●党派性を超えた市民の日常感覚?

以下の☆以下はJANJANから引用。この記事、要は市議選で自民候補が弔い合戦で出た現職候補の奥さん(民主党)に勝ったというお話。選挙戦を戦った方々、ご苦労様でした。当選された方、おめでとうございます。関係者にまずねぎらいを申し上げたい。しかしこの記事の論理展開には大きな疑問がある。書き手は地方政治の本質をあまり理解されていない。この記事のどこがおかしいのか?
疑問1.わずか数千票で当選する市議の選挙がなぜ「府知事選」の前哨戦なのだろうか?ましてや場所は大正区。地縁血縁の濃い地区だ。新住民の多い府全体の動向を占うサンプルとするにはかなり無理がある。もしこれがサンプルになるなら、たとえば総理出身県の県会議員の補欠選の動向が衆議院の政権選択選挙の行方を占う重要なサンプルだといってもいいことになる。数量的、原理的にむちゃな想定だ。
2.市会議員である。普通の地域の住民は党派性を超えて人物や役割本位で候補者を選ぶ。中央の民主対自民だのこの前の市長選の影響だのと、明らかに考えすぎ。特に中央の目線で大阪の下町(いや、全国どこでもそうだろう)を見てはいけない。地元住民の心理を無視した報道姿勢は地元に不快感すら与えかねない(いいすぎかもしれないが、大阪に少し縁のある人間なら誰でもかなりの違和感あり)。
3.そもそも2元代表制の地方政治に党派性は成立しない。実際、日本の制度の元祖の米国では市議会には中央政党の会派が存在しない。地方議員がやるべきことはただひとつ。首長のチェックのみである。
4.二元代表制の首長と議会の対立構造は制度が要求する健全な対立構図である。したがって首長に応援してもらう市議候補や逆に応援する首長は本当は成立しえない。もちろんそういう作戦が選挙戦で有利に働くことはある。人間同士だから何でもありではある。
 しかし首長と議員の本質的な対立緊張関係を壊すことは地方自治制度の否定につながる。したがって首長は普通は特定の議員の選挙を全面支援はしない。一応の不文律があるが最近薄れている。ともあれ今回の場合、新任の首長の応援を受けた候補者が落選した。この事実は党派性の結果というよりも単に候補者の実力の差。そしてひょっとすると2元代表制の本質の逸脱に危機感を感じた市民の健全な政治感覚の発露とみることが言える。
地方自治に中央の自民対民主の構図を持ち込むなという民意の表れと捉えるべきかもしれない。
5、要するに私が言いたいのは、この種の浅慮というべき記事が政党政治、そして地方政治をゆがめる危険性である。活字媒体がワードショー化、衆愚政治のお先棒を担いでしまっては困る。たかが一地区の市議選の経過から知事選を予想してみるという作業は素人の床屋談義としてなら十分わかる。だがプロ、ジャーナリストの仕事としてはかなり疑問がのこる。
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☆府知事前哨戦、大阪市議選大正区補選は自民候補が返り咲き当選 2007/12/24
民主党、福山義照市議が死去したのに伴う大阪市大正区の市議会議員補欠選挙(改選数1)が23日、投開票され、自民党公認で元職の舟戸良裕氏(59)が民主党公認の新人、福山敬子氏(59)、共産党公認の新人、小原孝志氏(34)をしのいで返り咲き当選を果たした。当日有権者数は5万9、398人で、投票率は41.32%だった。平松邦夫市長誕生後初の市内選挙で、市長選での平松旋風の余韻が残る中、平松市長も就任前に福山陣営に激励に訪れるなど、自民と民主が激しく争ったが、自民、公明の支持を手堅くまとめた舟戸氏が競り勝った。来年1月27日には大阪府知事選挙があり、有権者の動向を占う意味でも注目されたが、民主候補は波に乗り切れなかった。
 世論調査で内閣と自民党が支持率を落とす中、市議選ということで国政や首長選とは違う有権者の意識が読み取れた。福山氏は夫の義照前市議の弔い合戦としてその政策を引き継ぎ、実現させることなどを訴えたが、舟戸氏は地元での幅広い支持層に加え、公明党の支持基盤が強固な大正区では有利に戦いを進めていた。地元の地縁血縁が動向を左右したことも考えられる。福山氏は今年4月の市議選で義照氏が獲得した7、554票を上回る8、048票の健闘を見せた。しかし、市議選では自民と公明への票が合計で1万6、000票以上あり、自公のスクラムの前には届かなかった。小原氏は34歳という若さをアピールし、国民健康保険料の値下げや、小児医療費の軽減など福祉施策の充実を訴えたが及ばなかった。また、民主党は大阪市議会での議員数が19人のままで、自民党の33人、公明党の20人を下回る第3党となり、民主支援の平松市長はいっそう市議会運営で苦労を強いられそうだ。大正区では防犯・防災・安全対策や、大規模小売店舗に客を奪われ気味の地元商店街活性策などに多くの予算配分を受けており、市議の実績がある舟戸氏がこうした施策にどう力を発揮していくか問われる。また、地下鉄鶴見緑地線の大正駅から鶴町付近までの地下鉄延伸計画にどう取り組むかも課題だ。来年1月はいよいよ大阪府知事選の投開票がある。1つの区の市議補選が首長選に大きな影響を与えるとは思えないが、民主党は先の政治資金パーティーでも補選への取り組みに強い意欲を見せており、平松市長も乗り込むなど大阪府連をあげての戦いだっただけに、少なからぬ影響はあるだろう。知事選候補予定者は自民が弁護士でタレント活動もする橋下徹氏(38)、民主が大阪大学大学院教授の熊谷貞俊氏(62)、共産が弁護士の梅田章二氏(57)をそれぞれ推薦、各政党の決戦に向けて態勢は整った。公明が橋下氏支持に迷いを見せているが、中央の自公協調路線を崩すことは難しいだろう。府知事選は次期衆院選をにらむ重要な選挙となる。市議補選の次は年明け早々の府知事選で、大阪の政党関係者は席をあたためるヒマもない。
 <大阪市議選大正区補選開票結果>(大阪市選挙管理委員会発表)
舟戸良裕 10、216 当選
福山敬子 8、048
小原孝志 6、009
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大阪市議会議員補欠選挙「ザ・選挙」・JanJan政治家データベース

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登録日:2007年 12月 24日 12:36:40

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プロフィール
上山信一
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慶應義塾大学総合政策学部教授、経営コンサルタント。専門は大企業・行政・NPO等の経営刷新。近年は地域再生も手がける。大学では「経営戦略」「公共政策」等を教える。旧運輸省、マッキンゼー共同経営者等を経て現職。大阪市生まれ。51歳。中央省庁・自治体の各種委員、企業顧問等を兼務。府立豊中高校、京大法卒。米プリンストン大学修士。メール:ueyama@pm-forum.org
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