●天下りと早期退職慣行問題
以下は読売。全く同感。早期退職を迫るなら再就職を斡旋するべきだし、再就職の斡旋をしないなら停年まで働く場を保障すべきだ。安倍内閣の公務員改革はこうした公務員の基本的人権を無視した暴論としか言いようがない。
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公務員改革 全体像示せ
参院選の投票日が1週間延びて29日になったのは、安倍首相が公務員制度改革関連法の成立にこだわり、国会を延長したからだ。そうまでしたのに、選挙戦で公務員制度を巡る論議が深まらないのはなぜだろう。与党も、野党も、有権者向けに天下り根絶や人件費削減など「官」の仕組みを壊すことばかりを強調し、国の基盤となる公務員制度をどう再構築するかという全体像の説明をなおざりにしているからではないか。「あなた方は、この懇談会の味方なんでしょうね」座長の田中一昭拓殖大名誉教授からこんな言葉を浴びせられた坂篤郎官房副長官補(財務省出身)と福井良次行政改革推進本部事務局長(総務省出身)は、表情をこわばらせて「そうです」と答えた。18日に開かれた「官民人材交流センター」(新・人材バンク)の制度設計を検討する有識者懇談会でのやりとりだ。
内閣府に来年設置される新・人材バンクは、各省が行ってきた退職官僚の再就職あっせんを一元的に管理する。懇談会に出席した渡辺行革相は「会合はインターネットで公開する。骨抜きにならないようにする担保だ」と各省の巻き返しへの警戒感をあらわにした。安倍首相は「民間への押しつけ的な天下りは根絶する。各省が持っている『天領』は召し上げる。ぬるま湯的な年功序列もやめ、能力・実績主義の公務員制度に変えていく」と訴えている。省益重視の官僚の忠誠心を官邸に向けさせ、「政治主導」を強化したいという思いが、首相にはある。
しかし、天下りの背景には、50歳代になると、幹部ポストにあぶれたキャリア官僚が役所を去っていく早期勧奨退職の慣行がある。次官や局長になれなくても官界に残れる専門職の創設など人事制度全般の見直しが行われないまま、再就職規制ばかりが先行し、公務員を不安にさせている。与党は、〈1〉専門スタッフ職の実現〈2〉公募制の導入〈3〉官民交流の抜本的拡大〈4〉定年延長――を含め、採用から退職までの総合的改革を検討し、「国家公務員制度改革基本法案」を来年の通常国会に提出する、と公約している。だが、改革の全体像はまだ見えてこない。民主党の公約も、政治主導の予算編成や天下り根絶、地方分権による国家公務員の削減などが強調され、人事制度の具体論はほとんど語られていない。
各省幹部となる国家公務員1種試験の今年度の申込者数は2万2435人(前年比14・6%減)で2年連続で過去最低を更新した。学生の“官僚離れ”について、人事院は6月に公表した国家公務員白書で、「官から民へ」の改革による公的部門縮小に加え、「政治主導の下で、公務員が今後、政策の企画立案や実施過程でどのような役割を果たすのか、政治と行政の役割分担についてコンセンサスが得られていない」ことが一因と分析している。ずさんな年金管理や官製談合、縦割りや“お上意識”など「官」が改めるべき点は多い。だが、公務員全体を抵抗勢力に見立ててたたき続けても、国のためにはならないだろう。政治主導が進んでも、行政を支える国家公務員に高い志を持った有能な人材を確保できなければ、日本の将来は危うい。これからの国家公務員はどうあるべきか。私たち有権者も、この機会にじっくりと考えてみたい。
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登録日:2007年 07月 26日 23:46:02
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- 上山信一
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- 慶應義塾大学総合政策学部教授、改革コンサルタント。専門は大企業・行政・NPO等の経営刷新。近年は地域再生も手がける。大学では「経営戦略」「公共政策」等を教える。旧運輸省、マッキンゼー共同経営者等を経て現職。大阪市生まれ。50歳。中央省庁・自治体の各種委員、企業顧問等を兼務。京大法、米プリンストン大修士。趣味は登山、鉄道、料理。メール:ueyama@pm-forum.org
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