5人の経営コンサルタントです。いずれも「特別参
> 与」として事実上ボランティアで関西空港問題や中小企業対策、公営住宅、卸
> 売市場の改革など具体的な課題の解決に取り組んでいます。3年前の大阪市役
> 所の改革でも市政改革本部をつくって経営コンサルタントや会計士の協力を得
> ましたが、その実績をふまえたものです。
>
>  作業は戦略本部の事務局スタッフと関連部門のメンバーと共同で行っていま
> す。そういう意味ではドリームチームのメンバーは庁内外あわせて30人ほど
> にもなります。
>
>  このほか府政改革について府幹部が集まって議論する「戦略本部」も始まり
> ました。
>
> 「戦略本部」の会合はすべて公開です。テレビカメラも入り、記者も見ること
> ができます。週1ペースで開き、2回に1回ぐらいは外部から任命された私を
> 含む4人の改革評価委員も加わります。
>
>  ここではさきほどのドリームチームの検討結果をもとに今後の方針を議論し
> ます。たとえば府立大学をどうするか。あるいは大阪市の水道事業との合併問
> 題、道路公社の赤字問題……など懸案を議論します。「府政改革の基本方針」
> という国の「骨太の方針」にあたるものもつくります。
>
> ――これまで上山さんは各地の自治体改革にかかわってこられました。
>  
>  2000年にマッキンゼー(多国籍の経営コンサルティング会社)を辞めたあと、
> 大学で教える傍ら、全国20ほどの各地の自治体の行政改革や地域再生をプロデ
> ュースしてきました。たとえば大阪市、福岡市、岩手県などでは行政に経営の
> 考え方を導入しました。横浜市の動物園や静岡県立美術館など公共施設の改革
> もやりました。
>
>  現在は新潟市の都市政策研究所長なども兼務しています。いずれも交通費と
> 規定の委員報酬によるボランティアワークです。政府の委員もいくつかやって
> いますが、僕はむしろ自治体の改革派首長を手伝ってきました。地方からの改
> 革でしか日本は変わらないと考えていますから。
>  
>  大阪府の改革には前知事の時代にも特別顧問として関わっていたのですが、
> 会議に出るだけでした。08年春に改めて橋下知事から特別顧問として呼ばれま
> した。今は会議の場だけでなく日常的に知事も入って特別参与とスタッフでメ
> ールでしょっちゅうやりとりをしています。
>  
>  橋下知事は政治家として天性のセンスがある。加えて未知の分野での高い学
> 習能力は弁護士ならでは。たくさんの首長と付き合ってきましたが、彼はダン
> トツです。メディアを使って府民に直接アピールしながら変えていく独特のス
> タイルができつつある。
>  
>  大阪府はかつて東京をしのぐ人口と経済力を誇った街ですが、経済と人口の
> 減少に伴った改革が遅れている。財政危機、犯罪、失業、学力低下などおそら
> く日本全体がこれから経験する社会問題が先行して起きている。私は大阪再生
> ができれば日本再生もできると信じています。
>
> ――「大阪再生」といえば、上山さんには大阪市政改革の実績があります。
>
>  大阪再生について、私が最初に取り組んだのは05年から08年にかけての大阪
> 市役所の改革でした。きっかけは職員厚遇問題から。ヤミの年金やカラ残業な
> どが問題になった。当時の関淳一市長に請われて市政改革に携わりました。最
> 終的には地下鉄の民営化や水道、大学の大阪府との統合も提案しました。(編
> 集部注:市政改革については06年に当メールマガジンでも2回にわたって寄稿
> いただいた↓)。
> http://www.inose.gr.jp/mailmaga/mailshousai/2006/060309.html
> http://www.inose.gr.jp/mailmaga/mailshousai/2006/060323.html
>
>  ところがこれらの改革がようやく浸透したころ、07年11月の市長選で関市長
> が再選されずに終わる。市民に改革の必要性が理解されなかったのです。平松
> 新市長は改革の見直しを公約に掲げて当選された方ですから私の出番もなくな
> った。ところがその3カ月後の08年2月に橋下知事が当選。私も大阪市役所か
> ら大阪府庁に引っ越して改革を手伝うことになったのです。
>
> ――大阪府政改革にはどうやって着手してきた。
>
>  破綻企業に就任した新社長はまず企業の出血を止めます。そして借金返済の
> ための借金をやめる。橋下知事も就任直後からこの原則にこだわりました。当
> 初予算案をひっくり返して新たに緊縮予算案を策定した。これは当初予算から
> 1000億円もの削減をするものでした。反発もありましたが、審議過程を全面公
> 開して府民に財政危機を訴え、改革の必要性への理解を得ることができました。
>  
>  リストラの場合、社内の無駄を削り、余分な資産を売ったらつぎは他社との
