●書評「ベルナール・アルノー、語る」(日経BP)

KENZO,LOEWE,DIOR、セリーヌ、ダナ・キャランなど40ものプライマリーブランドを傘下におさめ、ブランドのコングロマリットといわれるLVMH(モエ・へネシー・ルイ・ヴィトン)を作り上げた男のインタビュー対談。49年生まれで北部フランス出身。エコール・ポリテクニーク卒業後、ゼネコン経営を経てブランドビジネスに転じた。伝統的ブランドのメゾンを買収し、斬新なデザイナーの投入で蘇生させ、あとは経営の鉄則を埋め込んでいく。事業再生の技をブランドビジネスに活かし成功してきた。ディオールにはジョン・ガリアーノをヴィトンにはマーク・ジェイコブスを投入し、伝統ブランドのイメージを新素材や新分野へ巧みに展開した。ブランドを劣化をさせずに分野と売り上げを増やすのは至難の技。それをやってのける経営手腕はさすがだ(この本、その具体方策はあまり書いてないが・・・)。「買収屋」との誹謗中傷を避けるために発信したという感じもしなくもない出版企画だが社会投資家の心構えなど尊敬できる世界観も随所にみられる。フランスの良識、フランスが見るアメリカも良くわかりたいへん良い本だ。

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登録日:2007年 01月 04日 14:29:52

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プロフィール
上山信一
(男)
慶應大学総合政策学部教授。大阪市生まれ54歳。専門は企業・行政機関の経営戦略と組織改革。都市・地域再生も手がける。旧運輸省、マッキンゼー共同経営者等を経て現職。国交省政策評価会(座長)、大阪府と大阪市の特別顧問、新潟市都市政策研究所長、日本公共政策学会理事、各種企業・行政機関の顧問や委員等を兼務。府立豊中高、京大法、米プリンストン大学修士。著作等 ツイッター@ShinichiUeyama
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