●大阪市、改革初年度まずは成果――昨年度決算

以下は日経。職員の厚遇問題や財政悪化をきっかけに2005年に大阪市が始めた改革の効果が表れてきた。27日公表した06年度の一般会計決算(速報値)で財務指標がやや改善。ただ、他の政令指定都市より劣っている点は否めない。06年度は市政改革の初年度決算に当たる。大阪市はこれまで決算速報値は翌年の10月下旬に公表してきたが、「市政改革の一環で、重要な情報はできるだけ早く公開する」(財政局)方針から公表を4カ月前倒しした。歳出は1兆6017億円で前年度比5.6%減と過去最大の減少率。職員や給与の削減、無駄な事業の見直しの効果が表れた。起債を伴う投資を減らし、一般会計の市債残高は2兆8932億円、0.7%減と15年ぶりに減少に転じた。地方債の投資家などに「大阪市の弱点」と指摘されていたのが経常収支比率だ。一般財源に対する人件費・扶助費・公債費などの経常経費の割合で、数値が高いほど財政の余裕がないことを示す。政令市の中で大阪市だけが100%を超えていたが、人件費削減の効果で06年度は5年ぶりに100%を下回る見通し。ただ、指標は改善したとはいえ、他の政令市と比べるとまだ悪い。05年度決算で見て、人口1人当たりの一般会計の市債残高は大阪市が110万円と最も多い。同市の市債残高は標準財政規模(税収に地方交付税を加えた額)の4.0倍に達し、福岡市に次ぐ肥大ぶりだ。
 大阪市の市政改革推進会議委員長を務める上山信一・慶応義塾大学教授は「歳出削減は粛々と進んでいるが、現状で良しとするのではなく、次の目標を準備する時が来た」と指摘し、一例として「市債残高をいつまでにどのくらい減らすかの道筋を示さなければならない」と話す。市財政局も「地方交付税の削減やバブルの負の遺産処理を着実に進めなければならないことを踏まえると、さらなる改革の断行が必要だ」と認識はしている。改革の成否は財務リストラをさらに加速できるかにかかっているといえそうだ。

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登録日:2007年 06月 28日 16:06:20

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プロフィール
上山信一
(男)
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慶應義塾大学総合政策学部教授、改革コンサルタント。専門は大企業・行政・NPO等の経営刷新。近年は地域再生も手がける。大学では「経営戦略」「公共政策」等を教える。旧運輸省、マッキンゼー共同経営者等を経て現職。大阪市生まれ。50歳。中央省庁・自治体の各種委員、企業顧問等を兼務。京大法、米プリンストン大修士。趣味は登山、鉄道、料理。メール:ueyama@pm-forum.org
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