> 合従連衡です。つまり事業提携やM&Aを考える。大阪府の場合、税制に余力
> がなく自力更生は難しい。まずは大阪市との事業統合を考えました。
>
>  まず、停滞していた水道事業の統合交渉を加速させました。また大阪市が建
> てて経営破綻していた高層ビル、ワールド・トレード・センター(WTC)へ
> の府庁舎の移転を打ち出した(但し今年3月、議会が否決)。さらに関西空港
> の抜本再生策の提案です。
>  
>  水道統合、WTCへの府庁舎統合、関空テコ入れは底流でつながっています。
> 水道とWTCの件は、ともに大阪市の余剰設備を府が安く使わせてもらう。市
> は府からの収入で赤字を減らせるというウィン・ウィンの関係。そして関空て
> こ入れ戦略と府庁のWTCへの移転は「関空‐WTC‐神戸空港」という大阪
> 湾ベイエリアの価値向上を生む戦略でした。
>
>  大阪湾は“パネルベイ”といわれ液晶関係の企業や倉庫が立地しています。
> バッテリー関連の企業も多い。湾岸高速道が神戸‐大阪南港‐和歌山を短時間
> でつないでいる。これに計画中の淀川左岸線の高速道が連結すれば京都―滋賀
> とも短時間でつながる。
>
>  大阪南港を関西州の中核にという構想だったのです。知事が打ち出す“3点
> セット”は今でも戦略的なテーマとして生きています。懸案は抱き合わせで解
> 消する。さらに地域浮揚策につなげるというプランで府と市の長年の対立を乗
> り越え、関西州の時代への可能性を秘めています。
>
> ――関空の今後は?
>
>  3つの問題があります。ひとつはアクセスへの投資不足。大阪の中心部から
> の定時性を確保するために鉄道アクセスの充実が必要です。2つ目は国が航空
> 政策をちゃんとやってこなかった。そのため適切な便がなくハブ空港の機能を
> 果たせないでいる。3つ目は借金。国策の国際空港にも関わらず、国の財政再
> 建の議論に巻き込まれ株式会社方式でつくられた。その経緯で関空会社に1兆
> 円もの借金がかぶせられている。
>
>  アクセスについては、大阪駅から関空を35分程度で結ぶ地下鉄道(なにわ筋
> 線)を計画しています。わずか約1000~1500億円の投資ですが意味は大きい。
> これができれば伊丹の国内線を関空に移すことができる。おのずと関空は国内
> のハブになる。
>
>  国の航空政策でも関空の国際路線を位置づけ直す。関空を国内のハブに使い
> つつ海外と国内の乗継ができるようにする。国内線へのカボタージュ(海外の
> 航空会社が関空発着の国内路線を運航する)も認めて関空経由で羽田まで入れ
> る。海外路線の割り当ては単なる自由化ではだめです。税金で作った空港を活
> かすべく国策できちんと方針をもってやってほしい。
>
>  さらに国策としてハブ空港を整備している以上、借金の半分くらいは空港整
> 備特別会計に負担してもらう。すると着陸料もリーズナブルなところに下げら
> れる。
>
>  羽田が国際化していくと、なし崩し的にハブ、東京と関西の「二眼レフ」と
> いう本来の計画から遠ざかる。これを変えていくのです。
>
> ――改革の方向性は?
>
>  橋下知事は大阪府という具体事例の具体案件で霞が関、国の秩序に揺さぶり
> をかけているのです。
>
>  確かに政権交代はあった方がいいでしょう。しかし一回くらいの政権交代で
> は何も変わらない。数年ごとに政権が4、5回代わったらこの国のカタチも変
> わるでしょう。しかしそれを加速させるには、地方からのリクエストが必要で
> す。自治体は霞が関の重要な“取引先”です。その中の雄である大阪府が、具
> 体的な案件でリクエストをどんどん出していく。「官から民へ」という抽象的
> な表現よりも、そういう作業から霞が関の行動様式や制度を変えていく。
>
>  首長連合のメッセージは大事です。民主党も自民党も政策はそれほど変わら
> ない。とくに地方分権の重要性については理解が浅い。何せ地方分権というの
> は霞が関や永田町の力をそぐことに等しいのですから。国の政権交代というの
> は、目の前で右と左にふれているだけ。
>
>  地方分権を前に進めるためには、左右に振れる目の前の振り子に対して、前
> の方向に磁力をかける必要がある。振り子は磁石に引っ張られるように、右に
> ふれたときの振り子が右斜め前に、左にふれたときに左斜め前にふれるように
> なる。自民と民主の両方に首長連合から「地方分権」という強いメッセージを
> 送るのは、そういう意味です。
>
>  こう考えていくと知事としてやるべき仕事をきちんと見据えると本来は首長
> 連合の必要性に思い至る。橋下知事の発想は中小企業の経営者と同じです。政
> 治力を発揮しなければいけないときには国政にも口を出す。
>
>  一方で平時には陳情も要望もするのです。物事を動かすための手段は幅広く
> 見極めるのです。行動のためのスピードも速い。知事というポジションにいる
> から外からこの国の構造改革に挑めるのです。
>

