●民主党と地方自治

以下はサンケイ。このニュースが事実だとすると、民主党はちょっと変だ。
1.現職の知事や市長を次も推薦するか否かは過去4年、8年の業績を評価してから決めるべきだ。あるいは今の民主党の政策と知事・市長の政策を比較する。それもせずにいきなり現職にNOというのは対立自体を自己目的化させており大義がない。
2.首長選挙における自公民相乗りは確かによくない。だが地方政党は地域の現在の事情に照らした独自の判断をするべきだ。国会と地方自治は違うし海外では特に市町村レベルでは政党が存在しない場合も多い。中央政界と大阪の自治を連動させる必要があるのか?中央の要望はそれとしてわかるが大阪側がそれに従うかどうかは別だ。民主党の中自体に地方自治がない?だとしたら危険だ。そんな政党に首長の人選を任せてもいいのだろうか?
3、参院選で国民は安倍自民党にNOと言っただけだ。自民党が推薦した首長にまでNOを突きつけたわけではない。そして国民は衆議院で民主党にYESというかどうかまだわからない。また民主党は大阪をどうするかという具体案を出して参院選に勝ったわけでもない。明らかに先走りすぎである。
 私は、現職2人を含む特定の候補者や特定の政党のいずれをも支持するものではない。だが今回の民主党の決定は中央の党利党略のために大阪の首長選挙が使われるという点が問題だ。大阪の民主党員、住民、プレスはこの問題の本質を多面的に理解し、喧々諤々の議論を展開して欲しい。自治や首長の本質を考えるいい機会だと思う。そもそもいまどきの首長は政党の推薦の有無で当落が決まらない。強い知事、できる市長ほど政党の推薦を受けない。そういう意味ではこのニュース、実は大勢に影響しない話に終わる可能性も高い。
 関、太田両氏がもし再選に立たれるならプレスや財界を中心にきちんとした業績評価をするべきだ。そのうえでマニフェストの評価もする。今回の決定はこうした基本作業を無視した組織票の数合わせの議論である。日本の政党の住民感覚からの乖離を露呈させた決定ともいえる。
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大阪知事選・市長選 民主が独自候補擁立へ
 民主党大阪府連(代表・平野博文衆院議員)は11日、大阪市内で三役会を開き、11月の大阪市長選と、来年2月に任期満了を迎える大阪府知事選で、党独自の候補者を擁立する方針を決めた。現職の関淳一市長、太田房江知事を推薦せず、自民、公明両党と相乗りしないとしている。市長選については今月25日の常任幹事会で決定、知事選については、その後正式に決定する。平野代表は「中央で自公との対決姿勢が強まっている。具体的な候補者は決まっていないが、市長選の時期が迫っており、9月15日の党府連大会までには決めたい」との考えを示した。大阪市長選について、現職の関市長は去就を明確にしていないが、同府連は職員厚遇問題に絡む平成17年の出直し市長選の際に関氏を推薦していない。また、過去2回の府知事選では、同府連は自民、公明両党などとともに現職の太田房江知事を推薦。しかし、平野代表は「(太田知事が)自・公の推薦を受けるのなら、同調しない」と話した。

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登録日:2007年 08月 12日 17:37:25

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プロフィール
上山信一
(男)
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慶應義塾大学総合政策学部教授、改革コンサルタント。専門は大企業・行政・NPO等の経営刷新。近年は地域再生も手がける。大学では「経営戦略」「公共政策」等を教える。旧運輸省、マッキンゼー共同経営者等を経て現職。大阪市生まれ。50歳。中央省庁・自治体の各種委員、企業顧問等を兼務。京大法、米プリンストン大修士。趣味は登山、鉄道、料理。メール:ueyama@pm-forum.org
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