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登録日:2009年 07月 10日 10:58:04

●どうした、大阪市役所関連報道(その2)

 以下は毎日。この記事にも一言言いたい。なんで、大阪市長を首長連合の話題で持ち出すのか?首長グループに入るか入らないかで意味を持つのは実力と実績と人気を持つ改革派首長だけ。今の大阪市長は、前市長が進めていた抜本改革の見直しを掲げて出馬した人である。自ら改革つぶしをする様子ではなさそうだが改革派とは言いがたい。「絶対ない」というご本人の弁は正しい。あまりニュースバリューのない記事である。
 本質問題は他にろくな記事がないことである。府庁記者が橋下知事の追っかけで忙殺されるのはわかる。今の府庁はトップダウンで動くからだ。しかし大阪市はまったく逆。水面下で改革の骨抜きが進行中だ。新聞は病院の赤字、交通局の経営改革、水道統合など他の大事なテーマを掘り下げて取材すべきだ。ところが府庁のまねをして市長の追っかけをやっていてどうする?確かに市長がしゃべったことを活字にしておけば楽だ。裏を取らなくてよい。だがそれじゃまるでTVだ。新聞の堕落?調査報道の能力がない社はクラブの部屋を市役所、市民に返すべきである。
ーーー
平松・大阪市長:橋下知事提唱の首長グループ「参加、2億%ない」 /大阪
 ◇政党支持なくても
 大阪市の平松邦夫市長は2日の定例会見で、橋下徹知事が提唱した首長の政治グループ結成構想について、改めて疑問を投げかけたうえで、政党支持を掲げない形であっても「2億パーセントない」との表現で参加を否定した。平松市長は「知事は何をやりたいのか? 政党支持で動こうという部分が、はっきり私の価値観と違う」と断言した。地方分権推進のうえで団結することは「大きな力になる可能性は残っている。じっくり話し合ってみたいテーマではある」と一定評価しながら、一連の知事の動きに「ムードづくりであって、実体は不可能なことに挑んでおられる」と厳しい見方を示した。

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登録日:2009年 07月 05日 12:35:37

プロフィール
上山信一
(男)
慶應大学総合政策学部教授。大阪市生まれ54歳。専門は企業・行政機関の経営戦略と組織改革。都市・地域再生も手がける。旧運輸省、マッキンゼー共同経営者等を経て現職。国交省政策評価会(座長)、大阪府と大阪市の特別顧問、新潟市都市政策研究所長、日本公共政策学会理事、各種企業・行政機関の顧問や委員等を兼務。府立豊中高、京大法、米プリンストン大学修士。著作等 ツイッター@ShinichiUeyama
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